岩国矯正歯科クリニック(山口県)院長の矯正日記

院長が、健康・矯正に関すること、日々の出来事などを綴っています。

トランプ大統領の思考回路の分析

2018-05-15 14:52:55 | 感動した書籍
2018.5.15付け中国新聞に、水野和夫法政大学教授が「日米貿易論争」という題でコラムを書いています。巨視的な分析で、明解な説明です。

トランプ氏の支持基盤はアメリカを建国したアングロサクソン系白人で、これだけの支持で全米国民の支持の約4割になります。トランプ氏はラストベルト(錆びた工業地帯)の白人でしかも高卒以下の雇用問題に敏感です。支持を繋ぎ止めるために、トランプ氏は彼らの雇用を確保しなければなりません。

米国の貿易赤字は2009年をボトムに増加して、2018年1〜2月の赤字は過去最悪のペースです。国別には、中国、メキシコ、日本の順に赤字が多いので、国別の赤字解消のために米国は厳しい取引を仕掛けています。

日本においては赤字の主因が自動車の収支です。大統領の狙いは日本の自動車輸出の自主規制だと推測できます。

中間選挙を半年後に控え、短期で目に見える成果を出す必要があり、 TPPなどの多国間での合意には時間が掛かり、彼には興味はありません。

その背景には、米国の貿易赤字は過剰消費と生産力の不足にあるため、なかなか全体の赤字は減らないことがある水野氏は指摘しています。

米国自らが推進したグローバリゼーションが、米国の国益に反するようになれば、それを維持する正当性は失われます。アメリカ ファースト主義で、短期的な自国の利益のみを追求する訳です。そこには、自由貿易や民主主義の格調高い理念を唱い、理想を追求する思慮などありません。

水野氏の推察の基づけば、日本政府は米国政府に日本だけ特例扱いして優遇して欲しいとお願いしても無駄です。米国との取引材料は何かと、1兆円単位で米国から何を買えば良いのかと、検討するしかないということでしょう。

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