JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「バッファロー’66」 DVD

2014-09-21 | 映画(DVD)
「バッファロー'66」1998年 米 監督:ヴィンセント・ギャロ

5年の刑期を終え、刑務所から釈放されたビリー・ブラウンは、ニューヨーク州バッファローの実家に戻ろうとするが、長年の溝がある両親には電話で刑務所にいたことは話しておらず、電話で「政府の仕事で遠くまで行っていた」と偽り、さらに勢いで「フィアンセを連れて帰る」と嘘を並べてしまう。
フィアンセどころかガールフレンドもいないビリーは、トイレを借りた建物の中のダンス教室でレッスン中だった少女レイラを拉致して、自分の妻のふりをするよう脅迫する。しかしビリーには実家に戻るだけでなく、バッファローでほかに真の目的もあった。

ミニシアターで公開されていた当時は映画を観る習慣が全く無かったけれど、これは観たいと思いました。それは単にKing Crimsonの「Moon Child」が使われている映画だという事、そして当時、非常に評判が良かったという点から。
習慣が無いので結局、劇場には足を運ばず、やがてレンタル店にビデオが並んでいた。店に足を運ぶたびに、いつも次回は必ずこれを借りようと思いながら何故か先延ばしの連続。もったいつけていたのもあるんでしょう。
そして、とうとう16年の時を経て、今さらながらようやっと借りて見ました。

これは凄い。
何故もっと早く見ておかなかったんでしょう。16年前に観ていたらもっと良かっただろうに。それ以降、お気に入りになって何度も観ていたに違いない。ひょっとしてソフトを購入して繰り返し見ていたかもしれない。

おしっこ我慢してトイレ探すところから、25セント借りるところ、手入れの悪い車ごと誘拐と・・・
もう、最初からどれもこれもお気に入り。

「最悪の俺に、とびっきりの天使がやってきた」という日本版コピー
この都合の良さ、いけてない、モテないオタク男子の心をガッチリ掴みよります。

家族との食卓でのシーン、ビリーのいかれた両親から愛情乏しく育った生い立ち。デニーズで初恋の人と遭遇するシーンで暴かれる行けてなさ。第一親友の緩んだ腹が象徴的。映画的にビリーはまともなボディをしているけれど、これはビリー目線での恋愛映画のための都合からくる妄想で、本当はビリーも同様に緩んだボディの持ち主であってほしい。
ビリーの過去はどんどんあからさまになるけれど、それではレイラはどうなんだ。
ダンス教室でのレッスン中の様子や、何よりも手入れされていない車、小肥り巨乳、太い足、青いシャドーから充分にレイラの過去もはかり知る事ができる。




バッファロー・ビルズ

「Moon Child」は名シーンで、クリスチナ・リッチのタップの音とのコラボが良いように思えたけれど、実際はマイケル・ジャイルスのシンバルの邪魔をしている?




クリスティナ・リッチ
肥り加減、デカすぎる乳、下品なファッション、童顔アイシャドーのフリークスな天使加減が絶妙。










実は「ムーンチャイルド」よりYESの「Heart of the Sunrise」
こんな曲も使われていたのは知らなかったので・・・・
トップレス・バーの映像がカルトチックでメチャカッコ良いセンス。マンガのような銃撃シーン。




親父がシャツで歌う「Fools Rush In」 の美声ぶりも笑える。

とにかく名シーンの連続から、ラストのなんとも言えない温かさが余韻を残す。
レンタル期間中、1回しか観れなった。もう一度借りるくらいなら買ってしまおうか。そんなに高くない今なら。





町山情報によると映画公開後、まったく同じシチュエーションのエロマンガが少なくとも2作は作られているそうで、さもありなんの傑作ですな。

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