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「没後25周年 中川信夫レトロスペクティブ」
「憲兵と幽霊」1958年 新東宝 監督:中川信夫
田沢憲兵伍長(中山昭二)は明子(久保菜穂子)と結婚した。彼女を手に入れたい波島憲兵中尉(天知茂)は、田沢を機密書類盗難の犯人に仕立てて銃殺、さらに次々と罪を重ねる。やがて漢口に赴任した波島の部下に田沢の弟(中山昭二)がいて・・・。太平洋戦争の進行を背景にスパイ行為も働く波島中尉の悪行と末路。
天知茂、波島中尉の悪人ぶりが凄まじく、これは民谷伊右衛門どころの騒ぎではありません。
良心の呵責など無い非情な波島ですから、現われた田沢伍長の亡霊は波島の心の乱れを突いて現われる幻ではなく、真に怨んで出たホンモノなんでしょう。
しかし、幽霊という意味では男性の怨念は女性のそれと比べ明らかに弱く、怪談ものとしては不利。
田沢伍長と明子の婚礼の宴席。
天知茂と中山昭二のアップが交互に切り替わる。
天知、中山、天知、中山・・・
明智、キリヤマ、明智、キリヤマ・・・
会田、キリヤマ、会田、キリヤマ・・・
もう贅沢なショットに興奮。
三原葉子とのロマンスの影で念願でモノにした明子を捨て去る場面の非情さに痺れます。本当に悪い奴だ。
この作品での久保菜穂子、楽しみにしていたんですがねぇ。
拷問シーンもあるし、漢口で看護婦になり白衣や軍看護婦の制服姿を見せてくれますが背が高いばかりで何だか冴えません。
最後は中川監督お得意の大お化け屋敷大会。外人墓地に現われる田沢伍長の亡霊。十字架に架けられた多数の田沢伍長が現われたり、海に沈めた部下の棺桶から水が溢れ出したり、カメラが大揺れに揺れたり工夫を凝らしてのお化け屋敷には、一先ず満足でした。
シネマート六本木
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「憲兵と幽霊」1958年 新東宝 監督:中川信夫
田沢憲兵伍長(中山昭二)は明子(久保菜穂子)と結婚した。彼女を手に入れたい波島憲兵中尉(天知茂)は、田沢を機密書類盗難の犯人に仕立てて銃殺、さらに次々と罪を重ねる。やがて漢口に赴任した波島の部下に田沢の弟(中山昭二)がいて・・・。太平洋戦争の進行を背景にスパイ行為も働く波島中尉の悪行と末路。
天知茂、波島中尉の悪人ぶりが凄まじく、これは民谷伊右衛門どころの騒ぎではありません。
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良心の呵責など無い非情な波島ですから、現われた田沢伍長の亡霊は波島の心の乱れを突いて現われる幻ではなく、真に怨んで出たホンモノなんでしょう。
しかし、幽霊という意味では男性の怨念は女性のそれと比べ明らかに弱く、怪談ものとしては不利。
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田沢伍長と明子の婚礼の宴席。
天知茂と中山昭二のアップが交互に切り替わる。
天知、中山、天知、中山・・・
明智、キリヤマ、明智、キリヤマ・・・
会田、キリヤマ、会田、キリヤマ・・・
もう贅沢なショットに興奮。
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三原葉子とのロマンスの影で念願でモノにした明子を捨て去る場面の非情さに痺れます。本当に悪い奴だ。
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この作品での久保菜穂子、楽しみにしていたんですがねぇ。
拷問シーンもあるし、漢口で看護婦になり白衣や軍看護婦の制服姿を見せてくれますが背が高いばかりで何だか冴えません。
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最後は中川監督お得意の大お化け屋敷大会。外人墓地に現われる田沢伍長の亡霊。十字架に架けられた多数の田沢伍長が現われたり、海に沈めた部下の棺桶から水が溢れ出したり、カメラが大揺れに揺れたり工夫を凝らしてのお化け屋敷には、一先ず満足でした。
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シネマート六本木
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くり様、ありがとう!