◆読売新聞が1月11日付け朝刊1面~2面「日本の改新」-{第1部 識者に聞く⑨最終回」で「『無縁社会』の話をしよう」「学生は議論を望んでいる」との見出しを付けて、米ハーバード大学のマイケル・サンデル教授を登場させている。
「核家族化や若者の大都市志向は手ごわい問題だ。お年寄りの面倒を見られる大家族がなくなり、若者も大都市に出る。コミュニティが高齢者に対して責任を共有できる、新たな仕組みを作る必要がある。解決策は地域ごとに異なるだろうが、コミュニティが『共通善』とみなしたものでなくてはならない。都市型の生活で、核家族化を無理に阻止するのは不可能だし、望ましくない」
「古代ギリシャの哲学者アリストテレスは正義と『善き生』のつながりを重視した。善き生とは、市民が美徳を育んでいける生き方だ。美徳は、市民が個人としてだけでなく、共に生きることによってはじめて生まれる。これは、個人の自律を第一と考える立場と緊張関係にある。ドイツの哲学者カントが唱えた自律的な行動を重視する考えは、非常に強力な視点だが、伝統的なコミュニティとは相いれない。現代社会において、カント的な思想とどう折り合いをつけるか考えることも重要だ」
核家族化や若者の大都市志向は、日米だけではなく、世界的な現象である。マイケル・サンデル教授が、「コミュニティが高齢者に対して責任を共有できる、新たな仕組みを作る必要がある」と言っているように、「新たな仕組み」は、まだどこの国も発明していない。
しかし、タイガーマスクの「伊達直人」が、全国各地に現れて、児童養護施設に「ランドセル」や「文房具」を寄付している。これは「無償の愛」を提供する一般市民が、日本のあちこちに息づいていることを示しており、これからの日本の未来に希望の光が輝いている証である。
◆ところで、ハーバード大学大講堂でのマイケル・サンデル教授の講義は、NHKが「ハーバード白熱教室」として紹介した。私は、本放送、再放送、再々放送、二日にわたる一挙放送のすべてを視聴した。しかもビデオも撮った。
マイケル・サンデル教授は、一般哲学、経済哲学、法哲学まで縦横無尽に駆使しながら、演壇に立って、会場の隅々を見渡すように、まさに熱弁を振るう語り口とその姿に引きつけられ、感動の連続だった。これらの方が、講義内容の理解度はもかく、毎回、ワクワク、熱中しながら聴講していた。
とくに、大講堂は、様々な人種の学生たちで、ぎっしりいっぱいだった。会場の学生たちに「そこのキミ」と指差して、質問するばかりか、しっかりと名前まで覚えてやりとりする。指された学生の答えも、的を得ていて、マイケル・サンデル教授のペースによく着いて来ていて、さすがにハーバード大学の学生たちのレベルの高さを証明していた。講義する方も講義を聞く方も、これほど質の高い講義は、おそらく日本のどこの大学にも見当たらないだろう。
◆予感していた通り、この放映された白熱教室の講義は、書籍として発刊され、瞬く間にベストセラーになった。意味もよくわからずに視聴した内容を文字で確認すると、氷解するところが多々あり、文字情報の力強さを改めて痛感できる。
おまけに、マイケル・サンデル教授は、日本にもやってきて、東京大学安田講堂で1100人の学生たちに講義していた。こちらの方は、聴講できなかったのは、残念至極だったが、テレビ放映されていたのを視聴すると、学生たちが、英語でしっかりマイケル・サンデル教授とやりとり(ディベート)している風景が見られ、日本の学生も捨てたものではないと感心させられた。
◆しかし、その一方でハーバード大学には現在、日本からの留学生は、わずか5人にすぎないという。マイケル・サンデル教授のような名講義を聞けるというのに、誠にもったいない話である。それでもNHKが「ハーバード白熱教室」が、学生たちに強い刺激となり、今後、「HYPS」(ハーバード大、イエール大、プリンストン大、スタンフォード大)への留学を志す学生が、増えることが期待される。日本政府も、国家の隆盛を取り戻す目的に、財政的にもバックアップしていく必要がある。
本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
デイビッド・ロックフェラーが「日本からムシリ取れる資金は、取れるだけ取れ」とオバマ政権にハッパ、菅首相、仙谷官房長官、野田財務相らが、これに応えようとしている
◆〔特別情報①〕
フリーメーソン・イルミナティ情報(ニューヨーク発)によると、米国は、日本円で言えば「1京円規模」の巨額借金財政1により、いまや破綻寸前である。このため、歴代政権に影響力を及ぼしてきた米国最大財閥のデイビッド・ロックフェラー(シティグループオーナー、エクソンモービルオーナー、95歳)は、老骨にムチを打って、オバマ政権に対して「日本からムシリ取れる資金は、取れるだけ取れ」となりふり構わず、ハッパをかけているという。
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『平成動乱 小沢一郎の野望』1993年9月25日刊
第1章 小沢一郎が描く日本のリーダー像
第8節 なぜ自民党幹事長が実権をもったのか
田中角栄の教え「幹事長をねらえ」
幹事長のポストをフルに活用し、自分の胃袋で十分に消化しつくした政治家の代表選手は、田中元首相だった。
田中元首相は、一日に二回就寝した。午後九時に一度寝て午前零時に起き、その日にあったことの報告を秘書から受けた。そのあとで午前二時から三時まで読書にふけった。
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板垣英憲著『政治家の交渉術』2006年5月刊
『政治家の交渉術』目次
『政治家の交渉術』( 2006年5月刊) 第25回 ―第2章1―③「ガス抜きではないのか」
第2章 「すべてを賭けるな」
― 最後に笑う奴が最もよく笑う
1 テーブルにつく前に「殴っておけ」
「ガス抜きではないのか」
しかし、実のところ小泉首相は、「安保理常任理事国入り」をどこまで本気で取り組んでいるかとなると、かなり疑わしかった。
それは、小泉首相は十年前に国連改革論議が燃え上がったとき、田中秀征(元衆院議員、現在、福山大学教授)と組んで「国連安保理常任理事国入りを考える会」の会長に就任して、「外務省の常任理事国入り活動」に反対した急先鋒だったのである。
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核家族化や若者の大都市志向は、日米だけではなく、世界的な現象である。マイケル・サンデル教授が、「コミュニティが高齢者に対して責任を共有できる、新たな仕組みを作る必要がある」と言っているように、「新たな仕組み」は、まだどこの国も発明していない。
しかし、タイガーマスクの「伊達直人」が、全国各地に現れて、児童養護施設に「ランドセル」や「文房具」を寄付している。これは「無償の愛」を提供する一般市民が、日本のあちこちに息づいていることを示しており、これからの日本の未来に希望の光が輝いている証である。
◆ところで、ハーバード大学大講堂でのマイケル・サンデル教授の講義は、NHKが「ハーバード白熱教室」として紹介した。私は、本放送、再放送、再々放送、二日にわたる一挙放送のすべてを視聴した。しかもビデオも撮った。
マイケル・サンデル教授は、一般哲学、経済哲学、法哲学まで縦横無尽に駆使しながら、演壇に立って、会場の隅々を見渡すように、まさに熱弁を振るう語り口とその姿に引きつけられ、感動の連続だった。これらの方が、講義内容の理解度はもかく、毎回、ワクワク、熱中しながら聴講していた。
とくに、大講堂は、様々な人種の学生たちで、ぎっしりいっぱいだった。会場の学生たちに「そこのキミ」と指差して、質問するばかりか、しっかりと名前まで覚えてやりとりする。指された学生の答えも、的を得ていて、マイケル・サンデル教授のペースによく着いて来ていて、さすがにハーバード大学の学生たちのレベルの高さを証明していた。講義する方も講義を聞く方も、これほど質の高い講義は、おそらく日本のどこの大学にも見当たらないだろう。
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田中元首相は、一日に二回就寝した。午後九時に一度寝て午前零時に起き、その日にあったことの報告を秘書から受けた。そのあとで午前二時から三時まで読書にふけった。
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板垣英憲著『政治家の交渉術』2006年5月刊
『政治家の交渉術』目次
『政治家の交渉術』( 2006年5月刊) 第25回 ―第2章1―③「ガス抜きではないのか」
第2章 「すべてを賭けるな」
― 最後に笑う奴が最もよく笑う
1 テーブルにつく前に「殴っておけ」
「ガス抜きではないのか」
しかし、実のところ小泉首相は、「安保理常任理事国入り」をどこまで本気で取り組んでいるかとなると、かなり疑わしかった。
それは、小泉首相は十年前に国連改革論議が燃え上がったとき、田中秀征(元衆院議員、現在、福山大学教授)と組んで「国連安保理常任理事国入りを考える会」の会長に就任して、「外務省の常任理事国入り活動」に反対した急先鋒だったのである。
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