今回は、文の語気、ニュアンスと語気詞の活用についての話です。語気詞とは、“的、了、麼、呢、吧、啊”などですが、これらをうまく活用したり、語句にアクセントをつけることで、文に様々なニュアンスや色彩を持たせることができます。しかし、日本人にとって、どの語気詞をどんな場面で使うべきか、ということは、分かりにくいのではないでしょうか。語気詞の活用の基本につい見てみましょう。
一 語気と語気詞
文の語気は陳述、疑問、命令(“祈使”)、感嘆の四つに分けることができる。語気を表す主要な手段は先ず語調、次いで語気詞である。語気詞は語気の表現を手助けし、同時に語調の基礎の上に色彩を追加することができる。普通話の語気詞は基本的に、“的、了、麼、呢、吧、啊”がある。これら六つの語気詞はそれぞれ異なった色彩を表す。
的:確実であることを表す 了:完了したこと、或いは新たな状況の出現を表す …… Ⅰ
麼:疑わしいことを表す 呢:疑いをはさむことを許さない① 吧:半信半疑を表す …… Ⅱ
啊:感情の色彩を増す …… Ⅲ
注①:“呢”を用いる疑問文には、常に疑問を表す語句(例:“誰呢?”)や疑問を表す構文(例:“走不走呢?”)が用いられる。疑問文に“呢”を加えると、深く追求するというニュアンスが増す。
以上の六つの語気詞は、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの三層に分けることができ、重ねて用いることができる。
■ⅠとⅡを重ねて用いる。例えば: 真的麼? 真的呢? 真的吧?
走的麼? 走的呢? 走的吧?
■ⅡとⅢを重ねて用いる: 麼+啊 → 嘛(明らかに分かることを表す)
例: 事情就這様嘛!
麼+啊 → 嗎(間違いないと証明することを要求する)
例: 事情就這様嗎!
呢+啊 → 哪
■ⅠとⅢを重ねて用いる: 的+啊 → da
了+啊 → 啦
■Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを重ねて用いる: 了嗎 的哪 了哪
語気詞の運用には、用法、読み方、書き方の問題が含まれる。どの語気詞がどんな場面で用いることができるかとか、ある特定の語気を表す時にはどの語気詞を用いるかは、用法の問題である。語気詞を重ねて用いる時にどう発音するかとか、“啊”とその前の音節の末尾の音素が結合するとどのような発音になるかは、読み方の問題である。発音が変わった時に、それをどのように表記するかは、書き方の問題である。これらは何れも注意が必要である。
二 疑問語気と疑問文
疑問の語気を持った文が疑問文である。意味の上から見ると、疑問文には「疑わしいから問う」ものと「疑わしくないが問う(反問=反語)」ものの二つに大別される。
構造の特徴に基づき、疑問文は是非疑問文、指示(“特指”)疑問文、選択疑問文に分けることができる。
(一) 是非疑問文
是非疑問文の構造は基本的に陳述文と同じで、その一般的な目印は、語調の顕著な上昇である。これ専用の語気詞“嗎”がある。例えば:
(1) 你同意嗎?
(2) 今天是十五嗎?
(二) 指示(“特指”)疑問文
指示疑問文の語調は上昇することも下降することもあり、文中に疑問代詞を用いて回答を要求する内容を指示(提起)する。例えば:
(3) 誰同意了?
(4) 今天是几号?
いくつかの疑問文は表面的には疑問代詞で疑問点を指示(指摘)しないが、実質上は疑問代詞を用いた疑問文と同様に、それが回答の内容を規定するので、したがってこれも指示疑問文と見做すことができる。例えば:
(5) 我的帽子呢?(=我的帽子在哪儿?)
(6) 他不肯呢?(=要是他不肯,該怎麼辧呢?)
“他不肯呢”は指示疑問文で、“怎麼辧”と回答しなければならない。“他不肯嗎”は是非疑問文で、“是”か“不是”で答えなければならない。
(三) 選択疑問文
択疑問文はいくつかの項目が並列し、人にその一項目を選んで回答させる。例えば:
(7) 今天是星期三,還是星期四?
時には選択する項目が一つの事の正反両面であることがある。例えば:
(8) 這篇文章好不好?
(9) 他是不是天津人?
例(9)のような文では“是”或いは“不是”で回答することもできるので、この点だけから見ると、これと是非疑問文は同じように見えるが、実際は同じではない。なぜなら肯定と否定で構成される連合詞組(例:“是不是”)を述語にするのは選択疑問文の印であるからである。
選択疑問文にはまた簡略化された形式がある。例えば:
(10) 他到過北京没有到過北京? ―― 他到過北京没有?
(11) 你是工人不是工人? ―― 你是工人不是?
反語文の特徴も疑問文であるが、「疑わしいから問う」のではなく、「疑わしくないが問う」のである。例えば:
(12) 這様的話誰不会説呢?
(13) 事情就出在你們村里,你会不知道嗎?
(14) 這麼小的孩子就憧得礼貌,你説可愛不可愛?
反語文は形式上は疑問文だが、実際は肯定をしているか否定をしている。文字の上では肯定だが、意味は否定である。或いは文字の上では否定だが、意味は肯定である。反語文は指示疑問文、是非疑問文、選択疑問文の形式を採ることができる。選択疑問文は文字の上では正反両面を含むので、選択疑問文の形式の反語文は言語環境によってはじめてその意味を確定することができる。正にそのことにより、反語文が通常用いるのは指示疑問文や是非疑問文の形式である。
三 肯定と否定
文には様々なニュアンス(“口気”、口ぶり)を持たせることができる。例えば肯定と否定、強調と婉曲(“委婉”)、活発(“活潑”)と躊躇(“遅疑”)など、思想、感情面で様々な色彩の表現ができる。文のニュアンスと修辞は密接な関係があり、文法とも関連している。ここでは肯定と否定の問題についてお話する。
陳述文は話者の客観的事物に対する判断(“衡量”)を表すので、陳述文は肯定形式と否定形式に分別される。この面で、陳述文は一般の疑問文と明らかな違いがある。例えば、“他来了”と“他没有来”は対立する二つの文である。しかし、“他来了嗎?”と“他没有来嗎?”の二つの疑問文は形式上は肯定と否定の区分があるが、実質上は事物に対して肯定も否定もしていない。
しかし陳述文が表す肯定や否定には、程度の違いがある。例えば:
(1) 他知道的。
(2) 他大概知道。
(3) 他也許知道。
文の中で“大概”、“也許”などの副詞を用いると、肯定や否定の程度は弱くなる。疑問文の中でも“大概”、“也許”などを用いることができる(通常“吧”と連用する)。疑問文は一般に肯定や否定は表わさない。こうした語気詞を用いても、もちろん肯定や否定の程度が減少するのではなく、ちょうど反対に、疑問文の中にこうした文字があると、多少なりとも肯定や否定の傾向を帯びてくる。例えば:
(4) 他大概忘了吧?
(5) 里辺也許没有人吧?
時には肯定の意味で二重否定の形式を用いて表現されることがある。例えば:
(6) 従前線回来的人説到白求恩,没有一個不佩服,没有一個不為他的精神所感動。
(7) 人民是愛好和平的,但是敵人悍然発動了侵略戦争,人民才不得不拿起武器来保衛自己。
一般的に言って、二重否定の形式で肯定を表すと、直接の肯定のニュアンスと比べ、より断定的で、より強調される。しかし“不能不”、“不敢不”、“不可不”などを用いる時は、情況が異なる。
“決不”、“毫不”、“従不”などを用いると強調のニュアンスとなり、“不大”、“不太”、“不怎麼”を用いると婉曲の口ぶりになる。
命令文(“祈使句”)にも肯定と否定の区分があるが、性質は陳述文とは異なり、前者(命令文)が主観的な要求を提出するのに対し、後者(陳述文)は客観的な事実を叙述する。したがって、これらが用いる否定副詞も異なる。陳述文は“不”、“没有(没)”を用いるが、命令文は“不准”、“不許”、“不得”、“別”、“甭beng2”などを用いる。
感嘆文は感情の表現に重きが置かれるので、通常は肯定、否定を云々しない。例えば感嘆詞で構成される感嘆文、名詞で構成される感嘆文がそうである。
時には肯定と否定の意味が全く同じであることがある。例えば“好熱閙”と“好不熱閙”がそうである。また例えば“差点儿摔了一交”と“差点儿没有摔了一交”、“小心着了凉” と“小心別着了凉”などもそうである。
四 強調
文の中で強調しなければならない場所は、口語では強調してアクセント(“重音”)を置いて表現することができる。例えば“我昨天找到了這本書”では、アクセントを“我”に置くか、“昨天”に置くか、“找”に置くかで、意味が全て異なる。書面語では、時には副詞“是”(アクセントを置いて読む)を加えて意味を区別することがある。例えば:
(1) 是我昨天找到了這本書。
(2) 我是昨天找到了這本書。
(3) 我昨天是找到了這本書。
副詞“是”はまたしばしば語気詞“的”といっしょに使われ強調を表す。例えば:
(4) 我是不願意去的。
(5) 是誰告訴你的?
注意すべきなのは、“是……的”の文が全て強調のニュアンスを表すのではないことである。例えば:
(6) 這是公家的。
(7) 這様做是可以的。
(8) 老王是載眼鏡的。
例(6)の述語は動賓詞組で、“是”が動詞、“公家的”が賓語である。その否定形は“這不是公家的”である。例(7)の“是……的”は強調を表し、“是”は副詞、“的”は語気詞である。その否定形は“這様做是不可以的”である。例(8)には二種の否定形がある。すなわち“老王不是載眼鏡的”と“老王是不載眼鏡的”である。つまり、例(8)の分析は二つの可能性がある。どちらを選択するかは、前後の文に基づき決定される。
【出典】胡裕樹主編《現代漢語》重訂版・上海教育出版社 1995年
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一 語気と語気詞
文の語気は陳述、疑問、命令(“祈使”)、感嘆の四つに分けることができる。語気を表す主要な手段は先ず語調、次いで語気詞である。語気詞は語気の表現を手助けし、同時に語調の基礎の上に色彩を追加することができる。普通話の語気詞は基本的に、“的、了、麼、呢、吧、啊”がある。これら六つの語気詞はそれぞれ異なった色彩を表す。
的:確実であることを表す 了:完了したこと、或いは新たな状況の出現を表す …… Ⅰ
麼:疑わしいことを表す 呢:疑いをはさむことを許さない① 吧:半信半疑を表す …… Ⅱ
啊:感情の色彩を増す …… Ⅲ
注①:“呢”を用いる疑問文には、常に疑問を表す語句(例:“誰呢?”)や疑問を表す構文(例:“走不走呢?”)が用いられる。疑問文に“呢”を加えると、深く追求するというニュアンスが増す。
以上の六つの語気詞は、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲの三層に分けることができ、重ねて用いることができる。
■ⅠとⅡを重ねて用いる。例えば: 真的麼? 真的呢? 真的吧?
走的麼? 走的呢? 走的吧?
■ⅡとⅢを重ねて用いる: 麼+啊 → 嘛(明らかに分かることを表す)
例: 事情就這様嘛!
麼+啊 → 嗎(間違いないと証明することを要求する)
例: 事情就這様嗎!
呢+啊 → 哪
■ⅠとⅢを重ねて用いる: 的+啊 → da
了+啊 → 啦
■Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを重ねて用いる: 了嗎 的哪 了哪
語気詞の運用には、用法、読み方、書き方の問題が含まれる。どの語気詞がどんな場面で用いることができるかとか、ある特定の語気を表す時にはどの語気詞を用いるかは、用法の問題である。語気詞を重ねて用いる時にどう発音するかとか、“啊”とその前の音節の末尾の音素が結合するとどのような発音になるかは、読み方の問題である。発音が変わった時に、それをどのように表記するかは、書き方の問題である。これらは何れも注意が必要である。
二 疑問語気と疑問文
疑問の語気を持った文が疑問文である。意味の上から見ると、疑問文には「疑わしいから問う」ものと「疑わしくないが問う(反問=反語)」ものの二つに大別される。
構造の特徴に基づき、疑問文は是非疑問文、指示(“特指”)疑問文、選択疑問文に分けることができる。
(一) 是非疑問文
是非疑問文の構造は基本的に陳述文と同じで、その一般的な目印は、語調の顕著な上昇である。これ専用の語気詞“嗎”がある。例えば:
(1) 你同意嗎?
(2) 今天是十五嗎?
(二) 指示(“特指”)疑問文
指示疑問文の語調は上昇することも下降することもあり、文中に疑問代詞を用いて回答を要求する内容を指示(提起)する。例えば:
(3) 誰同意了?
(4) 今天是几号?
いくつかの疑問文は表面的には疑問代詞で疑問点を指示(指摘)しないが、実質上は疑問代詞を用いた疑問文と同様に、それが回答の内容を規定するので、したがってこれも指示疑問文と見做すことができる。例えば:
(5) 我的帽子呢?(=我的帽子在哪儿?)
(6) 他不肯呢?(=要是他不肯,該怎麼辧呢?)
“他不肯呢”は指示疑問文で、“怎麼辧”と回答しなければならない。“他不肯嗎”は是非疑問文で、“是”か“不是”で答えなければならない。
(三) 選択疑問文
択疑問文はいくつかの項目が並列し、人にその一項目を選んで回答させる。例えば:
(7) 今天是星期三,還是星期四?
時には選択する項目が一つの事の正反両面であることがある。例えば:
(8) 這篇文章好不好?
(9) 他是不是天津人?
例(9)のような文では“是”或いは“不是”で回答することもできるので、この点だけから見ると、これと是非疑問文は同じように見えるが、実際は同じではない。なぜなら肯定と否定で構成される連合詞組(例:“是不是”)を述語にするのは選択疑問文の印であるからである。
選択疑問文にはまた簡略化された形式がある。例えば:
(10) 他到過北京没有到過北京? ―― 他到過北京没有?
(11) 你是工人不是工人? ―― 你是工人不是?
反語文の特徴も疑問文であるが、「疑わしいから問う」のではなく、「疑わしくないが問う」のである。例えば:
(12) 這様的話誰不会説呢?
(13) 事情就出在你們村里,你会不知道嗎?
(14) 這麼小的孩子就憧得礼貌,你説可愛不可愛?
反語文は形式上は疑問文だが、実際は肯定をしているか否定をしている。文字の上では肯定だが、意味は否定である。或いは文字の上では否定だが、意味は肯定である。反語文は指示疑問文、是非疑問文、選択疑問文の形式を採ることができる。選択疑問文は文字の上では正反両面を含むので、選択疑問文の形式の反語文は言語環境によってはじめてその意味を確定することができる。正にそのことにより、反語文が通常用いるのは指示疑問文や是非疑問文の形式である。
三 肯定と否定
文には様々なニュアンス(“口気”、口ぶり)を持たせることができる。例えば肯定と否定、強調と婉曲(“委婉”)、活発(“活潑”)と躊躇(“遅疑”)など、思想、感情面で様々な色彩の表現ができる。文のニュアンスと修辞は密接な関係があり、文法とも関連している。ここでは肯定と否定の問題についてお話する。
陳述文は話者の客観的事物に対する判断(“衡量”)を表すので、陳述文は肯定形式と否定形式に分別される。この面で、陳述文は一般の疑問文と明らかな違いがある。例えば、“他来了”と“他没有来”は対立する二つの文である。しかし、“他来了嗎?”と“他没有来嗎?”の二つの疑問文は形式上は肯定と否定の区分があるが、実質上は事物に対して肯定も否定もしていない。
しかし陳述文が表す肯定や否定には、程度の違いがある。例えば:
(1) 他知道的。
(2) 他大概知道。
(3) 他也許知道。
文の中で“大概”、“也許”などの副詞を用いると、肯定や否定の程度は弱くなる。疑問文の中でも“大概”、“也許”などを用いることができる(通常“吧”と連用する)。疑問文は一般に肯定や否定は表わさない。こうした語気詞を用いても、もちろん肯定や否定の程度が減少するのではなく、ちょうど反対に、疑問文の中にこうした文字があると、多少なりとも肯定や否定の傾向を帯びてくる。例えば:
(4) 他大概忘了吧?
(5) 里辺也許没有人吧?
時には肯定の意味で二重否定の形式を用いて表現されることがある。例えば:
(6) 従前線回来的人説到白求恩,没有一個不佩服,没有一個不為他的精神所感動。
(7) 人民是愛好和平的,但是敵人悍然発動了侵略戦争,人民才不得不拿起武器来保衛自己。
一般的に言って、二重否定の形式で肯定を表すと、直接の肯定のニュアンスと比べ、より断定的で、より強調される。しかし“不能不”、“不敢不”、“不可不”などを用いる時は、情況が異なる。
“決不”、“毫不”、“従不”などを用いると強調のニュアンスとなり、“不大”、“不太”、“不怎麼”を用いると婉曲の口ぶりになる。
命令文(“祈使句”)にも肯定と否定の区分があるが、性質は陳述文とは異なり、前者(命令文)が主観的な要求を提出するのに対し、後者(陳述文)は客観的な事実を叙述する。したがって、これらが用いる否定副詞も異なる。陳述文は“不”、“没有(没)”を用いるが、命令文は“不准”、“不許”、“不得”、“別”、“甭beng2”などを用いる。
感嘆文は感情の表現に重きが置かれるので、通常は肯定、否定を云々しない。例えば感嘆詞で構成される感嘆文、名詞で構成される感嘆文がそうである。
時には肯定と否定の意味が全く同じであることがある。例えば“好熱閙”と“好不熱閙”がそうである。また例えば“差点儿摔了一交”と“差点儿没有摔了一交”、“小心着了凉” と“小心別着了凉”などもそうである。
四 強調
文の中で強調しなければならない場所は、口語では強調してアクセント(“重音”)を置いて表現することができる。例えば“我昨天找到了這本書”では、アクセントを“我”に置くか、“昨天”に置くか、“找”に置くかで、意味が全て異なる。書面語では、時には副詞“是”(アクセントを置いて読む)を加えて意味を区別することがある。例えば:
(1) 是我昨天找到了這本書。
(2) 我是昨天找到了這本書。
(3) 我昨天是找到了這本書。
副詞“是”はまたしばしば語気詞“的”といっしょに使われ強調を表す。例えば:
(4) 我是不願意去的。
(5) 是誰告訴你的?
注意すべきなのは、“是……的”の文が全て強調のニュアンスを表すのではないことである。例えば:
(6) 這是公家的。
(7) 這様做是可以的。
(8) 老王是載眼鏡的。
例(6)の述語は動賓詞組で、“是”が動詞、“公家的”が賓語である。その否定形は“這不是公家的”である。例(7)の“是……的”は強調を表し、“是”は副詞、“的”は語気詞である。その否定形は“這様做是不可以的”である。例(8)には二種の否定形がある。すなわち“老王不是載眼鏡的”と“老王是不載眼鏡的”である。つまり、例(8)の分析は二つの可能性がある。どちらを選択するかは、前後の文に基づき決定される。
【出典】胡裕樹主編《現代漢語》重訂版・上海教育出版社 1995年
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