マーケティング研究 他社事例 712 「GAFAという巨人4」 ~年率20%を超える成長を続けるアマゾン~
収益を次の投資へと注ぎ込むことで事業領域を拡大してきたアマゾンの現状を追います。
「GAFAの中でもアマゾン・ドット・コムの強さは突出している」
こう話すの、ハーバード経営大学院でテック大手の経営戦略を教えるスニル・グプタ教授です。
名門大学院の教授をもうならせるアマゾンの強さとは、その類いまれな成長率にあります。
同社の2019年の売上高は2805億ドル(約29兆円)で、通常、企業規模が大きくなると成長率は鈍化しますが、アマゾンは売上が30兆円に迫る今なお、年率20%を超えるスピードで成長しています。
グプタ教授は「アマゾンは、私が大学院で教えてきた「ビジネス成功の方程式」をことごとく覆してきた」と語ります。
中でも2つの点で特別なものとなっていて、模が大きくなってからも成長を続ける点が一つで、もう一つが、テック大手の多くが単一の事業を手掛けるのに対し、アマゾンは多様な収入源を持っている点です。
いわゆる多角経営は、1つの業界に収入を頼らずに済むためリスクヘッジにはなりますが、経営資源も分散するため競争力が弱まるというデメリットがあります。
ところがアマゾンは、それぞれの事業領域で既存の競合を圧倒する勢いで成長を続けています。
つまり教科書の逆を行く経営で勝ち続けているのです。
しかもその矛先は、グーグルやフェイスブックなど、アマゾンと同じ時代に急成長を遂げてきたテック大手にも向きます。
「近い将来、アマゾンがグーグルやフェイスブックの事業領域を奪うことも十分に考えられる」とグプタ教授は予想しています。
GAFAの強さは、消費者が気づかぬうちに大量のデータを自動的に収集し、それを活用することで収益を上げる点にあります。
消費者はGAFAが提供するサービスの使い勝手が良いため、何の疑いもなく利用します、サービスが使われれば使われる程GAFAの蓄積データ量は増え、利用者の嗜好をより精度高く予測できるようになります。
すると、利用者がまさに欲しい商品の広告がタイミング良くコンピューター画面に表示されるようになり、利用者も広告主も喜ぶ「ウインウイン」の構図が生まれるのです、
アマゾンの強さの秘密もまさにこの点にあります。
ただ1点だけ異なるのは、グーグルやフェイスブックと違って、アマゾンが利用者の購買にまつわるすべての情報を保有していることです。
クレジットカード番号や発送先の住所はもちろん、何をいつ購入してどんな理由で返品したかまで把握しています。
この違いが、グーグルとフェイスブックの業績を支えるデジタル広告の分野で効果を発揮し、両社を脅かし始めているのです。
仮に、今週末にハイキングの予定があるAさんがブーツを探していたとします。
グーグルで検索したところ、アマゾンのサイトがヒットし、Aさんはそこで好みの物を見つけ購入しました。
グーグル検索ではその後もしばらくブーツの広告が表示されましたが、アマゾンからは今度は「ハイキング用衣類はいかがですか?」と広告メールが届きAさんは購入を検討しています・・・といったように、グーグルもアルゴリズムを駆使してクリック率を高めますが、購買情報を持つアマゾンはリアルタイムで利用者の状況を把握できる点で分があるのです。
アマゾンのデジタル広告は事業はここ数年で急拡大しています。
数年前はほぼなかった同事業の売上が、2020年は200億ドルに達しそうな勢いです。
大半をデジタル広告が占める「その他事業」の売上高は20年7~9月期、前年同期比51%増の53億9800万ドルだった。
無論、グーグルの同期のデジタル広告事業の売上は370億ドルとアマゾンをしのぎます。
しかし、売上高全体に占める同事業の割合がグーグルは83.4%、フェイスブックは98.8%であることを踏まえると、アマゾンの破竹の追い上げは両社にとって不気味なはずです。
ところが、アマゾンの本当の怖さは、もっと他のところにある事を知ったら、皆さんはどのように思われるでしょうか?
(続く)
下記は彩りプロジェクトのご紹介です。
ご興味があればご一読下さい1
彩りプロジェクトでは、ビジネススキルに特化した、オンラインセミナーをサブスクリプション制(定額制)でご案内しております。
毎月定額(基本価格10,000円(税抜)※企業規模(パート社員含む社員数)で価格は変動します)をお支払いいただく事で、何人でも何回でもご参加いただけるビジネスセミナーを開催しております。(別途カレンダー参照)
内容は、多岐に渡るものの、求められている役割毎に設定した内容となっています。
基本的なコースは、R29コースで、PDCA、コミュニケーション、情報収集、イノベーション、ファシリテート、コーチング、意思を伝える、フォロワーシップ、チームワーク、マネジメント、報告・連絡・相談、ビジネスマナーの12種類(2020年11月現在)となっております。
R35コースで、PDCA、リーダーシップ、傾聴力、ビジョン、コーチング、マネジメント、ファシリテート、チームビルディング、イノベーションの9種類でR29コースよりも上級編の内容となっております。
最後に、R43コースが最上位クラスで設定されており、リーダーシップ、傾聴力、ビジョン、コーチング、マネジメント、イノベーションの6種類となっております。
R29コースの特徴は、まずは個人にフォーカスしています。今更聞けないといった内容を中心に構成されており、現在の課題克服の為、またはこれから身に付けなくてはならないスキルとなっています。
R35コースの特徴は、視座を高くした構成で専門的な役職要件に応じた内容で構成されております。そして指導する立場になったあなたが身に着けるべきスキル集になっています。
R43コースの特徴は、それこそ会社全体を見回せるスキルの構成となっており、幹部候補にとっても必須の内容になっております。
セミナー名の一部をご紹介します。
・パラダイムシフトが必要なあなたのマネジメント力
・影響力から見るあなたのチームワーク力
・求められているそれを知り意見を伝える力
・創再共イノベーション力
・予定調和じゃ無い方のPDCA力
・非認知的アプローチから入るコーチング力
・笑顔がもたらす効果コミュニケーション力
受講にあたっては各自の選択制(年齢が20代だから、R43は受講できないといった事ではありません)となっており、先んじて学びを深めたい、今更聞けない事だから、といった様々な動機にお答えする内容となっております。
ちなみに、R〇〇のとなりは年齢をイメージしておりますが、例えば、R43は43歳以上の人は受けられないという事はありませんし、大卒1年目の方でもR43を受講する事は可能です。
定額制で何人でも何回でも受講が可能です!!
詳しい、資料のご請求や、ご質問等は以下にメールをお待ちしております。
メール info@irodori-pro.jp
HP https://www.fuudokaikaku.com/
お問合せ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/
成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣
収益を次の投資へと注ぎ込むことで事業領域を拡大してきたアマゾンの現状を追います。
「GAFAの中でもアマゾン・ドット・コムの強さは突出している」
こう話すの、ハーバード経営大学院でテック大手の経営戦略を教えるスニル・グプタ教授です。
名門大学院の教授をもうならせるアマゾンの強さとは、その類いまれな成長率にあります。
同社の2019年の売上高は2805億ドル(約29兆円)で、通常、企業規模が大きくなると成長率は鈍化しますが、アマゾンは売上が30兆円に迫る今なお、年率20%を超えるスピードで成長しています。
グプタ教授は「アマゾンは、私が大学院で教えてきた「ビジネス成功の方程式」をことごとく覆してきた」と語ります。
中でも2つの点で特別なものとなっていて、模が大きくなってからも成長を続ける点が一つで、もう一つが、テック大手の多くが単一の事業を手掛けるのに対し、アマゾンは多様な収入源を持っている点です。
いわゆる多角経営は、1つの業界に収入を頼らずに済むためリスクヘッジにはなりますが、経営資源も分散するため競争力が弱まるというデメリットがあります。
ところがアマゾンは、それぞれの事業領域で既存の競合を圧倒する勢いで成長を続けています。
つまり教科書の逆を行く経営で勝ち続けているのです。
しかもその矛先は、グーグルやフェイスブックなど、アマゾンと同じ時代に急成長を遂げてきたテック大手にも向きます。
「近い将来、アマゾンがグーグルやフェイスブックの事業領域を奪うことも十分に考えられる」とグプタ教授は予想しています。
GAFAの強さは、消費者が気づかぬうちに大量のデータを自動的に収集し、それを活用することで収益を上げる点にあります。
消費者はGAFAが提供するサービスの使い勝手が良いため、何の疑いもなく利用します、サービスが使われれば使われる程GAFAの蓄積データ量は増え、利用者の嗜好をより精度高く予測できるようになります。
すると、利用者がまさに欲しい商品の広告がタイミング良くコンピューター画面に表示されるようになり、利用者も広告主も喜ぶ「ウインウイン」の構図が生まれるのです、
アマゾンの強さの秘密もまさにこの点にあります。
ただ1点だけ異なるのは、グーグルやフェイスブックと違って、アマゾンが利用者の購買にまつわるすべての情報を保有していることです。
クレジットカード番号や発送先の住所はもちろん、何をいつ購入してどんな理由で返品したかまで把握しています。
この違いが、グーグルとフェイスブックの業績を支えるデジタル広告の分野で効果を発揮し、両社を脅かし始めているのです。
仮に、今週末にハイキングの予定があるAさんがブーツを探していたとします。
グーグルで検索したところ、アマゾンのサイトがヒットし、Aさんはそこで好みの物を見つけ購入しました。
グーグル検索ではその後もしばらくブーツの広告が表示されましたが、アマゾンからは今度は「ハイキング用衣類はいかがですか?」と広告メールが届きAさんは購入を検討しています・・・といったように、グーグルもアルゴリズムを駆使してクリック率を高めますが、購買情報を持つアマゾンはリアルタイムで利用者の状況を把握できる点で分があるのです。
アマゾンのデジタル広告は事業はここ数年で急拡大しています。
数年前はほぼなかった同事業の売上が、2020年は200億ドルに達しそうな勢いです。
大半をデジタル広告が占める「その他事業」の売上高は20年7~9月期、前年同期比51%増の53億9800万ドルだった。
無論、グーグルの同期のデジタル広告事業の売上は370億ドルとアマゾンをしのぎます。
しかし、売上高全体に占める同事業の割合がグーグルは83.4%、フェイスブックは98.8%であることを踏まえると、アマゾンの破竹の追い上げは両社にとって不気味なはずです。
ところが、アマゾンの本当の怖さは、もっと他のところにある事を知ったら、皆さんはどのように思われるでしょうか?
(続く)
下記は彩りプロジェクトのご紹介です。
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彩りプロジェクトでは、ビジネススキルに特化した、オンラインセミナーをサブスクリプション制(定額制)でご案内しております。
毎月定額(基本価格10,000円(税抜)※企業規模(パート社員含む社員数)で価格は変動します)をお支払いいただく事で、何人でも何回でもご参加いただけるビジネスセミナーを開催しております。(別途カレンダー参照)
内容は、多岐に渡るものの、求められている役割毎に設定した内容となっています。
基本的なコースは、R29コースで、PDCA、コミュニケーション、情報収集、イノベーション、ファシリテート、コーチング、意思を伝える、フォロワーシップ、チームワーク、マネジメント、報告・連絡・相談、ビジネスマナーの12種類(2020年11月現在)となっております。
R35コースで、PDCA、リーダーシップ、傾聴力、ビジョン、コーチング、マネジメント、ファシリテート、チームビルディング、イノベーションの9種類でR29コースよりも上級編の内容となっております。
最後に、R43コースが最上位クラスで設定されており、リーダーシップ、傾聴力、ビジョン、コーチング、マネジメント、イノベーションの6種類となっております。
R29コースの特徴は、まずは個人にフォーカスしています。今更聞けないといった内容を中心に構成されており、現在の課題克服の為、またはこれから身に付けなくてはならないスキルとなっています。
R35コースの特徴は、視座を高くした構成で専門的な役職要件に応じた内容で構成されております。そして指導する立場になったあなたが身に着けるべきスキル集になっています。
R43コースの特徴は、それこそ会社全体を見回せるスキルの構成となっており、幹部候補にとっても必須の内容になっております。
セミナー名の一部をご紹介します。
・パラダイムシフトが必要なあなたのマネジメント力
・影響力から見るあなたのチームワーク力
・求められているそれを知り意見を伝える力
・創再共イノベーション力
・予定調和じゃ無い方のPDCA力
・非認知的アプローチから入るコーチング力
・笑顔がもたらす効果コミュニケーション力
受講にあたっては各自の選択制(年齢が20代だから、R43は受講できないといった事ではありません)となっており、先んじて学びを深めたい、今更聞けない事だから、といった様々な動機にお答えする内容となっております。
ちなみに、R〇〇のとなりは年齢をイメージしておりますが、例えば、R43は43歳以上の人は受けられないという事はありませんし、大卒1年目の方でもR43を受講する事は可能です。
定額制で何人でも何回でも受講が可能です!!
詳しい、資料のご請求や、ご質問等は以下にメールをお待ちしております。
メール info@irodori-pro.jp
HP https://www.fuudokaikaku.com/
お問合せ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/
成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣