1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 昨日のジャニーズ木村拓哉さんに関する法話に、少しだけ不足分を。

2024-04-27 06:21:37 | 法話

【臨時法話】 4月26日に、X (元Twitter)に投稿した法話の補足分


ジャニーズ問題の影響かな、昨今、拙僧周囲でも、特に、木村拓哉さんについて「視聴率が取れなくなったよね」とか「評判が良くないよね」とか、そんな言葉を耳にする事が。そんな話題になった時には拙僧、どこから仕入れてきたかわからんそんな情報を、あたかも真実かの様に述べる人達に「あなたは、キムタクさんと直に接点がある人達なの。私達外野が唯一、判断出来る材料があるとするならば、十年一昔とは昔の事で、今は三年一昔という言葉もある中で、こんなに長い間、第一線のトップに君臨されている、という事実だけ。そんな人は長い歴史の芸能界においても、他にそう何人もいるものではないと思うよ」と。


続けて、拙僧「時折、芸能人の方々が異口同音に『長い間、この世界に踏み留まっている方々は、やはり、人間性の素晴らしい人達だけ。人間性に難があり、嫌われる様な事をする人達は、知らない間に消えていなくなっている』と。芸能界に限らず、どの職種でも、一般社会でも、人間性に難のある人達は、いつの間にやら人が離れ、孤立状態に。担いでくれる人がいてこそ、人は神輿の上に乗る事が出来るもの。これからはキムタクさんも、熟年の域に入っていかれるが、歳に応じた味を出して、恐らくそれなりの渋さが。何でもが、氷山にて。氷山が見えている海面上は、氷山全体の約2割程と。見えていない海面下には、8割の氷山が。海面上で見せているパフォーマンスを維持する為には、海面下の見えないところの努力があっての事だと思うよ」と、人を貶す(けな)す人達に。


更に、拙僧「矢沢永吉さん、小田和正さんなどにしても、75歳に近い人が、あの声量と運動機能を維持されているとは、どれほどの努力をされているんだろうと、驚くばかりにて。野球のイチローさんや落合さんも、現役の時には、過酷な練習をしていると自ら口にする事は、ほとんどなかったのではないかな。そのイチローさんが『努力せずに、何か出来る様になる人の事を『天才』というのなら、僕はそうじゃない。努力した結果、何かが出来る様になる人の事を『天才』というのなら、僕はそうだと思う。人が僕の事を、努力をせずに打てるんだ、と思うなら、それは間違いです』なる言葉を。そのイチローさんは高校時代、自分のミスで甲子園の切符を手に出来ず、宿舎の玄関に座って泣いていると『人間は負ける事で成長するんだよ』と声を掛けてくれたが、今は亡き、当時横綱だった曙さんだった事は、知る人ぞ知るエピソード。世間の噂話(SNS 情報、週刊誌情報、ワイドショー情報)だけで人の評価をするは、もう、やめた方がいいかな」と、噂程度の話で人を貶す人達に。


これは余談ですが、キムタクさんの熟年話で、ふと思い出したが、わが寺の檀家さんで今年、高校教諭を退職された女性が、学校の要望で引き続きクラブ活動の顧問に。この女性は若い頃、バスケットのオリンピック強化選手に選抜された程の人で。その女性に「学校側とは、どんな契約で」と尋ねると「アルバイト料程度で、勤務は夕方からと、土日です」「それはいい考え(方法)だよね。本人の収入にもなるし、健康維持にも役立つし。特に、中学教諭など、クラブ活動の顧問によって、家に帰る時間が遅くなったり、何年も休みがなかったりで、体調を崩し、家庭崩壊にまで至った先生が、SNS を通してでも、何人も拙僧に愚痴を。こうした分業が定着すれば、先生の負担も多少は改善の方向に」と。


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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


次回の投稿法話は、5月1日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 江戸時代から400年も続く、富士山はどこの県のもの論争。この争いは、永遠に続くのかな。

2024-04-24 15:36:43 | 法話

【4月25日投稿分】


読者の若者が「お笑い番組『ジョンソン』で『富士山は、山梨のもの、静岡のもの、論争』が。明治から昭和に掛けて、法廷論争まで起こったってよ、住職。『富士山は、静岡のもの』と判決が出ると、山梨でデモ活動にまで発展を。この争いは江戸時代から続いていて、400年経った今でも、燻り続けているんだと。静岡側の主張は『宝永山(1707年、宝永4年に大噴火によって誕生した富士山最大の側火山。静岡県側から富士山を見て右側の中腹)まで見えるのが、本当の富士で登録遺産になってる。葛飾北斎の富嶽三十六景の富士山は、静岡側から見たものしかない』と。対し、山梨側の主張は『千円札の裏に印刷されている富士山は、山梨側の本栖湖から撮った富士山だ。お札にまでなっとる』と。山梨、静岡、お互いの県をライバル視している県民の割合は、お互いに40%超えなんだって。これって、県を州に変えたら、1発で解決しそうだね。考えたら、国内の国民の間でもこれだもんな。国家間の竹島、尖閣が揉めるは、仕方のない事なのかな。北九州在住の住職には、どうでもいい事でしょうが、それでも、どう思いますか。富士山問題を」と。


対し、拙僧「嘗て、戦国時代の三国同盟調印の時、今川義元公が『駿河(静岡)から見た表富士は格別のもの。甲斐(山梨)から見る裏富士はどうですか』の問い掛けに対し、武田信玄公が『甲斐では誰1人として、裏富士などと思っている者はおりません。裾を隠して見上げるが霊剣あらたかな富士。尻丸出しの富士では』と。それを横で聞いていた江戸(東京)の北条氏康公は、どうでもいいや、と笑っておられたとか、おられなかったとか。また、他にも県同士の争いでは、京都、滋賀の『琵琶湖の水論争』も有名だよね。滋賀県側からは『琵琶湖の水を京都に流してやらんぞ』が定番。京都側からは島田紳助さんが『放水させんぞ。湖に沈んでしまえ』と番組で滋賀県出身の芸人さん達に」と。


続けて、拙僧「映画やテレビドラマにおいては、時折『会津(福島)、薩摩(鹿児島)論争』が根強く脚本に組みされてますよね。任侠映画でヤクザに腹を切られた早稲田学生役の柳葉敏郎さんの手術途中で、医師役の田中邦衛さんが『おめえ、薩摩か。戊辰戦争の恨み、思いしれ』と荒い手術を。映画『釣りバカ日誌』でも、吉岡秀隆さん演じる医師(会津)の親が、宮沢りえさん演じる薬剤師(薩摩)に対し『外国人でも何でも構わんが、但し、鹿児島の女性を嫁にする事だけは許さん』と。映画の脚本とはいえ、本当に根深いのか、それとも、単なるパロディにしてるのか。が、どれも、これも、県を州にしたら、県境の問題はなくなっていくのかもね。まあ、そう簡単な話ではないか。積年の何たらがあるからね。仮に、州になったとしても、今度は州境で新たな論争が勃発しそうだが。でも、地元に熱い思いを持つという事は、悪い事ではないんだけどね」と。


対し、この読者の若者が「やっぱ、国でも県でも家でも、親子でも夫婦でも兄弟でも姉妹でも、お隣さん同士は利益の損得が目の前にあるから、切実な問題になるのかもしれませんね」と。「以前ね、大分県の中津というところに『相談があるから』と呼ばれた事があって。その時、偶々、爺様同士が鎌を振り上げ、大声で喧嘩してる場面に遭遇したんだよ。すると、その場面を見るを慣れてるかの様に、拙僧に『相談がある』と呼んだ爺様が『隣同士で、いつもああなんだ。気にせんでよかよ。殺し合いまではせんから。今日は、地べたに置いた鎌の刃が、境界線から10センチほど出ていたとかで、大喧嘩だ」と。


続けて、爺様が「住職よ、田舎というは面白く、けったいなところでな。この見渡す限りの田畑、山あり川ありの中に、人間の都合で決めた県境の線が。隣同士で片方は福岡県、片方は大分県というところも。コロナ流行の時期、福岡県でコロナが蔓延した時『福岡の人間は、大分に入って来るな』と隣村同士で口喧嘩だ。全くもって、笑い話以外に何もないわ。これがまた実話ときたもんだ」と。「その手の話なら、北九州でもありましたよ。拙僧の住む八幡東区と戸畑区は、隣同士なんですが、戸畑でコロナが出た時『八幡東区じゃなくてよかった』と、どれほどの人(わが寺の檀家さんも含め)が、そう言って喜んだ事か。両方の区を合わせても、狭い地域なんですけどね。ほんと、人間が勝手に決めた区の境界線を挟んで『コロナが出た、出らん』で一喜一憂。滑稽でしかなかった。と。


最後に、この檀家の若者に「相談が終わっての帰り際に、この爺様が『そこに置いてある野菜を持って帰りないや』と、そう言われるので『有難うございます』と手に取ろうとすると『違う、違う、そっちのじゃない。その右側にあるのじゃ。虫も食わん様な野菜(農薬育成)を食べるな。住職が手に取ろうとした野菜は、町のスーパーに出すもんじゃ。そうじゃないのに、店頭に並んだら、無農薬、という札が置かれて売られとったわ。町の人間は、綺麗なもんしか手を出さん。どこかの病院で《農薬は、農毒薬の略語なり。虫は即座に、人はジワ〜と殺される》という標語を見たが、少し虫が食っとろうが、少し形が歪(いびつ)だろうが、なんぼのもんじゃ。料理してしまえば、何ちゃわからん』と、この爺様が」と。


頷きながら聞いていたこの檀家若者が「住職、今日のこの一連のお話(会話)ですが、非常に面白かった。何かしら、今後の参考にもなりそうです。人間のこだわりって、厄介なもんですね」と。「ほんと、厄介だよね。この世の中は、人間関係も含め、割り切れん物ばかり。その割り切れん物を、無理矢理割り切って、わが心と折り合いをつける事が出来る人が、様々な問題を事前に回避出来る人、なのかもしれないね」と。


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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


拙僧が高校時代だったかな。投稿添付写真の日本を大陸側から見た地図に出会った時「立つ位置が変われば、こんなに印象が変わるのか」と思った覚えがありますね。


次回の投稿法話は、5月1日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 女性側から男性側に対する言い分も、女性側から男性側に対する言い分も、平等と公平は、根本的に違うもの。

2024-04-18 15:27:09 | 法話

【4月20日投稿分】出来る事は、出来る時にする。「後で、後で」に、した試しなし。


拙僧の読者で若い女性が「伊藤沙莉さん主演の朝ドラ『寅に翼』を、住職さんは見てますか」と。「朝ドラは、毎作見てますよ。この度の『女性で初めて弁護士になった話』は、結構面白いですよね。いつの世でも、少数意見側の勇気ある行動が、開かずの扉を開いていくんですもんね。講義を開いた大学は、明治大学だってね。頭の柔らかい大学だったんですね。 明治大学出身といえば、俳優では、高倉健さん、松重豊さん、向井理さん、北川景子さんなど。お笑いでは、北野武さん、江戸・はるみさん、柴田理恵さんなど。作詞家の阿久悠さんもそうでしたね」と。「結構有名な人達が出ておられるんですね。ところで、この前の火曜日、水曜日の『寅に翼』の回を見ましたか、住職さんは」と。


対し拙僧「女子学生が大学内で裁判劇をしてたら、男子学生が観客席から野次を飛ばしてきた回でしょ」と。「昔の事(昭和7年頃)だから仕方ないとは思いますが、もう、ムカついて、ムカついて。いつまで、あんな露骨に女性蔑視の時代が、続いてたんですかね」と。「そうだね、拙僧は今年で62歳になるが、女性陣が声をあげ始めてから、徐々に徐々に改善され始めてはいたが、現在でも一定数(男社会重視の人達)は残っているみたいだね。でも、弱い立場の人間を攻め立てる様な者は、案外に力のない者が多い様な気がするけどね。その最たるものが、亭主関白といわれる男性達かな」と。


続けて拙僧「時折、法話の中で書いておりますが、明治生まれの拙僧の爺様(気性も顔もハマコー(浜田幸一)さんに極似)は、第二次世界大戦中に満州に渡り、数多の社員(中国の人も含)を雇って土建(土木)業を。戦後、日本(北九州)に戻ってからは起業し、鉄鋼業(社員30人程の小さな会社)を。そりゃ、激しい、厳しい爺様でしたが、買い物など夫婦で行動する時、婆様に荷物を持たせている姿を、1度も見た事がないですもんね。爺様曰く『頭の高い者に、力のある者などおらん。弱い犬ほど、よく吠えるもんだ。弱いからこそ、強がって威嚇してくる。本当に力のある者は、弱い人間を支えとる』と。そう考えると、いつの時代にも両方(女性蔑視する者、しない者)いたんだろうね」と。


更に拙僧、この読者女性に「人をやたらめったら攻め立てる人間がいるでしょ。昨今はSNS が普及してるから、それが明から様に目に入ってくる様になったが。以前の話ですが、その様な著名人がいて、攻めてる時はやたらに強いんだが、ある時、攻め立てられる立場になった時、何とその人、泣いたですもんね。それを『情けない』と言ってる訳ではないですよ。あの松ちゃん(松本人志さん)も以前『自分のエゴサーチはしない。悪口を言われたら落ち込むから』と言われてた。叩かれて落ち込まない人なんぞ、そう滅多にいるものではないですもんな。基本、人間は叩かれ弱いもの。だからこそ、人を攻めちゃ、あかんよね。だけど、朝ドラで女性蔑視した男子学生さん達、演技が上手だったと思わないかい。憎まれ者の役は、役であっても、嫌なもんだよね」「私、この男子学生役の人達を、役でやってんのに憎らしいと思ってたわ。いけない投影ですよね」と、この読者女性が。


最後に拙僧、この読者女性に「この話は余談なんだけど、わが寺の檀家さんで定年後までは、かなりの亭主関白だった人がおらっしゃってね。その人は奥様を10年程前に肺癌で失い、5年前には息子さんを突然死(行年50歳)で。当年82歳になるその人の家に拙僧、毎月仏壇参りに伺っておりますが、その人も今、大腸癌と格闘中(手術は成功)でして。ある日、仏壇参りの後に『1人暮らしは、不自由じゃないですか』と尋ねると『息子がいてくれた時には、買い物に連れて行ってくれていたんだが。木曜日には娘が福岡から来てくれて、1週間分の買い物を。不足分が出た時には、自転車で5分ほど走った所にスーパーが』『料理はご自分で作られてるの』『いや、息子が旅立ってからは、娘がワタミ(和民の宅食配達)さんと契約してくれて、毎日そこから、2食が家に。米と味噌汁だけは、自分で作っていますが』と。そう話された後に、暫くして『いなくなって(妻、息子)初めて、この2人がいたからこそ、自分の生活が成り立っていたんだな、と。随分と長い間、横柄な態度をとってきましたよね』と、亭主関白時代を猛省する言葉を度々拙僧に」と。


続けてこの女性に「ワタミ(和民)といえばね、今でも洋裁(仕立て直し)で生計を立てている90歳超えの檀家の婆様がおられるんだが、インドネシアで40年以上、看護師をしている娘さんが、母親(90歳超え婆様)の為に、ワタミに宅食の依頼を。そのワタミ(和民)から婆様の生存確認の知らせが、インドネシアまで毎回届くって」「へえ、そんなサービスがあるんですか。1人暮らしのご老人には、何とも有難い話ですよね」と。


対し、拙僧「ところが、ところが、この国ではこんな話も。2010年7月29日に、東京都足立区に住む1899年生まれの111歳男性の白骨死体が見つかったのを機に、実際の生死確認が取れなくなっている人が、多数存在している事が判明したんだと。その中には年金給付の不正受給や死体遺棄などの問題も発覚したんだって。2010年の厚生労働省サンプル調査で、85歳以上の年金受給者の内、約3%に不正受給の疑いがあったと。凄いのになったら、江戸時代生まれの150歳という人もいると(事例は多数、他はググってみてください)。安否確認を家族が拒否をしたら、行政は為す術がないが、現状なんだって。拙僧の周囲においては、10年前に初めて某病院の看護師さん達から、病院で他界した親の遺体の受け取りを『要らん』と言って拒否する子供がいる、と聞いてはいたが、昨年の9月に福岡県、佐賀県内の全ての病院、老人ホームに、テレビ放映による法話をさせてもらったのですが、それを担当してくれた人達の中に、10年前のその看護師さんがおられて『あれから、どうなりましたか』と尋ねると『病院での親の遺体の置き捨ては、あの頃(10年前)の比じゃありません』という回答が。いやはや、ですばい」と。


更に、この女性に「令和4年度の児童相談所による児童虐待相談件数は、この国は約22万件もあるげな。令和3年度より約1万1千件増加し、過去最高だったと。妻の妹が住むロンドン(在住25年)では、3歳の子供と一緒に風呂に入っていると、性的暴行を疑われて、近所から警察に通報されるとの事。拙僧妻の妹も1度、家の中に警察が容赦なしにドカドカ乗り込んできたが、妹が日本人と知って、引いていったと。日本の習慣を周知しているんだろうね。日本も『ここまで(英国の様に)しろ』とは言いませんが、行政にもある程度の権限を与える事も、必要な時代に入ってきた様な気がしますよね」と、この女性に。


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次回の投稿法話は、4月25日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 檀家の高校生男子から「住職は、華岡青洲さんという人を知ってますか」と。今日は、その会話の話を一席。

2024-04-14 10:34:54 | 法話

【4月15日投稿分】  今日は、実るほど頭を垂れる稲穂かな、の法話を一席。


檀家の高校生が「住職は、華岡青洲っていう人、知ってますか」と。「知ってるよ。確か、15年程前、NHK で『華岡青洲の妻』というドラマがあったよね」「僕ね、それを最近見たんだ。それを見て、医者の職業っていいな、と。感銘を受けた場面は、青洲さんの妹が乳癌になって、紀州(和歌山県)で最も腕のある名医と言われていた兄の青洲さんに、切開手術を懇願するが、研究に没頭していた麻酔薬が、まだ、完成しておらず、手術が出来ずに妹さんは死去したと。その時『人が病気で死ぬのは、いつも、医術が至らないからなのだ』と言った場面。住職が時々法話の中で、知人医師が『病気は気から、じゃないから、我々の仕事があるんだ』と言われていた、とか、『医者は助かる人間しか、助ける事は出来ん。助からない人間を助ける事は出来んのだ』と言われていた、とか。そんな言葉を聞いた時、大変な仕事だけど、やり甲斐のある仕事だな、といつも思っていたんだ」と。


そう話す高校生に拙僧「知人のその医師はこんな事も言われていたんだよ。『人の命を救っているは、医者だけではない。どの職業(専業主婦も含)の人も、人の命を支えてくれている。医者は特別だと勘違いしてはならん』と。ある時、檀家の男性が(60代)がこの医師に『暴飲暴食、酒、煙草、止める気はない。あんたはプロだろ。俺の体を治してくれればそれでいいんだ』と。対し『あんたは私に何を期待しとるんだ。やりたい放題やって、体を治せだと。酒や煙草、暴飲暴食をやめる気になってから出直して来い』とこの男性に。お寺でもそうだよ。浪費、浮気、ルーズと利己主義を貫き、散々人に迷惑を掛けておりながら神仏には『幸せにして下さい』と願う人達が一定数はおらっしゃる。神仏も呆れて『わしらにいったい何を期待しとるんだ。人は自分がやってきた事だけが、今の結果だわい』と言われとりゃせんかな。この知人医師の所へは、檀家さんを相当行かせたが、もう、この世におらっしゃれん。頭の低い、人情み溢れる人だったよな」と。


続けて拙僧、この高校生に「華岡青洲(1760年〜1835年)さんといえば、世界初の全身麻酔による乳癌摘出手術に成功した人だもんね。麻酔薬というは、紀元前から存在していたらしいが、効き目が弱くて、副作用が酷かったらしいもんな。青洲さんが麻酔薬の研究で注目したのは、チョウセンアダガオ(曼荼羅華)だったと。鎮痛、麻酔効果があるが、毒性が強いので処方を謝れば、死んでしまう恐れがあったと。動物実験を何度も繰り返して、動物では成功したんだが、あとは人間に通じるか、だったんだと。そこに『私の体を実験に使ってください』と名乗り出たが、清州さんの奥さんだったと。それが元で晩年、奥さんは失明されたそうだけどね。何でもがそうだが、1つの物を成功させる為には、何かしらの犠牲が伴うよね。いつの世も、そういった事情を知らない周囲は、その場の結果だけを見て、大騒ぎして、何じゃ、かんじゃ、と責め立ててくるけどね」と。


続けて拙僧、その高校生に「そうした家族の犠牲によって、遂に麻酔薬『通仙散』というが完成を。そして、1804年10月に、世界初の全身麻酔による乳癌摘出手術を成功させたと」「だけど、住職、摘出手術は成功はしたけど、その女性は助かったのかな」と高校生が。「転移、または再発、って事かい。その事までは、知らんな。だけど、西洋で初めて麻酔による手術が成功したは、青洲さんの手術の42年後だった、というから、青洲さんの功績は大きいよね。その後、青洲さんは、乳癌だけでなく、弾丸摘出、痔瘻、膀胱結石、白内障、舌癌、動脈瘤、結核性腫瘍、顔面整形、腦水腫の手術もやったらしいよ」「それって、200年以上前の事でしょ」「そうなんだよ、200年も前の話なんだよ」「青洲さんが現在に存在していたら、どんなものを残していったんでしょうね」と高校生が。


最後にこの高校生に「拙僧はこれまでに、1000人以上の葬儀と、その数倍の人間の『生き死に』に関わってきたが、その中の1例だけどね、あるご主人(当時80代)が他界する1ヶ月程前、奥様のいる前で拙僧(当時40代)に『住職よ、俺が死んだら、形だけの葬式はしてもいいが、浄土へは送るな。この家で家内が死ぬまで付き添って、一緒に浄土へ逝く。その時、一緒(夫婦共)に葬式をしてくれ』と。続けて奥様に向かって『どこにも行かん。ここにおる。が、言葉を掛けても、物は言わんぞ』と。すると奥様が『それは、一休宗純さんの言われた言葉ですよ』と微笑みながら、ご主人に言われていたな」と。


この檀家の高校生との会話は、今年の拙僧の誕生日、4月12日(拙僧62歳)の夕方、わが寺の本堂前で交わされたものですが、この高校生が帰り際に「住職さん、お大師さんの後方の藤の花(投稿添付写真)だけど、綺麗ですね」と。「そうだな。ところで君は、こんな詩を知ってるかい。『下がるほど、人の見あぐる藤の花』という言葉だが」と尋ねると「いいえ、知りません。どんな意味ですか」と。「藤の花は下がれば、下がるほど、人が『綺麗な花ですね』と見上げるだろ。その様に、人間も謙虚な人ほど、頭を下げるから、周りの人達から『この人は素晴らしい、立派な人だ』と敬われる。医者を目指すなら、そんなお医者さんにならにゃあかんよ」と、この高校生に。


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次回の投稿法話は、4月20日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 釈尊誕生(花まつり、仏生会、降誕会、灌仏会)について、檀家の女の子(10歳)との会話。

2024-04-08 16:41:44 | 法話

【4月10日投稿分)


今年の4月7日(日)にわが寺では、お釈迦さんの誕生を祝う花まつり(仏生会、灌仏会)の法要が厳修されました。当日参拝の女の子(10歳)が「住職さん、お釈迦さまが生まれたは、4月8日なんでしょ。何故、金剛寺は今日(7日)、花まつりをするの」と。「今日、法要をしたから、君は、来れたんでしょ」「• • •、ああ、そういう事か」「そういう事だよ。日曜日だったら、子供達も社会人も来れるもんね。縁を大事にしたいから、わが寺では毎年、4月の第1日曜日に法要をしてるんだよ」と。


すると、この女の子が「ふーん、ところでさ、住職。お釈迦さまって、本当に4月の8日に生まれたの」と。「なんでよ」「だってさ、2500年も前の話なんでしょ。どうやって確認取れてるの」と。「君はいつも目の付け所が、他の子供達と違うよな。いやいや、実に面白い。本当かどうかなんて、拙僧も知らんわいな。誕生されて即、7歩歩いて『天上天下唯我独尊(命は尊い)』と言われたという話もあるが、馬じゃあるまいし、赤子が誕生即、歩けるはずもないし、言葉を喋るはずもない。後世の人達がそういう逸話を作り、お釈迦さんの尊さ(徳の高さ)を表現されたんだろうな」「じゃ、誕生を4月の8日としたは、何かしらの意味がある、という事なんだろうね」「恐らくは、そうだろうね」と。


続けて拙僧、この女の子に「キリストさんだって、そうだろ。12月25日を誕生日とした(クリスマス)は、当時の権力者の政治的目論見があって、欧州に根付いている有名な祭りに合わせた、という説があるもんね。お生まれになった場所は、エルサレムから南に約10キロにある町、ベツレヘムの小さな洞窟の中と言われているだろ。6月頃に誕生されたのではないか、と言われているもんね。お釈迦さんにしても、キリストさんにしても、こだわるところは、そこ(誕生日、誕生場所)じゃないよな。何せ、2000年以上前の事にて、確証が取れないから、論争にもならん。この世にお生まれになられた事が、重要な事なんだもんね。まあ、何せ、お釈迦さんは、花が咲いている時期に誕生されたは事実というから、日本の寺院では、2月から5月の間に、各々の事情で花まつりをされている様だよ」「ふーん、他にも何か、お釈迦さまの話を教えてよ」と、この女の子が。


対し拙僧「お釈迦さんは釈迦族(インドの小国)の王の息子として生まれてこられたんだが、ある日、生きる事の辛さ、老いていく事の辛さ、病気になる事の辛さ、死んでいく事の辛さ(生老病死の四苦八苦)、を目の当たりにして『これらを克服する手(策)は、何かないものか』と、家を出て(出家)6年間の山籠りを。しかしながら、それ(苦しい修行)では悟れず、山から降りて、尼連禅河で身を清め(沐浴)、身体を癒した後、菩提樹の木の下で瞑想し、縁起の法則を悟られた、と言われているんだよね」「縁起って、何よ」「この世の中は全て、縁によって成り立っているという事かな。その時、苦しい修行だけではあかん。苦しみと楽しみの真ん中、苦楽中道を歩むが最も大事である、という事も。つまり、こだわった、偏った考え方では、本当の悟りには行きつかん、という事だよな。勉強ばかりしてたら変化がないから、頭がボーッとして、はかどらんだろ」「確かに。思いっきり遊んでスッキリした後は、勉強に身が入る気がするわ」「そうだろ。新しい風を吹かせないと、マンネリになり、新発想は出てこんわな」と。


続けて拙僧「因みに、山籠りから下に降りて来られた時、お釈迦さんは激しい苦行生活のせいで、骨皮筋右衛門状態になってたんだと。それを癒してくれたが、村娘が作って与えてくれた乳粥だったそうだ。1970年代から1980年代に掛けて、CM ソングに使われた『スジャータ、スジャータ、白いひろがり、スジャータ』という心地良い曲があってね。コーヒーなどに使う商品『フレッシュミルク』のCM なんだが、その『スジャータ』が、お釈迦さんに乳粥をくれた女の子の名前なんだよ。ググってごらん、出てくるから」「へえ、そうなんだ。他にも何か、お釈迦さまの話をしてよ、住職」「欲しがるね、君」と拙僧。


対し、この女の子に「君は親から『仏の顔も三度まで、だからね』と怒られた事はあるかい」と問うと「何回もあるよ。『3回までは許すけど、4回目はないからね』と、ものゴッツ恐ろしい顔で」「そうなんだ。が、本来の意味は、違うんだよな。『仏』とは、お釈迦さんの事でね。釈迦族(小国)を滅ぼそうと、隣の国のコーサラ国が出陣を。その進軍途中の街道の枯れ木の下で、お釈迦さんが座禅を。それを見たコーサラの国王が『何故、そんなところで』と尋ねると『こんな枯れ木でも、私にとっては心身を癒してくれる存在なんです』と、お釈迦さんが。『枯れ木の下を選んだは、滅びゆく釈迦族の哀れを嘆いておられるのだな』と悟ったコーサラの国王は、兵を引いてくれたんだよね。これが3度繰り返された。4度目の出陣の時には、お釈迦さんは、もう、座らなかったんだよね」と。


すると女の子が「なんで」と。「逃れられない縁(運命)だと知っていたからだよ」と返すと「滅びる事が運命だと知ってたんなら、初めから、座らなきゃよかったじゃん」「そこが、それ、人情ってもんだろ。どうにもならんとわかっていても、何とか出来ないものかと、足掻く(あがく)事ってあるだろ。お釈迦さんも、親や子を持つ、1人の人間だもんな」「そう言われりゃ、そうか。釈迦族が滅ぼされた後は、どうなったの」「国は滅ぼされたんだが、釈迦族の国王(釈尊の父)は、命を助けられたんだそうだ。コーサラの国王は、仏教を深く敬っていた人だった、という事もあるんだろうね。お釈迦さんは、父親の晩年を献身的にお世話されたという事だよ」「普通の親子だった、という事か。お釈迦さまも人間だもんね」「そういう事だな。何か、君のため(教訓)になったかい、この一連の話」と尋ねると「住職がいつも法話の中で『縁という縁は全て、いったんは受け入れろ。それを超えたところに、その縁が自分にやってきた、本当の意味がわかる』と言ってる意味が、少しだけわかった様な気がする」と、この10歳の女の子が。


読者の皆様、凄いでしょ、この女の子。この様な子供が数人ですが、わが寺の檀家さんの中にはおるんですよね。親を見れば、子供がわかる様に、子供を見ても、やはり、親がわかります。そういう親子関係の子供達です。当に「躾(しつけ)は、するものじない。躾は、見せるもの」にて。または「親が作った家庭環境で、その親が育てる。親に似た子供が育つ確率が高いは、当然の事」ですよね。お釈迦さんがおっしゃられた「人間、生まれを問うな、育ちを問え」は、真理ですな。


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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


次回の投稿法話は、4月15日になります。