西行法師
世の中を厭ふまでこそ難からめ
かりのやどりを惜しむ君かな
返し
遊女妙
世の中を厭ふ人とし聞けば
かりの宿に心とむなと思ふばかりぞ
新古今和歌集卷第十 羇旅歌
天王寺へ詣で侍りけるににわかに雨の降りけ
れば江口に宿を借りけるに貸し侍らざりけれ
ばよみ侍りける
西行法師
世の中を厭ふまでこそ難からめかりのやどりを惜しむ君かな
よみ:よのなかをいとうまでこそかたからめかりのやどりをおしむきみかな 隠
意味:貴女が、世の中を厭うまでは中々難しいことですが、無常の世の仮の宿まで貸すのも惜しがるとは。
作者:さいぎょう1118~1190俗名佐藤義清23歳で出家諸国を行脚。
返し
遊女妙
世の中を厭ふ人とし聞けばかりの宿に心とむなと思ふばかりぞ
よみ:よのなかをいとうひととしきけばかりのやどにこころとむなとおもうばかりぞ 隠
意味:現世を厭う僧侶だからこそ、こんな仮の宿、しかも不邪淫戒を受けている方が遊女宿にお泊めするのは、修行の妨げと思ったからこそですよ。
作者:たえ摂津江口の遊女。生没年不詳。
2024年11月19日放送
木村貫山画 三幅対
本人評価額 ¥ 300,000→??????