1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 自分の事は棚に上げて「俺がこうなったは、あいつのせい、こいつのせい。先祖のせい、悪霊のせい、神のせい」と。

2024-05-26 19:53:47 | 法話

【臨時法話】


読者の女性(40代)が「住職の一昨日(5月25日投稿分。昨日、今日のこの法話の1部をX、Instagram、Facebookに投稿)の法話ですが、『水神さんの祟り』って、本当にあるんですか。拝み屋(僧侶)さんにそう言われた、という人を何人か、知ってるんですが。住職さん(拙僧)は『神や先祖が祟るなどと、失礼な事を言いなんな』と法話の中で言われておられましたが」と。


対し拙僧、この読者の女性に「日本三大怨霊という言葉を聞いた事がありますか。その3人の中にですね、菅原道真公がおられるんですが。左遷先(福岡の太宰府)で他界後、京都で天変地異や疫病、道真公を左遷させた人達が次々に、落雷に当たったり等で、変死を。『道真公の祟りじゃ』と恐れた京都の人達が、御霊を鎮(しず)めるため、北野天満宮で道真公を神(天神様)として祀った。太宰府天満宮では、学業の神として。だけどね、天変地異も、疫病も、人の死も、自然の流れだよ。明治時代の教育者、森信三さんが『出会う人(もの)には、出会う様になっとる。それも、一瞬早くもなし、一瞬遅くもなし』とその様に。それこそ、拙僧が度々法話で言っておりますが『出会うは、運命。出会ってからは、努力。乗り越えさせてもらった最後には、感謝』ですよ。それにしても、人間の都合で『神』にされたり、『怨霊』にされたりと、道真公も、なんともまあ、忙しいこって」と。


更に、この読者女性に「加えて、道真公が京都に住んでいた時の桑原地区(現在は京都御所南の丸太町通の道路上、投稿添付写真)だけが、落雷の被害がなかった為、余計に『道真公の祟り』と思われる結果に。今現在も、落雷が起こる度に『おお、くわばら、くわばら』と呪文の様に唱えて『被害が自分に及ばない様に』と願う人が偶におられる様で。さて、水神さんの祟りの件ですが、一昨日の法話の中で拙僧『水も火も10日も無けりゃ、人間は生きていくに困難でしょ。水の神、火の神がいると昔の人達が設定したは、粗末にしない為の方便』とその様に。『神』と付けば、拝み屋さんは『祟りの対象、お金儲けの対象』に、し易いですもんな」「そういう事ですか」と。


最後に、この読者女性が「ところで住職さん、太宰府天満宮に受験合格に行ったら、やっぱ、ご利益はあるんですかね」と。「合格出来る定員は、決まってるからね。全員を合格させる事は、無理だわな。ご利益があるとしたら、頑張りに応じたものになると思うよ。勉強もしないで、遊んでばかりで、合格だけを願ったって、そりゃ、無理でしょ。嘗て『暴飲暴食、酒、煙草を止めるつもりはない。あんたは、俺の病気だけを治せば、それでいいんだ』と主治医に悪態ついて『私にいったい、何を期待しとるんだ。暴飲暴食、酒、煙草を止める気になってから、出直して来い』と怒られた60代の檀家男性がいましたもんな」「そういう事ですよね。住職がいつも法話で『人間は今日まで、自分がしてきただけが、今ここにある答え』と。息子にもそう言います」と。


約10年間でSNSに投稿した3000話の長短法話を、下記で読む事が出来ます。


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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


次回の投稿法話は、6月1日になります。








【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 四国遍路(年に1周)を始めて、35年以上になりますが、昔ながらの遍路宿が次々に廃業を。その廃業理由が、何とも、何とも、でしてね。

2024-05-24 09:27:40 | 法話

【5月25日投稿分】


檀家さんの従姉妹(いとこ)の友人の友人という女性から「井戸を埋めたいから水神上げ(お祓い)をして下さい」との依頼が拙僧にやってきました。檀家さんが言われるには、その従姉妹の友人の友人(女性)は「そんな事、せんでええ」と。が、土木業者の社長さんが「絶対にお祓いをしてもらってくれ。そうじゃないと仕事は受けない」と釘を刺され、仕方なくお祓いが出来る人を探し回って、拙僧にまで辿り着き、お願いに来られたみたいで。


現地に伺うと、その女性が(依頼主)いて「土木の社長さんがここまで嫌がるは、やはり、祟られるからですか」と拙僧に。対し「水神さんは、祟りゃせんよ。失礼な事を言いなんな。社長さんは恐らく『100年以上も井戸の水を使ってきて、先祖代々に渡り、命を保たせて頂いてきたのに、有難うございました、と御礼報謝もせず、必要がなくなったからと、簡単に埋めてしまうんかい。あかんじゃろ、人の礼儀として』と言いたかったんじゃないのかな。土木の社長さん達の大半は、こういう恩義に厚い人って、結構に多いですよ。水でも火でも、10日も無けりゃ、人間は生きてはおれんでしょ。だから昔の人達は『水や火には、神が宿っておられる』と後世の人達に言い伝えて、粗末に扱わない様にしてきたんじゃないのかな」と拙僧、この女性(水神上げの依頼者)に。


更に拙僧、この女性に「土地祓い、地鎮祭も同じ事だよ。依頼者の半数は『この土地ですが、悪霊はいませんか、変な死に方をした人はいませんか』とか、拙僧に。知らんがな、そんなこと。こんな狭い国なのに、人が死んでない土地なんぞ、あるもんか。京都四条河原町は、坂本龍馬さんと中岡慎太郎さんが、切り殺された場所だが、現在も、えろう栄えてまんがな。京都の人達は死人を忌み嫌わず、先人達の功績によって、私達は今、ここに住む事が出来ていると感謝してるんじゃないの。因みに、寺院が多い都道府県は、1位は愛知県、2位は大阪府、3位は兵庫県、4位は滋賀県、5位は京都府、東京都は7位。戦(いくさ)が多かった場所が、上位を占めてるでしょ。戦(いくさ)で亡くなった人達を供養する為なんだよ。この上位の都道府県内で『人が死んでない土地は、どこかないですか』なんて言おうもんなら『アホか、そんな土地などあるかい』と言われまっせ」と。


続けて拙僧、この女性(依頼者)に「地鎮祭を行う理由は、その土地の氏神さん、水の水神さん、火の荒神さん、そして、嘗て、この土地で懸命に生きて、死んでいった人達に『この度、この土地で生活をさせてもらう者です。どうか、宜しくお願い致します』と挨拶をするが、地鎮祭の主旨なんだよ。自分がお金を出して買ったんだから、自分の物と思うは大間違い。自分の物じゃないから、あの世に逝く時に、この世に置いていかにゃならん。お金も、宝石も、伴侶も、子供も、自分の体もまた然り。全てが借り物にて。借り物だったら、大事に扱い、返す時には『有難うございました』と礼を述べるは、当然の事でしょ。昨今、この国は、当たり前の事が、当たり前に出来なくなってきている。その結果、親の遺体を病院に置き捨てたり、遺骨を生ごみ置き場に捨て置きしたり、我が子を平気で虐待したり、殺したり、捨てたりと、鬼畜の様な諸行を。水は必ず、高い所から、低い所へと、流れていきまっせ、躾(しつけ)はするものじゃない、躾は見せるもの、ですばい。受け継がれてきた物を、自分の代で閉ざしてしまったら、子孫へは流れていかず、とんでもない世の中に。もう、そんな世の中になっている気配がするが。水神上げというは、お祓いというよりも、御礼報謝だよ」と拙僧、重ねてこの女性に。


【追伸】


井戸と言えば、度々登場しますが、わが爺様関連の話を1つ。ある知人社長が「住職(拙僧)よ。最新機器を使って水脈を探し、井戸を掘ったんだが、何度掘っても水脈に当たらん。何か良い知恵はないか」と。「迷信めいた方法なら、わが爺様に聞いた事があるが、聞きたいですか」「おう、聞かせてくれや」と。「日中快晴の日の夜に、漆塗りの重箱を、掘りたいと思う場所に、逆さにして何箇所か置いてみて下さい。次の日の早朝、重箱の内側に水滴が着いていたら、その下には水脈がある、と爺様が言ってましたけどね」と、その社長に。すると数日後、その社長から「あの方法で水が出た。凄いぞ、住職」「爺様の受け売りですよ。へえ、ほんとに水が出たんだ。偶然とはいえ、昔の知恵はやっぱ、凄いね」と。


【おまけ】


昔ながら、と言えば、こんな話も。1週間前から一昨日まで、家族で四国巡拝した折に、最後に泊まった遍路宿の女将さんが「住職さん。国や保健所から『ああしろ、こうしろ』と、お金が掛かる事(改築)ばかり注文がきて、多くの遍路宿(熟練宿)が、お金の用意が出来ずに廃業を余儀なく。特に、高知県は次々と廃業に追い込まれ、泊まる場所(遍路宿)がなくて、お遍路さん達が非常に難儀をしておられます。何でもがそうですが、現場を知らない上の人達が、庶民の足を止める様な事をして回って。『経済を回さにゃならん』と言いながら、自分達で経済を止める様な政策を。これ、どう思いますか、住職さん」と。「嘗て、映画『踊る大捜査線』で織田裕二さんが言い放った『事件は会議室で起こってるんじゃない。事件は現場で起こってるんだ』という社会風刺の台詞がありましたよね。国や役所の人は、皆が皆、とまでは言いませんが『本の中だけで生きてんじゃねえよ(経験少なきに加え、マニュアル通り)』って人、結構に多いんですよね」と返すと、遍路宿の女将さんが「まったく、その通りだと思います。あの人達は、結局は他人事ですもんね。的外れの指摘ばかりして」と悔やんで拙僧に。


投稿添付写真は、四国霊場第21番札所『太龍寺』の下にあった『龍山荘』という遍路宿です。数年前、宿主の親父さんが「国から『ああしろ、こうしろ』と言ってきたが、数千万円の改築費用なんて、そうそう出せるもんじゃない」と泣く泣く、長い、長い間続けてきた実績ある宿の廃業を決意。ご飯も美味しく、味わいのある、温かい雰囲気の遍路宿だったのに、何とも残念でならないですね。現在は既に、廃業を。萩原健一(ショーケン)さんは3度、歩き遍路をされた時、必ずこの宿に。宿泊した時の写真が、宿の鴨居に何枚も飾られていましたね。こんなんで、本当にいいんだろうか。


過去の法話が下記で読む事が出来ます。


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次回の投稿法話は、6月1日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 現在、四国巡拝中。まだまだ、巡拝者は少ないですね。リモートの仕事をしている人は、よか環境と思いますが。

2024-05-21 17:44:30 | 法話

【臨時法話】


檀家の36歳男性が、朝、寝たままの状態で亡くなっていた。会社が休みを与えなかった訳ではなく、本人が大変に仕事好きで、3年間殆ど休みを取らず、朝7時半から21時頃まで会社に。若いから本人は疲労を感じてなかった様で、が、肉体の方は正直だった、という事でしょうね。あれから10年もなるのに、この時期(祥月命日、立ち日)になると必ず毎年、会社の上司、同僚、当時の彼女さんが、次々納骨堂参りに。彼らは異口同音に「ここ(金剛寺納骨堂)に来れば、彼にまた、会える様な気がして」と。この檀家36歳男性だが、どれ程に人から好かれていたんでしょうね。葬式、通夜も、会葬者の数を見れば、その人の人となりが1発でわかる様に、死後の墓参りや納骨堂参りの状況を見ても、故人がどんな人物であったのかが、容易にわかりますもんね。


わが寺では、朝、寝たままの状態で亡くなっていた40代前後(全て男性)が、6人もおられます。死亡診断は皆、心不全と記されました。が、彼らの生活状態を聞くと、過労であった事には、間違いないかな。こういう亡くなり方をした若者が出る度に、檀家の若者達に「君ら、自分だけは、死なん、と思っとろ。が、明日の命を約束されている人間なんて、誰1人もおらんよ。会社は歯車が壊れたら、別の新たな歯車に入れ変えるだけ。自分の身は自分で守らにゃ」と言うと「だって、住職。仕事が忙しくて、休む事なんて出来ないよ」と反論を。対し、拙僧「仕事を休む事が出来んのなら、何かをセーブせにゃ。体の負担を少しでも減らさにゃ。酒、煙草、暴飲暴食、遊びを控えて、ゆっくり心身を休めて、熟睡を。仕事も遊びも一生懸命してたんじゃ、そりゃ、身体は悲鳴を上げるがな」と。


【四国巡拝での思い出】


現在、家族5人で四国八十八ヶ所を巡拝中です。四国は人生を見つめ直すには、最適の場所ですもんね。自分の足で歩かにゃ、自分の足を止めたら、次の札所には行けない。単純明快にて。遍路の道が険しかろうが、天気が悪かろうが、文句を言ってもどうしようもない。あるがままに、なすがままに、受け入れて、只々淡々と前に進むだけですもんね。


さて、拙僧にとって四国巡拝と言えば、最も思い出すは、夢の中に出てきた幽霊ちゃんとのご縁。ここでもう1度、その幽霊ちゃんとのご縁の披露を、供養の為に。


かれこれ10年程前の四国巡拝の時、ある遍路宿での出来事です。夜中に天井から何やら音が。その音が鳴る方を見ていると、50代後半くらいの女性の幽霊が、スーッと顔だけ出してきて、拙僧の顔をじっと見つめておりました。「何か拙僧に用事でもあるんかい」と声を掛けると「実は、お頼みしたい事があって」と。「ほう、頼み事はいいが、取り敢えず、上からものを言わんで、降りてきなさいや」とその女性の幽霊に。今1度、ここで読者の皆さんには断っておきますが、この話はあくまでも、夢の中の話ですからね。


続けて、拙僧「どうでもいいけど、その恨めしそうな顔だが、もうちょっと、どうにかならんのかいな」とその幽霊に言うと「こんな顔をすれば、同情してくれるかな、と思って」とその幽霊が。「で、頼み事とは、何ですか」と尋ねると「私の供養をして頂けないかな、と思って」と。「よかよ」と即、快諾すると「えっ、ほんとに供養して頂けるのですか」と驚くので「嘘言うて、どないすんねん」と返すと「だって、その事(供養)を頼もうと、かなりの人の前に顔を出したのですが、皆さん、怖がって、布団の中に隠れるが大半で、塩をぶつけられた事も。『あなた達もすぐに、こっち(あの世)の住人になるのに』と、随分哀しい思いをさせられましたので」と。これで夢が覚めました。『まあ、こんな仕事(住職)をしているので、偶にはこんな夢を見る事もあるわな』と。が、夢の中の事とはいえ、約束は約束なので、巡礼中にその女性幽霊の顔を思い出しながら、供養して巡らせて頂きました。ところが、この話には、続きがありまして。


この夢を見た数年後の四国巡拝の時、今度は別の遍路宿で、その時の女性幽霊(見た目は50歳代後半)が拙僧の前に。印象深いお顔だったので、すぐにその人とわかりました。この時は天井からではなく、拙僧の枕元に座り「住職さん、住職さん、私の事を覚えておられますか」と手を使わず、拙僧の身体を揺さぶって起こしてきました。今1度、断っておきますが、これも夢の中のお話ですからね。『夢って、続きを見るんだ』と拙僧、この時、夢の中で不思議な感覚を覚えましたね。「勿論、はっきり覚えてますよ」と答えると、その女性幽霊さんが「その節は大変お世話になりました。今度は息子の事なんですが、実は、祖父母や、主人や私の供養を全くしないので、私がSNSの住職(拙僧の事)の法話(先祖供養の大切さを書かれた話の項)を読む様に、何らかの方法で誘導して、北九州の住職のお寺に行かせようと思いますので、どうか、その先をお願い出来ないでしょうか」で目が覚めました。『なんと、リアルな夢だこと』と思いましたが、所詮、夢なので、さほど、気には留めてませんでした。ほんと『ザ、夢』という話でしょ。


ところが、後日『この男性の事なのかな』と思われる様な類似の相談者が、わが寺に。勿論、偶然だとは思いますが、一応、女性幽霊さんから頼まれておったので、その男性に「先祖の供養というは、霊魂の供養、というよりも、命を繋いでもらい、産んで、育ててもらった事(事実)への『恩返し』なんだよ。自分が死ぬまで、このご恩が消える事は、ないですもんね。しなくていい、ってもんじゃないですよ」と、この参拝男性に事細かく。


さて、この夢の中の女性幽霊ちゃんですが『お礼に来らっしゃるかな』と拙僧、心待ちにしておったのですが、その後は1度も、拙僧の夢には、登場してきてくれませんね。コロナのせいで4年、四国巡拝に来れなかった事も影響しているのかな。女性幽霊ちゃんが出てくる時は、決まって巡拝中の遍路宿なので。まあ、接見したは、2度だけですがね。巡拝をまた開始すれば、ひょこっと、どこぞの遍路宿に現れてくれるのかな、と少しは期待を。夢の中の話なんだから、待ってる、というのも、おかしな話なんですけどね。今日は、けったいな話(おかしな話)にお付き合いして頂きまして、有難うございました。


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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


投稿添付写真は、登れども、登れども、階段の難所。嫌だ、嫌だ、の71番札所の弥谷寺(いやだにじ)。写真に写っているは、妻の姉。25歳から当年60歳まで、リュウマチで7回も変形した手足の大手術を。常日頃もそうですが、特に四国巡拝の時には、辛いとは一言も言わず、黙々と歩く事が困難な遍路道を。


次回の投稿法話は、5月25日になります。









【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 親が作った家庭環境で、その親が育てる。親に似た子供が育つ可能性が高いは、当然の事。

2024-05-19 22:18:29 | 法話

【5月20日投稿分】


先週の日曜日、檀家の親子(度々法話に登場)が納骨堂参りに。小学生の男の子が父親に「住職の法話に『雨が降ってない時は、納骨堂の全ての窓を開けて、1日中空気の入れ替えをしています。堂内の空気がどんよりしてたら、故人(遺骨)さん達も鬱陶しいだろうから』と書いてあったのに、今日は窓が開いてないじゃん。こんなに晴れてるのに」と納骨堂の入り口で父親に不満を言ってる姿を偶々拙僧、本堂の中から。それに対し、父親が穏やかな口調で「今日は、風が強いだろ。窓を開けっ放しにしていたら、恐らく、黄砂かなんかで堂内が埃(黄砂)だらけになるんじゃないかと思うよ。住職の法話で時々『人がそう動くからには、そう動くだけの理由がある。文句言いといわれる人達は、案外に知識の乏しい人(それその物の本質を理解してない人)が多い』と書いてあったろ。まず、何でもがそうだが『何故、この場所はこういう風にしてるんだろ。何故、この人はこんな事をしてるんだろ。何故、この人はこんな事を言ってるんだろ』と、口に出して文句を言う前に1度、心の中で考えてみる事が必要だぞ」と、父親がこの小学生の息子に。


この親子ですが、納骨堂参りの後は必ず、境内の掃除をして帰ってくれます。拙僧はその光景に遭遇した時はいつも、楽しみにその様子を本堂内からじっと眺めています。ある時には、父親が「おい、こっちに来て、その垣根の裏側を見てごらん」と小学生の息子に。するとその子が「あっ、すごい落ち葉」と。「掃除というは、見えている所だけすれば、いいってもんじゃないぞ。その落ち葉をそのままにしておいたら、腐葉土化して、後々掃除が大変になるんだよ」と父親が。ある時には、釈迦堂の前でその子が座り込んで、じっと何かを見つめている姿が。拙僧、遠目で確認すると、そこには大きなミミズの亡骸が。父親はその様子をしばらく見ていたが、何も言わず、他の場所へ掃除に。『この子、どうするのかな』と拙僧、興味深く見ていると、塵取りに取らずに、ミミズの亡骸を箒(ほうき)で端の方に追いやった。『ほう、そっちを選択したか』と。時期は梅雨明け、蟻さん達が冬に備えて懸命に食料集めを。恐らく父親も、わかっていたものと。この父親ですが、まだ30代そこそこながら、素晴らしい子育てをやっておられます。いつも感心して見ています。


この30代の父親ですが、偶にお寺で話す機会が。「境内地の掃除をされている時、息子さんに対する指導、興味深く拝見してますよ」と告げると、その父親が「SNS の普及で、何もかにもが身近(目の前で起こってるかの様な、勘違いをして)に感じてしまって、口喧しい人は、ついつい口を出してしまうんでしょうね。140字という短い言葉の奥に、何が含まれているかも考えずに『自分が知っている事だけが正解』かの様に。私の息子にも少なからず、そんな世相の流れが影響を与えてますよね。子供の生活の基盤は、家の外にもありますので、この世相の流れを子供から断ち切る事は、絶対に出来ませんもんね。せめて、家庭の中だけでも、子供の心を濾過出来る場所にしておきたいものです」と。


対し、拙僧「この世の中に、これ簡単、と言われるものは、何1つもないですもんな。『そんなの、簡単や』と言う人達は、簡単と思えるところまでしか、勉強や経験をしてないだけで。世の中に教授や研究者が必要とされているは、なんぼでも深掘りが出来て、なんぼでも新たな発見が、得られるからであって。ある研究者が『研究すればする程、私はこんなにも無知だったのか、というを、思い知らされた』と言われておりましたが、人間の深みというは、こうした考えを持つ事によって、得られてくるんでしょうね」と。


【余談】

時折、学校での講演を依頼された時には、次の話(逸話)をする事が。徳川将軍家の兵法指南役であった柳生但馬守宗矩公に、京都大徳寺住持の沢庵和尚が、幅約60センチ、長さ5メートル程の足場板を、高さ50センチ程の縁側に置いて、沢庵和尚が但馬公に「この板を歩いて渡れるか」と。すると但馬公が「わしを馬鹿にしているのか。こんなもの、子供でも渡れるわい」と言って、渡ってみせた。「おお、さすがじゃのう。では、これなら、どうじゃ」と今度はその板を、高さ40メートルある天守閣の屋根に置いて「あれを歩いて渡ってみなされ」と。「うっ」と怯んだ但馬公に沢庵和尚が「お前さま、先ほど、子供でも渡れるわい、と言わなんだか。同じ物でも、置く場所が変われば、別物になる。この世の中に『これ、簡単』と言われるものなど、何もないわ」と喝を。


人間(子供、弟子、部下、生徒)は、誰に育てられるか、誰が育てるかは、非常に大事。親が作った家庭環境で、その親が育てる。親に似た人間が育つ可能性が高いは当然の事。


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次回の投稿法話は、5月25日になります。添付の投稿写真は、本文に出てくる釈迦堂。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 一生懸命に生きておれば、必ず誰かが、見てくれております。

2024-05-16 22:22:47 | 法話

【臨時法話】


拙僧父の時代から30年以上、毎月の月初め、安全祈願に伺っていた会社の会長さん(行年82歳)が、今月の15日に他界を。昨夜、お通夜に足を運ばせて頂きました。今から15年程前、この会社で作っていたテトラポット(消波ブロック)の売り上げが、下降気味になった時、当時30代だった現社長(当時、専務、会長の息子)に拙僧「犬も歩かにゃ、棒にも当たらんよ」と。この言葉で、当時業界第2位の企業にアポ無し突撃し「仕事をください」と玄関先で大声を。その場に偶々居合わせた、その会社の重役さんが「少し待ってなさい」と。1時間後「この仕事、出来るか」と専務(会長の息子)に書類を。これが縁で、この会社は息を吹き返す事に。仕事をくれたその役員さんは、引きて数多の出向先を蹴って「この若いの(専務)を育てる」と、給料の安いこの会社に。現在は、引退を。


その数年後、コロナ到来を機に、また、この会社は仕事が激減を。もはやこれまでか、と現社長(現在52歳)が腹を括ろうとした時、突然、新たな畑から仕事のオファーが舞い込んできた。新たな畑とは、今、熱くなってきた、熊本の事。世界最大の半導体受託製造企業の台湾積体電路製造が、熊本県菊陽町への進出を発表した事により、様々な流れが、この熊本に。その流れが、この会社にも。


この度、他界された会長さんも、現社長の息子さんも『自分の為だけに努力している者は、自分が努力しただけしか実りはない。見返りを求めず、人の為に動いてごらん。いざという時に、どこからか人の助けがやってくるから』の拙僧父の言葉を心に言い聞かせ、会長さんはそれを貫き通した人。毎月初めに拙僧が赴いて、勤めている安全祈願も、会社の事業発展は願わず、従業員の安全と身体健全、家庭円満のみ。「会社の繁栄など願わずとも、従業員が健康で幸せなら、自ずと会社も栄える」と、会長さん、社長さん、2人共が。こんな人達を従業員が裏切るはずが。正直者が馬鹿を見る、という言葉がありますが、最後の最後、土俵の上に立っているのは、間違いなく正直者にて。人を支えているは、人ですもんね。人は、最後は、感動(信用)で動きますもんね。


お通夜の後、現社長さんに「親父(会長)さん、最期はどうでしたか」と尋ねると「非常に穏やかな最期でした。住職、親父の顔を見てください」と。少し痩せておられましたが、ほんと、穏やかなお顔で、拙僧、現社長(会長の息子)に「見れば見るほど、よう死んどる。これだけ穏やかな顔で死なれたら、笑って送ってやるしかないわな。この度は、人間の卒業式、おめでとうございます。浄土真宗のご導師さん、30歳まで届いてないでしょ。若いのによかお経を唱えられてましたね」「有難うございます」と、ご家族はみんな笑顔で。


会長さんのご冥福をお祈り申し上げます。よきご縁でございました。


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次回の投稿法話はあ、5月20日になります。