秘密ひみつ

究極の話を幻聴が教えた





　

言葉の数だけ罪が増える







言葉は差別だ

これはこれと規定して

あるものとあるものを区別する

そしてその波長は対になるものと

セットにして世界に生み出すことになる

多くの入院患者が手話を使おうとする

呼吸も言葉になる

寝息が言葉になる








時間の数だけ罪が増える







しかしそんなことはどうでもいい

楽園から追放された人は

その罪の数だけ生かされる

良い人ははやく亡くなる

生かされる間は生きなければならない

罪を満たさなければならない

しかしこれは究極の話だ

量子論的にどうこういおうが

なにを悟ろうが

究極の話だ







もってる数だけ罪が増える







それは経済の原書が示すとおりだ

人間の原罪

なにを悟ろうがなにを望もうが

笑っていても同じこと






なにを感じたい？

生きて死ぬ

生きていることを感じるのは

生きているあいだだけ

そしてその数だけ罪は増える

しかしそれは罪なのだろうか？

原罪が満たされるまで生きる？

命は宇宙はすべては罪なのだろうか

理屈を言えば屁理屈になる

量子論的にいえば









言葉の数だけ罪になる









この世に生まれるものは

その死という審判を待つ

いずれ消え行く

いずれ消え行くこの世界

いずれおいらはなくなる

そしてそのず～っとあとに

地球がなくなり

そしてさらにず～ッとあとに

宇宙がなくなる

かげろうはおいらを見るとき

どう思っていたのだろう

蝉はおいらを見るとき

どう思っていたのだろう

猫たちはどう思っていたのだろう

木は人間をどう見ているのだろう

いずれ消え行く

そして命をくらい

欲をもつ

禅僧のように必要最小限で

生きるわけではない

多くをくらい

多くを望む

命はその最後まで

それらをやめることはない

それは限られた時間を生きる

すべてのものの宿命だ

時間は刻む

しょくした命

望んだこと

時間の数だけ欲望は増えていく

いまの時代からすれば

縄文時代は知的に障害があったのだろうか

あの頃のほうが豊かではなかったか

あぁ

おれもいずれ消え去る

多くを望みしょくした

命をくらい消費した

この国は豊かだったらしい

比較の中で気がつかなかった

食べることはできた

暖をとることもできた

モノのけにとりつかれて

いろいろ欲した

多くを知ったからって

いったいなんになるのかわからない

なにがしあわせか

そんなことが感じられるからだでいたい

きょう久しぶりに空気のにおいをかいだ

夜風に吹かれながら感じた夜のにおい

このにおいや空気

カルキ臭い？みずの味

自分の家のにおいは覚えているかい

町のにおい

このまえまで金柑のにおいがしていたあの通り

肌寒くなってきて暖房をいれる

まだ少し早いかもしれない

命はいずれ消える

そして消え去る

プ～・プ・プ・プ・プツン

そして誰かが再起動するのだろうか

プ～・プ・プ・プ・プツン

あなたと私はまた出会うのだろうか

あのかげろうは

あの蝉は

あの猫たちは

つがいを見つけたのだろうか

この銀河は結ばれたのだろうか

いずれ消え行く世界

しぬまえにたのしもう