百人一首頼常聞書 山邊赤人 官位不詳 万田子の浦に打出て見れば白妙のふじのたかねに雪はふりつゝ 此哥の心は海山興をふたつあげてよめる也。田児のうらを またなき事に此景気を見てさて少頭をめぐらして 見ればふじの山まことに海にもをとらぬと山の景気を ほめたる也。 頼常 頼常の生没年や出自は不明。東常縁の子と言う説もある。常縁より口伝を受け、東素純に和歌を授けている。