映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『やじきた道中 てれすこ』

2007年11月17日 | Weblog
ふつう

平山秀幸 監督
中村勘三郎、柄本明、小泉今日子、ラサール石井、笑福亭松之助、淡路恵子、間寛平、松重豊、山本浩司、吉川晃司、鈴木蘭々、星野亜希、藤山直美、國村隼、笹野高史 出演

時は太平。大阪で“てれすこ”と呼ばれる不思議な生物が捕獲され、人々の話題を集めていた。その頃、江戸、品川の遊郭「島崎」では、売れっ子花魁(おいらん)のお喜乃が、新粉細工職人の弥次さんに、本物そっくりの指を粉で作らせて、お客に「想いの深さを表す切り指」と偽って渡し、金をせしめていた。そんな中お喜乃は、沼津にいる病気の父に会うため、遊郭を抜け出し、一緒に逃げて欲しいと涙ながらに弥次さんに頼む。

この豪華キャストでこのデキとは、監督と脚本(安倍照雄)の能力が低い。
タイトルにあるてれすことは元々落語のお題だが、ストーリーとまったくからんでいない。主演の三人のはなしとてれすこのはなしが別撮りなのはかまわないが、なぜタイトルにまでいれたのか理解に苦しむ。

『幕末太陽傳』と比較するのも酷だが、あちらは落語を知らなくてもおもしろい作品として成立しているのに対し、こちらは落語を知っていてもあまりおもしろいとはいえない。きついスケジュールだったのかもしれないがテンポが悪すぎる。

笑福亭松之助の存在感がかなりいい。