新古今和歌集の部屋

杜牧 晴明 汾酒



 
 
借問酒
家何處
牧童
遙指杏
花村
 
 
 晴明 杜牧
淸明時節雨紛紛  晴明の時節、雨紛紛。
路上行人欲斷魂  路上の行人、魂を断たんと欲す。
借問酒家何處有  借問す、酒家は何れの処にか有る。
牧童遙指杏花村  牧童、遥かに指さす杏花の村。
 
山西省汾陽市杏花村産
アルコール度数53度
 
白酒(パイチュウ)と呼ばれる中国の蒸留酒の一種で、その代表的なもの。◇中国北部の山西省汾陽県杏花村を中心に生産される。主原料のコーリャンを蒸し、大麦とえんどう豆でつくった麹を加え、地中に埋めたかめで3週間ほど発酵させる。できたもろみは固体のままなので、蒸留はもろみを蒸して行うが、隙間を作って蒸気を通しやすくするために蒸した粟の外皮を混ぜて行う。この蒸留かすに麹を加えてかめに戻し再び発酵・蒸留(連醸)を行う。白酒には連醸を繰り返すものが多いが、汾酒ではこの2回のみ。また、伝統的な白酒の製法では、もろみに次に仕込む新たなコーリャンも一緒に混ぜ、蒸留と次の蒸しを同時に行うことが多いが、汾酒ではこれも行わない。蒸留後かめで3年以上熟成させて製する。梨に似た甘くさわやかな香りがある。アルコール度数は65度が一般的であったが、近年の嗜好の変化に合わせて25度前後の度数の低いものまでさまざまな強さのものがつくられるようになった。◇「汾清」と呼ばれた黄酒(ホワンチュウ)(醸造酒)が前身で、中国南北朝時代の正史『北斉書』(636年)にすでに記述がある。蒸留酒である汾酒にいつごろ変わったのかははっきりしていない。
 
 
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「漢詩」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事