はじめに
初めてネットワークに参加したのは、HPだった。マンションの管理組合が定めたブロバイダーと契約して光通信を始めた。
既にネットワークに参加していた叔父が、ウェッブリブログと言うのを勧めたので、2006年10月28日に参加してみる事にしたのが、ブログ名 花鳥風月だった。俳句のブログ友達も5人ほど出来たが、それぞれの方も止めて行った。当時はガラケーで写真を撮っていたので、画像が粗く小さい。それでもあちらこちらを撮って歩いている。
2023年1月に閉鎖されると言う事で、急遽引っ越しをしている。1日分を掲載していたが、読む読者も疲れるだろうと以下をまとめて、俳句集「花鳥風月」と名付ける。
ペンギンの春 2009年02月11日
ペンギンも春を感じて寂しげに
人は春を感じて喜ぶが、ペンギンはどうだろうという逆の発想をしてみました。
休日にオッサンが一人で上野動物園というのも、異様というより異物的と思いましたが、今日は天気が曇りで肌寒いので入園者は少ないと思いましたので。
曇りで光の量が少なく写真を撮りに来たのに綺麗に色が出ず。浅はか。
寒さ堪えて写真を撮っていたので精養軒でハヤシライスを。
ハヤシライスはここと日本橋の丸善が発祥の地と言われます。
どちらにしても、大正時代を感じつつ。
緋寒櫻 2009年02月19日
ひかん櫻
寒さに耐へて今やっと
緋寒桜と悲観を掛けて。悲観的に物事を考え過ぎるきらいがあり、緋寒桜も寒さに耐えて赤い花を付けた。もう一つの開花宣言ですね。
寒が二つも入った春の句というのも素人くさくて笑われますね。
調べてみますと緋寒桜と寒緋桜の二つの呼び名があるそうです。
介護 2009年02月20日
車椅子押す先にあり
梅の花
以前介護という題で作りました。
老夫婦が、温かい日に公園にいらっしゃるのを見て。
今週はとても寒く、明日は冬型の荒れ模様にと天気予報。
お風邪など引かない様ご注意下さい。
ウグイス 2009年02月22日
經読鳥のいちりん落し春進み
ウグイスとお読み下さい。
法華経を讃えているからホーホケキョと鳴くんだそうです。
二羽枝にいたのですが目の回りが白いのでメジロだなとは思います。
この句昔先生に出したら季語が二つなので不評でした
季語は当然ウグイスです
ウグイス(メジロ)の影と梅ですが。分かりますか?
春光 2009年02月24日
るしゃ邦とは
光に御座候梅の花
御座候は「ござそう」とお読み下さい。
東大寺の大仏や唐招提寺(は廬舎那仏)の仏様は毘廬遮那仏(びるしゃなぶつ)で遍く照らすというサンスクリット語の漢音で、華厳経の中心仏です。密教では大日如来の事です。
春の光は夏の様な強さはなく、優しく照らしております。そして人の頑固な心のわだかまりの様で、すごく積もり積もった雪をゆっくりと溶かします。そしてその功徳を讃え飾る様に最初に梅の花を咲かせます。
という仏讃の俳句を以前作りました。かなり自信作ですが、複雑過ぎますか?
ゆっくりと..ゆっくりと....ほらつくしの子
投稿が知らず知らずの内に俳句になるとみみ様から教えられて、なるほどと思い。病院の待合室で作ったので写真はありません。
季語は何が良いのか悩みましたが、土筆の子は、フウ様の可愛らしい子の土人形の、土から共に生まれるので思い付きました。
。、.「」は俳句にはタブーですが、お読みになられる方のリズムを指定したかったので。
希望 2009年02月24日
ぜんかいといふほどもなく
むめ一輪
血糖値が115、HbA1cが6.5と目標の6.0には届かなかったものの、まあ良しとして、なんと言っても「酒めちゃ飲みしないで一回一合、週三回なら。食事と一緒の晩酌なら低血糖も大丈夫」との解禁宣告も受けました。
\(o^▽^o)/
(*~ρ~)/C□
前回と全快と全開を掛けて、むめと梅の古語で、ユメを連想させようとしました。
この病気。完治というものがなく、今後も節制が一生続くので、
一輪ほどのあたゝかさ(小さな希望)
と本歌どりもしております。
懸詞、本歌取りと俳句のタブー
フレンチコート 2009年02月24日
フレンチ・コートで春雨の中行く
トレンチコートは、第一次世界大戦の時の塹壕の中で着ていたコートから来ているそうです。
ちょっと今日は春雨で濡れる程度なので、傘も挿さず、ジャン・ギャバンやアラン・ドロンを気取って、気分だけダンディに。カサブランカでは、リック(ハンフリー・ボガード)の大事なコートに穴が開いてしまった事をフランス・ヴィシー政府のルノー警察所長(クロード・レインズ)が気にする場面が印象的です。
もちろんフレンチコートはそういった映画を意識した造語です。一字違いの。
「春雨じゃぬれ行こう」の月形半平太じゃ、粋ですが、男の哀愁(ダンディズム)は無いですね。
靖国三句 2009年02月26日
おほぞらにあこがれただけ
鳩の鳴く
(無季)
長閑なるはる日をおもひ夢のなか
草むすの南の島に春やはある
伯父のいる靖国神社にある日たまたま行った時、近所の英霊の家族への手紙が掲載(月毎に変えるらしい)されており、それを直ぐさま、実家の姉を通じて遺族の方などに伝え、兄に伝えると特攻から帰られた方の本に戦死した時の様子が書かれていると単庫本を貰ったことがありました。
その偶然の確率を考え、伯父やその英霊が呼んだと兄と靖国に昇殿参拝した事がありました。
英霊を慰撫する俳句を作ったのですが、推敲に十分時間をかけました。さらにアップして時間がたってから推敲するかもしれませんがとりあえず。彼等の倍の年齢となった者として。
写真
遊就館の南方で発見され復元された0戦
特攻の碑
靖国の鳩
靖国の裏庭
淡雪 2009年02月27日
名のみとてあは雪ぞふる今さらに
季重ねを避ける為に、早春賦と
今さらに雪ふらめやも陽炎のもゆる春日となりにしものを
(万葉集巻第十1835)
の本歌取りです。
今更に雪が降るととっくに終わったと思った仕事が振り返したのを倒置法で掛けて。
ぞ+已然形の係り結びらしいが、文法は苦手です。
今東京は雪です。気温2.7℃だそうです。積もらないかな~。
積もった去年の写真。
三日月 2009年03月01日
頼りなくひと鉤の月おぼろにて
図書館で陶淵明や白居易の漢詩を読み、帰り道に釣針のような月が朧に霞んでいました。
月が朧だというちょっと工夫も何も無い句ですが、世にはサザエさん症候群というものがあるそうで、私にとっては、図書館帰り(午後8時)がその時なのかもしれません。そういった心の隙間が、頼りない自分なのでしょう。
月明かりフラココの娘の前に後に
こんな月明かりの中、子供が一人ブランコを一生懸命漕いでいました。塾の帰りか、何かを吹き払うかの様にと感じてしまいました。