おや? なんだろう? おもしろいね~ と自然に笑顔になり、楽しんで取り組みたいですね。 まさしくそれは彩りですね!!

卓越性の探究者、波田野が皆さんに販売戦略・営業手法についてや、コミュニケーションについて思う事をお届けします。

経営改善計画書を作成してみましょう その93 ~キャッシュフロー分析について 5~

2014-05-30 07:35:01 | ビジネス
続いて、参考となる指標として以下の様な分析も可能です。

○借入金の返済能力
借入金合計 ÷ 営業キャッシュフロー → 営業キャッシュフローで返済出来る年数

計算された年数が8年以内の場合、優秀企業レベルとなります。
8~10年は良好企業レベル。
10~12年は普通企業レベル。
12年以上は停滞~危険企業レベルとなっています。

○投資の回収能力
固定資産 ÷ 営業キャッシュフロー → 営業キャッシュフローで投資回収出来る年数

計算された年数が4年以内の場合、優秀企業レベルとなります。
4~5年は良好企業レベル。
5~6年は普通企業レベル。
6年以上は停滞~危険企業レベルとなっています。

その他分析の留意点としては、キャッシュフロー計算書は3年以上の推移でみるべきです。
単年度で見ても、その後の施策がどのように反映されているかを見た上で無いと、有効な手立てへと繋がっていきません。

また今後3カ年がどうなるか?投資キャッシュフロー(設備投資計画)と財務キャッシュフロー(借入・返済計画)から必要な営業キャッシュフロー(収益性改善、運転資金の改善)を考えていきましょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

経営改善計画書を作成してみましょう その92 ~キャッシュフロー分析について 4~

2014-05-29 07:52:24 | ビジネス
まだまだ続きますよ、キャッシュフロー分析です。

営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを比較してみて下さい。

営業キャッシュフロー > 投資キャッシュフロー この状態であれば、自力で設備投資をしていると言えます。

営業キャッシュフロー < 投資キャッシュフロー この状態が続いたら稼ぎ以上の投資がされていると言えます。

新規の設備投資の原資になったり、借入金の返済原資になるのが、フリーキャッシュフローです。

フリーキャッシュフローは「営業キャッシュフロー - 既存事業維持(老朽化などによる入替)のための投資」の事です。

フリーキャッシュフローは他の帳票類から簡易的に見る事も可能です。 

損益計算書の営業利益と減価償却費を足した数値をEBITDAと呼びます。

このEBITDAから設備投資額を引いた数字はおおよそのフリーキャッシュフローとなります。企業再生の世界では常識的な話の様ですが、対象企業の返済能力を見るには簡易的にこの手法を使う様です。

つまり、設備投資をあまりしない会社の場合は、EBITDA = フリーキャッシュフローと見る事でざっとした数字の把握が出来るのです。

フリーキャッシュフロー ≒ EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 (+ 営業権償却 ※まれに営業権を譲渡している場合発生する)

どうですか、この後御社の決算書眺めてみたくなりませんか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

経営改善計画書を作成してみましょう その91 ~キャッシュフロー分析について 3~

2014-05-28 07:36:09 | ビジネス
キャッシュフロー計算書についてふれています。

いよいよその第3弾になります。

営業キャッシュフローが 「 + 」

投資キャッシュフローが 「 ▲ 」

財務キャッシュフローが 「 ▲ 」

このような計算書になっている場合は良い状態なのでしょうか?悪い状態なのでしょうか?

答えは、「良い状態になっている」です。

本業で稼いだキャッシュで、設備投資、仮入返済がなされていると見る事が出来ます。

では次です。

営業キャッシュフローが  「 + 」

投資キャッシュフローが  「 ▲ 」

財務キャッシュフローが  「 ▲ 」

このような計算書になっている場合は良い状態なのでしょうか?悪い状態なのでしょうか?

答えは、「良い状態になっている」です。

本業で稼いだキャッシュと借入で、設備投資がされていると見る事が出来ます。大型設備投資をした時にこのような計算書になります。

では次です。

営業キャッシュフローが  「 + 」

投資キャッシュフローが  「 0 」

財務キャッシュフローが  「 ▲ 」

このような計算書になっている場合は良い状態なのでしょうか?悪い状態なのでしょうか?

答えは、「良い状態になっている」です。

本業で稼いだキャッシュで、借入返済がされていると見る事が出来ます。つまり財務体質改善が進んだと言えます。

では次です。

営業キャッシュフローが  「 ▲ 」

投資キャッシュフローが  「 0 」

財務キャッシュフローが  「 + 」

このような計算書になっている場合は良い状態なのでしょうか?悪い状態なのでしょうか?

答えは、「悪い状態になっている」です。

借入をして赤字によるキャッシュ不足をまかなっていると見る事が出来ます。金融機関が見放すと倒産の危機が。

では次です。

営業キャッシュフローが  「 ▲ 」

投資キャッシュフローが  「 + 」

財務キャッシュフローが  「 ▲ 」

このような計算書になっている場合は良い状態なのでしょうか?悪い状態なのでしょうか?

答えは、「悪い状態になっている」です。

資産売却で、赤字によるキャッシュ不足と借入金返済をまかなっていると見る事が出来ます。かなり危険な状態と言えます。

では次です。

営業キャッシュフローが  「 ▲ 」

投資キャッシュフローが  「 0 」

財務キャッシュフローが  「 ▲ 」

皆さんならもうおわかりですよね。お聞きするまでもありませんが、完全に赤字でキャッシュ獲得が出来ないなど、理由は掴めませんが、資金繰りに完全に窮している状態です。

このようにキャッシュフロー計算書を一目見ただけで、会社の資金状態が一目瞭然となるのです。

まず何と言っても営業キャッシュフローがプラスになる様に会社を運営しましょう。つまり本業でのキャッシュ獲得がプラスでなければ、資金繰りには困ると言う事ですからね。

次回以降もキャッシュフロー分析について、見て行きたいと思います。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

経営改善計画書を作成してみましょう その90 ~キャッシュフロー分析について 2~

2014-05-27 07:32:26 | ビジネス
それでは、各キャッシュフローから得られる情報について見て行きましょう。

・営業キャッシュフロー(C/F)
グロスキャッシュフローの状況を確認します。その水準はは高いのか、(普通?)低いのか。
(グロスキャッシュフローとは、利益+減価償却費の事です)
売上高比率を同業他社と比較します。
長期借入金の年返済額とグロスキャッシュフローを比較します。なぜなら、グロスキャッシュフローは返済原資にもなるからです。

安全余裕率の水準を見ます。(安全余裕率とは、売上がどれだけ落ちても赤字にならないかを見る指標です。)
安全余裕率は (実際の売上高-損益分岐点) ÷ 実際の売上高 × 100 で計算されます。
この数値が5%未満は要注意となります。

損益分岐点売上高は前年と比較するとどうか?

部門別売上・利益でみると何が利益貢献しているか?(又は悪化要因か?)

固定費増減の内訳で増えているものは?逆に減っているものは?

運転資本の状況も確認してみます。回転期間は前期と比較してどうか?

これらの状況を営業キャッシュフローから見る事が出来ます。

次に投資キャッシュフローを見て行きましょう。

設備投資の状況を把握する事が出来ます。
既存の入れ替え投資なのか?新規投資なのか?
新規投資の効果はどうか?

その他の投資キャッシュフローの内容も確認します。
有価証券の場合、リスクがどのくらいのものか?貸付の場合相手は誰か?

次に財務キャッシュフローを見て行きましょう。

まず何と言っても仮入金増減の状況を把握します。
長期借入金の借入・返済それぞれの額を前期と今期で比較してみます。
今後の返済予定はどうなるか?
返済額と返済能力とのバランスはどうか?(グロスキャッシュフローやフリーキャッシュフローでみる)
・グロスキャッシュフローとのバランス
・グロスキャッシュフローに必要な売上高はいくらか?
・必要な売上高をあげるのに運転資本増減はあるか?
・既存事業維持に必要な設備投資(入れ替え投資)はどのくらいみるか?

その他の財務キャッシュフローの状況として、配当支出は自己資本比率30%以下では控える等の施策決定に活用する。

これらの見立てから、課題を抽出します。

キャッシュフロー計算書の改善は直接的な資金の目途を立たせる為に重要です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

経営改善計画書を作成してみましょう その89 ~キャッシュフロー分析について 1~

2014-05-23 08:12:08 | ビジネス
さて、経営改善計画書作りについて色々な角度からご説明差し上げておりますが、今回から中小企業ではあまりお目にかからない「キャッシュフロー計算書」についてふれていきたいと思います。

キャッシュフロー分析についてご理解いただく事で、キャッシュフロー計算書の見方や有用性を見つける事が出来ます。

少しの辛抱ですからね。

キャッシュフロー計算書(C/F)は営業キャッシュフローと投資キャッシュフローと財務キャッシュフローからなり、それらを集計すると、当期キャッシュフローとなる訳です。

キャッシュフローとは、お金の流れの事です。

つまりキャッシュフロー計算書(C/F)は期中のお金の流れを見る事が出来ます。

ご存知の通り、損益計算書(P/L)ではお金の流れはわかりません。

仮払金などの要素は、損益計算書には反映されません。

一方、貸借対照表(B/S)は、財務状況を把握するものです。

資産をどのくらい持っているか?負債はどうなのか?、資本はどうか?などなど。

これらの決算書類では、お金の流れが把握できないんです。

そしてキャッシュフロー分析は、お金の流れを把握し、一年間の資金の増減がどうだったのか?

営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローでみると、どこから資金を得て、何に使っているのか?

前期と比較するとどうか?

これらの事がわかるのです。

企業は、黒字倒産があるように、勘定あっても、銭足らずという状況になってしまいます。

ですから、資金の流れを経営者が理解しておく事は、とても重要な事なんですね。

最近は、会計ソフトが充実してきていますので、パッケージでキャッシュフロー計算書が自動計算されるものもありますので、一度内容を把握してみて下さい。

中小企業会計では、キャッシュフロー計算書の作成義務はないのが現状ですがね。

営業キャッシュフローの説明から入りましょう。

営業キャッシュフローはキャッシュの源泉です。必ず+に計上されるのが特徴です。実質、3期連続この数値が▲だと倒産になります。(金融支援を受ける事が出来ません)

営業活動から得られたお金の流れが営業キャッシュフローと言います。

投資キャッシュフローは、設備投資をすると▲表記になります。つまりキャッシュの減少ですね。

反対にこの数値が+に表記されている時は、貸付回収や資産売却をしているという事がわかる。

財務キャッシュフローは、借入金返済をした時に▲表記になり、(結果、財務体質改善です)+の時は、借入をした事になります。

これらを集計した当期キャッシュフローは、1年間の現金預金の増減を示しています。

細かい内容については説明しません。

キャッシュフロー計算書を見た事がある人はわかると思いますが、+、-表記が混在している為、一目で理解しずらいのが実態です。(もちろん専門家が見ればすぐに理解出来ます)

ですから、このブログではキャッシュフロー分析から得られる情報についてクローズアップしておきますね。

それは次回にしましょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする