JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「歌へ!太陽」

2015-04-09 | 映画(DVD)
「春爛漫 歌と踊りの銀幕祭典 Dancing,Singing! 」

「歌へ!太陽」1945年 東宝 監督:阿部豊

花形歌手とその恋人、大道具係や掃除婦のおばさん。あるレビュー劇場で繰り広げられる人間模様あれこれ。東宝が戦後初めて公開した作品。エノケンのパントマイムや身のこなし、主要キャストによる歌の競演がみどころ。

50分ばかりの小品で内容は他愛ない。
レビュー劇場でのモメ事、ゴタゴタ、イガミ合いのレベルは小学生レベルで恥ずかしくなるほど。

本作は東宝が戦後初めて公開した作品である処が肝要。
1945年、まったく戦争の影を感じない音楽映画。まだ戦争を振り返るのは生々しすぎる時期だったのでしょう。
掃除のおばさんは息子を若いうちに亡くしているが戦死でなくあくまで病死。

「野球小僧」の灰田勝彦、「洒落男」のエノケン、「地球の上に朝が来る」の川田義雄(晴久)の競演が嬉しい。
川田義雄は「地球の上に朝が来る」も歌ってくれています。
バカにされながらも唖のふりをし続けるエノケンのパントマイムが良い。
轟夕起子を加えて4人のフィナーレ曲「歌へ!太陽」・・・・、それぞれ個性的な節回しでの競演は見もの。

轟夕起子のいかにも戦後間もない昭和美人ぶりがちょっと苦手。原節子と同系列か。とても豊満であり、大きく丸い鼻と二重顎。
この時代から脇で中北千枝子(最近のマイブーム)は大活躍。
彼女の役は若く物欲盛んな踊り子。轟夕起子の装飾具を欲しがるがくれないとなると罵詈雑言の我儘。これがまた小学生レベルのリアクション。

亡き母からよく聞かされていた、あのねのおっさん高勢実乗の「わしゃ、かなわんよ~」も堪能。

ラピュタ阿佐ヶ谷

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2 コメント

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Unknown (CB408)
2015-04-19 15:34:58
はじめまして、とうりすがりの者で失礼いたします。
私も中北千枝子さんのチョトしたマイブームを抱えておりまして.....。
件の作品は若ーい(推定19歳?)時代の彼女が拝見出来るので楽しみにしていたのですが、地方に住んでいるので時間のやりくりがつかず断念致した訳であります。
いいっすよね~千枝ちゃんって。
もし良かったら中北女史の良さを語って下さい。

失礼しました。
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Unknown (imapon)
2015-04-20 20:53:05
CB408様、コメントありがとうございます。
中北ファンの方からのコメ、大変嬉しゅうございます。
千絵ちゃん、て呼ぶんですね。

私も中北さんの良さに最近目覚めたものです。近年多くの古い日本映画を見て来ましたがけっこう中北さんは出ておりました。どんな役だったのかもさっぱり憶えていないものも多ございます。中北さん目当てで見返したくなるほどです。

中北さんは脇役として堅実でありながら、役の幅も広く、その時々で違う魅力を放っているように思います。
決して美人ではないけど、不細工では無いし。

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