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映画『東京家族』について

旧七夕記念(補足)

2019年08月04日 | 映画『東京家族』
 先日、萬葉集の解読困難歌(2033)について新説?を出してみたが、その時は解釈の結論(オチ)までは書かなかった。しかし現在は夏休み期間中ということもあり、若い世代の方々が偶然にこのページを読む可能性もあるかもしれないと思い、本日、前回の補足を書いておく。




【歌の作られた状況】


 壬申の乱から八年後の庚辰の年(西暦680年)、清々しく晴れ渡ったある秋の一日、天武天皇皇后両陛下と数人の皇子たちは、気が置けない臣下を伴い、都に近い野原にお出かけになり、宴会を催される。漢詩や日本詩などを披露しあい、楽しく歓談しながら、皆の酔いも少しまわってきた頃、天武帝が柿本人麿を側に呼んで仰せられる。




天武天皇 「人麿よ、お前の七夕の歌はとても良いぞ。お前くらいの歌の才能があれば、そんなものはいくらでも作れるだろうから、ひとつ、お前自身の名を読み込んだ天の川の歌を詠んでみなさい」


 人麿は少し考え次の歌を献上する。


   天漢(あまのがは)
   安川原(やすしかはらと)
   定而(さだむれど)
   神競者(かきはあまねく)
   磨待無(まろをまたなむ)



天武天皇  「褒めてやれば図に乗りおって、神を持ち出すとは尊大な奴じゃ。しかし「柿」と「麿」は分かったが、肝心の「人」は何処にあるのじゃ」


柿本人麿  「恐れながら申し上げます。歌の一番初めの文字をご覧下さい」


天武天皇
  「……ふむ、天の字の中に「人」があると言うのじゃな」


柿本人麿  「はい。わが日の本の帝のもとに、私め人麿は永遠にお仕え奉ります」


天武天皇
  「うむ、これで揃った。山田君、人麿に座布団を一枚遣りなさい」


柿本人麿  「ありがとうございます。十枚貯めてハワイ旅行ができるように精進いたします」


















 原文の萬葉集は、このように楽しいことも想像できるので、夏休み中の皆さんも、是非一度手にとってみてはいかがでしょうか。

























“Milky Way's warps and twists mapped in detail”
‘2019.8.3 The Japan Times’




































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