JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「春の戯れ」

2020-02-23 | 映画(DVD)
「没後10年 高峰秀子が愛した12本の映画~名女優自ら選んだ、名匠たちとの仕事~」

「春の戯れ」1949年 国際放映 監督:山本嘉次郎

マルセル・パニョル「マリウス」の翻案で高峰自身珍しいという恋愛もの。外国への航海の夢を捨てられない恋人のために、その子供を宿しながら他家に嫁ぐお花を演じる。山本は宇野と高峰に徹底的に新派調の演技を求めたという。「およそび美男・美女とは縁遠い」のにとビックリした高峰だが「映画を観たら宇野さん、やっぱり上手かった。」と回想する。

情愛に次ぐ情愛。
恋愛ものとしてもどかしい感情の行き違いあるし、男のピュアで単純でやや馬鹿に見える夢と女の描く賢明な現実が面白い。
これはマルセル・パニョルの翻案との事だが原典、戯曲ですか。こちらもかなり面白さ期待できそうだけど触れる機会は無いだろう。



明治初頭の品川駅が出てくる。
ンョシンテス川品
の看板にワクワクしちゃうよね。
してみると高輪ゲートウエイなんかも100年くらいたてばなかなかオツな事に.....ならんだろうし生きてないから確かめようない。

テロテロ三島雅夫がエロ爺ぃかと思いきや、越後屋史上最高にいい人でびっくり。

肉食で積極的に求愛するお花の高峰秀子と夢追いのため弱腰の宇野重吉に夜のラブシーンが凄い事になっていく。

航海に出た正吉から手紙が届くがちゃんは無筆なので、お花に代読と返事の代筆を頼む。
可愛くも憎い放蕩息子にちゃかした文面を考える父だが、いつの間にかお花が正吉に宛てるホットな恋文になってくのイイ。
徳川夢声と飯田喋子の親の情愛もまた。
父ちゃんが正吉にマッチ擦らせるとか粋な忠告
「うちは先祖代々、船頭も駕籠かきもいたかもしれないが泥棒猫だけは居ないぞ」など名言。徳川夢声なればこそ。



池袋 新文芸坐

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