JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「ギャング同盟」

2009-11-21 | 映画(DVD)
「俳優 佐藤慶」

「ギャング同盟」1963年 東映 監督:深作欣ニ

刑務所帰りのヤクザ者が、昔の仲間を集め、彼らの縄張りを奪った組織の会長誘拐を企てる。ボスをかっぱらえ!六人の無法者が向こうみずの強奪作戦を展開。

出所してきた内田良平が迎えに来た参謀役の佐藤慶と昔の仲間のもとを訪ねて大きなヤマを狙うため人集め。このブルースブラザース展開がジョージ川口のジャズを伴いテンポよくてカッコ良い。しかもアイ・ジョージの「硝子のジョニー」ツイスト「聖者の行進」付ですから。

風間(内田良平)、高本(佐藤慶)、尾形(戸浦六宏)、楠木(山本麟一)、その妻、柾江(楠侑子)、坊や(曽根晴美)と地味ながらたまらない役者を揃えての和製ギャング映画。

無謀な計画は誘拐した組織の会長(薄田研ニ)とその娘、秋子(三田佳子)に鼻で笑われてしまう。口を割らせようと柾江が男どもに秋子を陵辱するよう促すも誰も手出しができない体たらく。
非情さが足りないなぁと思っているうちに一瞬眠っちゃった。
ところが目を覚まして、もう一度しっかり見ていると・・・

形成不利となり、40人の敵に包囲され篭城を余儀なくされる。ここからが面白い。
身代金どころか命まで危ないピンチにも風間は怯みません。ただ単に無謀なだけではないようです。組織をぶっ壊す事でしか自分たちの生きる道はない。
そんな彼の言動に、徐々に会長と娘の態度に変化が生じる。特に娘の秋子。
銃撃戦前の内田良平(風間)と三田佳子(秋子)の2人のシーン。
幼いころから何も欲しがった記憶がないほど恵まれていた秋子は狙われる側の人間として退屈な人生を送ってきた。
しかし、風間を見ているうちに・・・要は惚れたってことなんですけど、そんな甘い台詞は一言もなく・・・クール。
「あれ、なんで拳銃を渡しちゃったんだろ」の内田良平が可愛い。
それからは見所として紹介もされている40人相手のドンパチ。
勿論生き残ったのは風間と秋子。
「私が仲間になってあげてもいいわ」・・・だから、要は惚れたってことなんでしょう・・・

あくまで濡れ場や汚れを避ける三田佳子にイラっとするけど、この映画では返ってそれが功を奏している。

後味サッパリ爽快なのは派手な銃撃戦だけによるものではないようです。

ラピュタ阿佐ヶ谷

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