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教科書に載っていない良い職場とは その122 【衰退の第三段階①】

2021-10-01 07:40:42 | コミュニケーション
教科書に載っていない良い職場とは その122 【衰退の第三段階①】


歴史とは時に残酷であり、時の為政者により改ざんされるものであると思います。
例えば、真田丸でさらに有名になった真田幸村ですが、実際には真田幸村とは呼ばれていませんでした。真田信繁が正しいようです。徳川政権下で真田幸村を聴衆は英雄視していました。そんな聴衆の娯楽を奪ってはいけないという事で、幕府も真田信繁あらため真田幸村での物語を許していたという説があります。ですので、我々の知っている歴史には何らかの空想や本当にあった事実が混在していると見るのが正しいのです。

織田信長に関しても同様です。
信長はとても義理堅いとする文献もあれば、苛烈な性格であったとする文献もあり、どれも信長を表現していると思われます。信長はよく家臣の裏切りに遭遇しています。そういった意味では「衰退の第二段階」から「衰退の第三段階」に向かっていたと考察してみる事が出来ます。

松永久秀、別所長治、荒木村重らの反乱は、信長の性格に起因しているという説もあります。
職務怠慢とされた女房衆を成敗し、彼らを庇った桑実寺の長老にも手が及んだとされるような、苛烈ともされる性格がその一因であるとする一方、己を恃むところが多く、実に気まぐれであり性格は猜疑心が強く執念深く、それが多くの謀反につながったと指摘する研究者がいるぐらいです。
ただし、柴田勝家や松永久秀の裏切りを許容するなど、むしろ寛大という面も存在する上、戦国時代に寝返りや裏切りは日常茶飯事ということも考慮する必要があるのではないかと思われます。
譜代の家臣であるなしを問わず、自身や我が家を第一として情勢が有利な方につく者がいても当然の時代であり、心情などが原因ではなく、信長包囲網などの情勢を不利とみて状況判断から信長と敵対した(陣営を離反した)などの解釈も十分考えられるのではないでしょうか。

しかし、「衰退の第三段階」としては、データーが曖昧な状態で、データーを良い方向に解釈し、大きなリスクを冒す事にあります。
また、対話と論争が質と量の両面で目立って低調になります。
経営(運営)が合意型か独裁型になり、激しい論争を経た決定を全員で実行して行くスタイルではなくなるともしています。

当時の信長はどうだったでしょうか?
小姓に堀秀治という優秀な人物をおいていました。
この人物は折衝能力が高く、他の家臣からも信頼が厚かったとされているのです。
しかし、多くの重臣はそれぞれの方面軍司令官として、信長の側にいる事は無かったのです。
明智光秀を残しては他に。
実は織田信長は、本能寺の変の1か月前に、征夷大将軍、太政大臣、関白という為政者としては最高の官位につくチャンスがあったと文献が示しているのです。しかし、信長は官位にはあまり固執した記録が無く、逆に官位を返上しているところもあるので、朝廷軽視の風潮があったと見る事も出来るのです。
明智光秀の裏切りは、このような旧来からのしきたりを次々と無視していく信長に対しての不満が原因とする説もあります。

明智光秀もすぐに滅ぼされてしまったので、その真相は闇の中であると言わざるをえません。
実は、「衰退の第四段階」に進んでしまったのは明智光秀と見ると、現代企業の衰退と符合する点があるのです。

それは、明智光秀が部下に出した指示でした。
まさしく「本能寺の変」は明智光秀の一発逆転の策だったのです。

(続く)



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