新古今和歌集の部屋

唐詩選画本 送司馬道士遊天台 宋之問 蔵書

  おくるしはとうしかあそふをてんたいに  そうしもん
 送司馬道士遊天台  宋之問
うかくのせうかこのちたかふりゑんすうしよはくうんとふほうらい
羽客笙歌此地違離筵數處白雲飛蓬萊
けつかなかくあいおもふとうはくさんとうさつてすかへら
闕下長相憶桐柏山頭去不帰
うかくのうちはやしなとゝいふはなか/\にんけんてきく事はならぬがこのひとのせうかゆへきくてある。いまこのところをた
かへさらるゝゆへこれきりしや。りゑんのさしきを見れはとこもかもしらくもがたなひいてとうしをむかへにきたやうすぢや。
いませかれてとうはくさんへもとられたならはもふこのところへかへることはあるまい。ほうらいけつかきん
ちうでなかくこなたの事をあいおもふであろふ。ほうらいけつはてんしのきうでん。とうはくはてんたいのべつな也。



 司馬道士の天台に遊ぶを送る 宋之問
羽客の笙歌、此の地に違い、
離筵数処、白雲飛ぶ。
蓬萊闕下、長(とこし)えに相憶ふも、
桐柏山頭、去って帰らず。

意訳
道士の演奏される笙歌は天上の音楽なので、この地上のものとは違い、
送別の宴が開かれる各所では、白雲が飛んで司馬道士を迎えに来ているのであろう。
天子の宮殿では、帝がいつまでも貴方の事を思ってらっしゃるが、貴方は桐柏山のほとりに帰って都に帰る事は無いのでしょう。


※司馬道士 司馬承楨。道教の僧侶。各地を遊覧した末、天台山に隠った。睿宗に召されて都に上ったが、朝廷に留まる事を辞して、天台に帰った。その時、百官が送別の宴を開き、その時の詩の一つ。

※天台 天台山は、中国浙江省東部の天台県の北方2kmにある霊山である。

※羽客 道士の事。

離筵 送別の宴席。

蓬萊闕 天子の宮殿。

桐柏山 天台山の西の山。司馬承楨が住んだ。


唐詩選畫本 七言絶句 巻一
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