おじさんのスポーツおたく奮戦記? 第2章:issanの諸国漫遊記!?

岡山のスポーツチーム、出身選手、岡山に関係する人々などを勝手に応援するissanの日本国内漫遊記 !?

ファジアーノ岡山 16年の魔境生活を振り返る! その1:黎明期(2009年~2012年)

2024年12月29日 14時10分37秒 | サッカー

2024シーズン、ファジアーノ岡山が悲願のJ1昇格を果たしました。思えばあっという間の16年でしたが、実に長く苦しい戦いの日々でもありました。昇格が決まった瞬間は頭が真っ白になって何の感情も湧きませんでしたが、少しずつ記憶を整理したくなりました。

2009シーズン、初めて岡山にJリーグクラブが誕生した年、地元の期待を背負って戦いの場に乗り込んだチームはJ2の壁にはね返されました。J1昇格などと口が裂けても言えないような惨状。惨敗の連続に心が折れそうになる日々を乗り越えて、16年の魔境での戦いに勝利して遂にJ1昇格を決めたファジアーノ岡山のJ2に記した軌跡を振り返りたいと思います。

今回は2009シーズンから2012シーズンまでの黎明期を取り上げます。

 

ファジが一度も昇降格なしで過ごしたJ2での16年間。それは、その年に生まれた赤ん坊が高校生になるまでの長い期間となりました。「いつかはJ1に上がれるのではないか?」という淡い期待はいつしか打ち砕かれ、生きている内にJ1には上がれないのではないかという不安の中で過ごしてきました。

16年間の軌跡というにはあまりに簡単ですが、その16年を思い出してみたいと思います。

J1昇格プレーオフ決勝のベガルタ仙台戦の試合前に掲げられたJ2昇格時のエンブレムのビッグフラッグ。そして、2018シーズンに変更された現行のエンブレムのビッグフラッグと入れ替わり、クラブの歴史を思い起こさせる演出となりました。「昇格」の2文字に長い苦難の時間を感じさせました。

【2009シーズン】

2008シーズンにJ2リーグで勝点「100」で圧倒してJ1に復帰したサンフレッチェ広島、そして2位でJ1に初昇格したモンテディオ山形と入れ替わって、東京ヴェルディとコンサドーレ札幌がJ2に降格。ヴェルディは2009シーズンから15年かかってJ1に復帰することになります。JFLからは、カターレ富山、栃木SCと共にファジアーノ岡山がJ2に参入しました。18クラブによる3回戦総当たりの年間51試合という地獄のリーグが幕を開けることとなりました。

初参入のファジアーノ岡山の年間成績は以下の通りです。

8勝12分31敗 勝点 36 得失点差 -44

そして、順位は18位。17位の同期昇格組の栃木SCとは勝点差「1」でしたが、このシーズンのファジの年間失点数は「84」と守備が完全に破綻しました。素人目に見ても戦力的に劣っており、Jリーグを勝ち抜く為には全く持って力不足でした。8月に3勝した時はこれで上向くかと思いましたが、9月以降は3ヶ月余りで1勝しかできず、最下位に沈みました。

同じ昇格同期のカターレ富山は15勝をあげて13位でシーズンを終えており、昇格組でも明暗を分けました。

【2010シーズン】

ファジをJ2に引き上げてくれた手塚監督が退任し、影山新監督の下で新たにリーグに挑んだ2010シーズンは、前年J2で3位までに入ったベガルタ仙台とセレッソ大阪、湘南ベルマーレの3クラブがJ1に昇格し、J1からは柏レイソル、大分トリニータ、ジェフユナイテッド千葉の3クラブが降格して来ました。この時はオリジナル10の一角であるジェフ千葉が15年上がれなくなるとは誰しも予想だにしておらず、この頃から「J2沼」とか「魔境J2」とか、面白いが恐ろしい2部リーグという考えが定着してきたように思います。JFLからはギラヴァンツ北九州が参入してきて、2010シーズンのJ2は19クラブの2回戦総当たり、年間試合数は36試合となりました。

この年のファジアーノ岡山の年間成績は以下の通りです。

8勝8分20敗 勝点 32 得失点差 -24

影山監督初年度は岸田、金、後藤、近藤などJ1クラブから新戦力を獲得、流経大から千明も入団して心機一転のシーズンとなりました。開幕戦のアウェー、愛媛FC戦を勝利して「今季は違うのか!?」と期待を抱かせましたが、J2は全く甘くなく順位は19チーム中の17位でした。得点「27」に対して失点数は「51」で攻守に力不足感は否めず、何とも消化不良のシーズンとなりました。

話題とすれば東大4年生の久木田が加入したこと。特別指定選手でこの年からJ2の試合に出場しました。初の東大出身Jリーガーとして最初は話題性先行でしたが、地道に力を蓄えて行くことになります。

【2011シーズン】

2011シーズンはJ1から京都サンガF.C.、FC東京、湘南ベルマーレが降格して、前年3位までの柏レイソル、ヴァンフォーレ甲府、アビスパ福岡がJ1に昇格していきました。JFLからガイナーレ鳥取が参入してJ2リーグは20チームで年間38試合を戦うことになりました。

この年のファジアーノ岡山の年間成績は以下の通りです。

13勝9分16敗 勝点 48 得失点差 -15

元ブルガリア代表のストヤノフを獲得して、3バックで臨んだシーズンは開幕戦で湘南ベルマーレに大敗し前途多難を予感させました。しかし、第2節の前日に発生した東日本大震災の影響でリーグ戦は1ヶ月半の中断を余儀なくされます。再開後は過密日程をこなしながらシーズンを消化する大変なシーズンとなりました。新加入のチアゴや金民均の得点力を生かして勝点を積む時期もありましたが、過密日程の影響からか思ったように勝てない時期も多く、最終順位は13位でシーズンを終えました。しかし、初めてボトム3を脱することができ、何とかJ2で戦える集団になったと感じさせるシーズンでもありました。

この年は後の主力となる石原や三村などの新人が加わった年でもあります。

【2012シーズン】

影山監督3シーズン目となった2012シーズンは、J1からヴァンフォーレ甲府、モンテディオ山形、アビスパ福岡の3クラブが降格してきて、前年のJ2で3位までのFC東京、コンサドーレ札幌、サガン鳥栖がJ1に昇格しました。JFLから松本山雅FCとFC町田ゼルビアが新規に参入してJ2は22クラブの年間42試合のリーグ戦になりました。

この年からはJ1昇格プレーオフが導入されることになり、更にはJ2からの降格もスタートしました。J2新時代への突入した初年度になりました。

この年のファジアーノ岡山の年間成績は以下の通りです。

17勝14分11敗 勝点 65 得失点差 +7

アルビレックス新潟から期限付き移籍で加入した川又が大化けして獅子奮迅の活躍を見せ、昇格プレーオフ争いにも加わる勢いでチームは年間8位に躍進しました。サンフレッチェ広島からGKの中林、DFの服部、FWの桒田を獲得して少しずつ戦力を充実していく年になりました。流経大からは後に「王子」と呼ばれ人気を博す関戸も入団しています。

ファジが初めてJ1昇格を照準に入れるきっかけともなったシーズンでした。

 

2012シーズンまでを足早に振り返りました。

次回は、その2:成長期(2013年~2016年)を振り返りたいと思います。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« vs 静岡ジェード 今は耐える... | トップ | 第103回全国高校サッカー選手... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サッカー」カテゴリの最新記事