「アメリカの夢 キャプラの夢 フランク・キャプラの映画」
「女群西部へ!」1951年 米 監督:ウィリアム・A・ウェルマン 原作:フランク・キャプラ
Westward the Woman
キャプラがストーリーを担当。花嫁候補130余名を連れた幌馬車隊がカリフォルニアへの3千キロの旅に出る。到着まで3人に1人は死ぬから多めに募集、という過酷すぎる旅。雇った男たちは性欲に負けて殺されたり逃げたりで、残るは2人に。自ら銃を持ち、馬車を崖から降ろし、砂漠を行く女たちの頑張りと死んでいく者への哀悼。最後に押し寄せる感動をどう表現したらよいのか分からない傑作!
名作西部劇あまり見ないけどこういうのは抑えときたい。牧童への花嫁候補の女たち100人余りがシカゴから西部へ過酷な状況の中凛々しくなっていく。彼女等はレディだった。
まさに女の西部劇。面白かった。
1850年頃、カリフォルニアに牧場を築いたロイ・ウィットマン(ジョン・マッキンタイア)は、使用人のうち100人がまともな結婚をしたいと云って女を連れてくる費用を出し合ったので、シカゴへ花嫁を募りに出かけた。花嫁部隊を西部にへ運ぶことは危険なので、彼はバック・ワイヤット(ロバート・テイラー)という屈強な経験のある男を連れにした。
女たちには「同行する男には手を出すな」男たちにも「女たちには絶対手を出すな」の掟がどうやらそもそも無理ゲーだったようで。
掟破って退場させられる者。ついには8人の女を伴い脱走する男たち。残った男手は4人。続行は無理との助言もよそに「女たちを男たちのように鍛える」
ライフル特訓の最中の事故で愛息を失う女の半狂乱。
女嫌いのバック(ロバート・テイラー)を色仕掛けしようとするダノン(デニーズ・ダーセル)は当初から反目しあう仲だったが、ダノンの無謀な逃亡を追ったバックも恋に落ちる。
先住民の襲撃で多くの者が命を絶つ。荒野に亡き者の名前を呼びあげていく追悼。
悪天候、砂漠の中での赤子出産に協力する女たちの逞しさ、頼もしさ。脱輪で傾いた馬車を立て直す女たち。
脱輪した馬車を残した砂漠のショットも印象的。
最後には男が2人だけになってしまい、流石のバックも引き返す案を提示するが、女たちは誰一人、帰るとは言わず、厳しい旅の続行を望む。
いよいよカリフォルニアの地が近づくと女たちはある条件を出した。
ちゃんと身だしなみを整えて私たちの方から男達のところへ行く。
さて、集団お見合いご対面。女たちの方が選ぶ。出発前にこれと決めた写真の男を探す。
そこに好きだの嫌いだの、チェンジだの取り合いだののトラブルは無く綺麗ごとに納まるのがとても良い。
日系のイトウがいい味を出している。最後までなかなか重要な役割を担う。転倒芸はお見事。外国語の中で急に日本語で独り言を言うのは、日本語圏の観客のみ味わえる特権。まぁ、英語以外にもいろいろ外国語出てくるけど、そこは全部日本語字幕だから味わえないんだけど。
サバ顔の男を選んだおばさんもかなり良かったし、眼鏡キャットファイトも楽しい。犬は無事です。
シネマヴェーラ渋谷
2024年8月
「女群西部へ!」1951年 米 監督:ウィリアム・A・ウェルマン 原作:フランク・キャプラ
Westward the Woman
キャプラがストーリーを担当。花嫁候補130余名を連れた幌馬車隊がカリフォルニアへの3千キロの旅に出る。到着まで3人に1人は死ぬから多めに募集、という過酷すぎる旅。雇った男たちは性欲に負けて殺されたり逃げたりで、残るは2人に。自ら銃を持ち、馬車を崖から降ろし、砂漠を行く女たちの頑張りと死んでいく者への哀悼。最後に押し寄せる感動をどう表現したらよいのか分からない傑作!
名作西部劇あまり見ないけどこういうのは抑えときたい。牧童への花嫁候補の女たち100人余りがシカゴから西部へ過酷な状況の中凛々しくなっていく。彼女等はレディだった。
まさに女の西部劇。面白かった。
1850年頃、カリフォルニアに牧場を築いたロイ・ウィットマン(ジョン・マッキンタイア)は、使用人のうち100人がまともな結婚をしたいと云って女を連れてくる費用を出し合ったので、シカゴへ花嫁を募りに出かけた。花嫁部隊を西部にへ運ぶことは危険なので、彼はバック・ワイヤット(ロバート・テイラー)という屈強な経験のある男を連れにした。
女たちには「同行する男には手を出すな」男たちにも「女たちには絶対手を出すな」の掟がどうやらそもそも無理ゲーだったようで。
掟破って退場させられる者。ついには8人の女を伴い脱走する男たち。残った男手は4人。続行は無理との助言もよそに「女たちを男たちのように鍛える」
ライフル特訓の最中の事故で愛息を失う女の半狂乱。
女嫌いのバック(ロバート・テイラー)を色仕掛けしようとするダノン(デニーズ・ダーセル)は当初から反目しあう仲だったが、ダノンの無謀な逃亡を追ったバックも恋に落ちる。
先住民の襲撃で多くの者が命を絶つ。荒野に亡き者の名前を呼びあげていく追悼。
悪天候、砂漠の中での赤子出産に協力する女たちの逞しさ、頼もしさ。脱輪で傾いた馬車を立て直す女たち。
脱輪した馬車を残した砂漠のショットも印象的。
最後には男が2人だけになってしまい、流石のバックも引き返す案を提示するが、女たちは誰一人、帰るとは言わず、厳しい旅の続行を望む。
いよいよカリフォルニアの地が近づくと女たちはある条件を出した。
ちゃんと身だしなみを整えて私たちの方から男達のところへ行く。
さて、集団お見合いご対面。女たちの方が選ぶ。出発前にこれと決めた写真の男を探す。
そこに好きだの嫌いだの、チェンジだの取り合いだののトラブルは無く綺麗ごとに納まるのがとても良い。
日系のイトウがいい味を出している。最後までなかなか重要な役割を担う。転倒芸はお見事。外国語の中で急に日本語で独り言を言うのは、日本語圏の観客のみ味わえる特権。まぁ、英語以外にもいろいろ外国語出てくるけど、そこは全部日本語字幕だから味わえないんだけど。
サバ顔の男を選んだおばさんもかなり良かったし、眼鏡キャットファイトも楽しい。犬は無事です。
シネマヴェーラ渋谷
2024年8月
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