佐藤功の釣ったろ釣られたろ日誌

釣り・釣りの思い出・釣り界のこと・ボヤキ.etc

長き釣り友の歴史6

2022-10-13 19:20:11 | 釣り

Episode8 小アジ釣り

中学生の頃、数学の教師は釣りと酒が大好きで半夜のアジ釣りによく誘われた。夕刻、小さい船を漕いで二人で河口に釣行するのである。アンカーを下ろしカーバイドランプを灯し、集魚するのである。竿は竹の小枝を使った小さいものでエサはイカの短冊である。

何しろ釣り好きだからなかなか帰ろうとはいわないが、シーズン中はよく釣れた思いがある。しかし、櫓を漕いで港に舫ってから帰ると大体22時ころにはなる。そこまでは何も文句はないのだが問題は翌日の数学の授業である。必ず昨日出された宿題を私に答えさせるのである。やっているわけはなく、やってないというと「お前は釣りにばかり行って宿題もせんのか」と怒るのである。しかし懲りずにまた誘ってくるし、一緒に釣りに行った自分も実にいい加減な田舎の義務教育であった。

 

その先生との後日談

丁度私が30歳の頃かと思うが、正月休みに田舎の地磯にフラッと釣りに行った。すると子供の頃とは全く様子が変わっており、多くの釣り人があった。

例の先生もその中の一人として皆さんと並んで釣っておられた。私は挨拶もせず何気なくお隣から竿を出し遠投でウキ釣りをした。するとラッキーにも私は大型のチヌを釣り上げることができた。それから少したって先生は私であることに気が付き怪訝な顔をしてこちらを見た。

「お前は・・・」といってから何とも複雑な顔をされたのち照れ臭そうに「元気か」といわれた。「はい 先生は」「うん、まあな」という感じだったが釣果は今一のようだった。釣り好きの人間はせっかちな奴が多いとよく言われるが先生も私もその典型的な人間である。先生はその上に大酒飲みでありそのことがもとで身を持ち崩したような噂もきいた。

 

 

 

 

 

 

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