檀家の50代男性が、平服姿でお寺に。対し、拙僧「あれ、今日だったでしょ、娘さん」と。「はい。式の前に妻に挨拶に」「娘さん、どうよ」「少し、ブルーになってましたが『心配せんでいい。お前のお母さんが、私達家族にしてきてくれた通りの事をすれば、必ず幸せになれる』と話すと、心が楽になった様です」と。
【追伸】
この檀家男性に「娘さんは、大丈夫だよ。両親の後ろ姿を見て育ってるから。当に、ここの家族は『家の外、ぐるりと囲んだ貧乏神。福の神、外へ出られず』ですもんね。家庭の要は夫婦にて。その夫婦がお互いを尊敬し、労り合って生きる姿を見て育った子供は、やはり違いますもんな。如何に周囲から波風が押し寄せて来ようと、家族の屋台骨が揺らぐ事は、ないですもんね。奥様もご主人であるあなたに、感謝してると思いますよ」と。奥様は3年前に、54歳で他界(病死)を。
【余談、別の家族】
檀家夫婦が娘さんの結婚式後に、御礼報謝でお寺へ。拙僧の前で奥様が「この人ったら、式、披露宴の間中、ずっと泣きっ放しで。男のくせに、女々しいったらありゃしない」と吐き捨てた。ご主人があまりにクソ味噌に言われ、可哀想だったので「まあ、まあ、でもさ、父親は、式当日まではメソメソするが、婿殿に渡した後は、スパッと気持ちを切り替えて。が、母親ときたら、息子を嫁さんに渡した後も、息子夫婦に長々と介入し、ネチネチと。そう考えたら、どちらがどうかと言えば、ね」と言ったら、ものごっつ、睨み付けられてしまった。