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映画『東京家族』について

個人的メモ(146)

2023年08月28日 | 映画『東京家族』
FMシアター『歌をなくした夏』 ②



 今のNHKの朝の連続テレビ小説は、その前後にアナウンサーたちがドラマの感想などを言い合って番組と番組を繋げている。しかし昔はそういうことはなく、松平アナウンサーのような人が、ドラマが終わり画面が切り替わった一秒くらいの間を無言で、しかも目だけの芸で、「いまのドラマは面白かったですね、フム、ではニュースへ参りましょう」という感じの円熟した伝統芸のような繋ぎをしていたことを思い出す。
 なぜこんなことを言うかというと、偶々『舞いあがれ!』を観ていたときの場面で、歌人の梅津貴司の師匠のような詩人の八木巌がパリで、欠けたグラスを使っているのを見て、若い男性アナウンサーはその理由がわからなかったのだ。パリで、屋根裏のような部屋で、欠けたグラスで水を飲むのは、お金に余裕がないということの想像もできないのだ。愕然としたがその逆に、今回の『歌をなくした夏』には、図書館が無料で利用できることを知らない10歳の少女が出てくる。それを知る術もない大きな層がいることに目を向けてくれる脚本の桑原さんの視線は、限りなく優しい。

















































































































































































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