JR大宮駅を通過する各新幹線沿いの「東日本14道県25市町村」の地酒などの「美味」や「特産品」「文化」が、一堂に集結する「東日本連携センター」が2021年3月28日、さいたま市大宮区の大宮駅東口(北側)を出てすぐ左手にオープンした。オープニング・ウィークには、上田、魚沼、郡山、函館市、みなかみ町など10市町が出展した。
駅前の「大宮銀座通り」を渡って「さくら小路」入口の左側にあった三井住友信託銀行旧支店(3階建て)を賃貸し、改修、1~2階を利用。整備、運営費はさいたま市が負担、19年度は13万人の利用を目指す。年中無休で午前10時から午後7時まで。市とさいたま商工会議所が共同で運営する交流・情報発信拠点で、センターの愛称は「まるまるひがしにほん」。
1階は、狭いながらイベント会場で、各都市が観光や祭り、食などの情報を発信し、イベントの無い日も各地の地酒飲み比べ(有料)が楽しめる。2階のビジネス交流サロンには、専門のコーディネーターを配置し、ビジネスのマッチングを行う。市は「このセンターを核に連携各都市への誘客を促すとともに、大宮駅で降りてもらうことで、地域のにぎわいにつなげたい」と期待を寄せている。
さいたま市は、北陸新幹線、北海道新幹線の延伸・開業を機に、15年から、各新幹線沿いの自治体の首長らを集めた「東日本連携・創生フォーラム」を開催。地域活性化へ向け、連携して取り組んできた。
参加都市は現在、北海道函館市を初め、新潟、金沢市など、新幹線で大宮駅と結ばれた25市町。各商工会議所、観光協会、産業支援機関など経済団体も加わり、これまで4回にわたって、広域連携施策について具体的な話し合いを進めてきた。
このセンターのオープンで、さいたま市は新幹線の分岐点という地の利を生かした、ヒト・モノ・情報が交流する「東日本の中枢都市」になる可能性も秘めている。