おかしくなった・・・

私がおかしくなったとき

宇宙の星ぼしが目をもちつながり

そして大三角形を形成しながら

真ん中の瞳でこちらを見ていた

そして私の中では

私を探しているその目もまた

なにかに見られていた





顕微鏡をのぞく人

その人を観察する人

そしてそれを見ている人

顕微鏡の中からそれらを観察しているもの





いま思うとそれは

フリーメーソンのマークにも似ていたが

私はそれを神社の狛犬と鏡と

神社を訪れる人のように感じていた

阿吽の狛犬の横を通ると

もうそれいじょうは話をしてはいけない

すべてが神様には聴こえていて

神様にとってはうるさすぎるのだ





私は大三角形に見つめられ

言葉を失った

なにを話せばよいのか分からない

頭の中でイメージが暴走を始め

この先から言葉をほとんど発していない

三点の目があれば

確実に真ん中の一点は知ることができるのだろうか

三角の真ん中に目ではなく

三角に配置された目に真ん中の目だった

悟りには目がいくついるのだろう

ふたつの目では悟れないのだろうか

いやむしろ目が邪魔なのだろうか

こころの示すところによるのだろうか

目は象徴にすぎない

シンボルだろう






私はおかしくなり

そしてこのあとも妄想が暴走していた

ニュータイプか・・・

刈り取られたシナプスにより

脳に新しい回路が形成され

通常の人間とは違う

別のタイプの人間となる

その能力がどのようなものになるか

それは固体によって異なり

さまざまな不具合を生じながら

その人間は適応していく

統合失調症

今は薬で治療している

しかしながら

その治療のさなかに起きる

新しい現実は知られていない

太古の昔

神からの使いとして

あがめられていたりもした

近代

人々はその特異性から

座敷牢に閉じ込め封印しようとした

現代

薬による治療で地域にもどり始めた

患者はその特異性になかなか気がつかない

刈り取られたシナプスが新しい回路を形成し

新しいタイプの人間になっている

その不具合を修正し

新しい現実を受け入れ

適応する人間もいるらしい

ニュータイプだ

現在その数は増えて言っているのだろうか

世界に新しい現実がさらされている