1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】今日は、「子育てに関する法話を」の依頼で、福岡県古賀市の方で講演をさせて頂きます。コロナ禍もあって、3年振りの講演です。

2023-09-29 07:34:41 | 法話

【9月30日投稿分】


今日は、「子供の育て方の法話を」の依頼で、福岡県古賀市の方で講演を。コロナ禍により、約3年振りの講演会です。10月12日は、同じ様なテーマで、オンデマンド(映像)による講演を。依頼者は北九州の看護師協会さんです。講演会はいいですよね。SNS なら確実に炎上するだろう話を、バンバン話せます。参加者さん達もレアな話を聞いて、皆、興味津々で、前のめりです。SNSの中でも、やたらめったら文句や批判を言わんで、黙って読んでくれたなら、恐らく、方々から面白い話がわんさかと。文句は損をしますよね。炎上する話の方が、間違いなく、教訓になる要素がわんさか。


今日(約10年間)までに、SNS に投稿させて頂いた法話は、約3000話程になっておりますが、以下のもの(投稿 1、2、3、)は以前、X(元Twitter)のみに投稿させてもらった法話です。法話に対する返信メールの中には「住職の法話は、140字の俳句ですね」と深読みをしてくれる人達(大半がこの様な人達)もいれば、そうでない人達も。短所を押さえ付け過ぎたら、長所まで萎みますもんね。何事も、ほどほどに。


【投稿1】


読者女性が「外国では結婚届を出す時に、弁護士立ち会いで離婚届を作成しておく、なる話を聞いた事が。これは離婚した時に、様々面倒臭い事を避ける為、と。これ、いいですよね」と。「英国がそれ、と英国人に嫁いだ妻の妹が言っておりました。が、そうしている夫婦は仲が良いと。将来の安心を約束して、生活が営めるからかな、と妹が」と。


更に、この女性が「旦那が死亡した時点で、旦那の両親や親族との関係を解消出来る『姻族関係終了届』なる法律が。つまり、旦那の遺産、遺族年金は相続まま、死亡した旦那と離婚出来ると。本当ですか」と。「何人かの知人がそれを。が、その人達は夫他界後も、夫の両親の世話を。いつでも解消出来る事で、ストレス軽減になってるのかな」と。


【投稿2】


読者男性が「60歳を超えて、うんこの出が。主治医から『そろそろ薬の力を借りる歳だよ』と。それはわかるが、なんか、薬以外の手立てを知らんか、住職」と。「ロダンの『考える人』のブロンズ像があるでしょ。地獄の門の上で熟考するダンテの姿と言われていますが。最もうんこをするに良い姿勢を表しているとも、言われてますよね」と。


読者男性が「じゃ、住職よ。和式の便所は、理に適ってた、という事かい。その筋の専門家は、そうだという人がいますよね。但し、昨今の子供達は、あの体勢をさせると、後ろにすっ転がって、維持が出来ないそうだもんね。あっちこっちの筋力がない、との事なんだ」「便利な世の中になったからかな、根本の人間の力を失ってきたかな」と。


【投稿3】


読者女性が「番組で運動会の『ジェンダーレス徒競走』が物議を。男女混合で競争させれば、体力に上回る男子が、全て1位になるは当然の事。オリンピックでも男性の記録に、女性の記録が、上回ってるものなどあるの。なんかこの頃、おかしくないですか。無理矢理、平等を固辞入れようとする傾向」と。「平等と公平は、そもそも違うもんね」と。


某党の代議士達と拙僧、意見交換した折「健全者を対象として、時給千円で4時間働けば4千円、8時間働けば8千円ですよね。『同等にせい』と、これに文句を付ける人達がいますが、人間に働き者と怠け者がいる以上、この差が出来るは当然の事にて。平等と公平は根本的に違うと思うのですが。これ、どう思われますか」と、代議士の先生方に。


【投稿4】


不当寄附勧誘防止法が令和5年4月、第210回国会で、罰則を含んだ法律が成立、施行を。やっと、やっと信仰界にメスが。「悪霊、先祖が祟っとる。除いてほしくば、金を出せ、と言われた」との拙僧への相談は、今日まで後を絶たず。釈迦も達磨も各祖師も、脅して導いたなんて話、聞いた事がない。これで少しは、信仰による犠牲者も。


先祖が祟る、以外にも、家相が悪い、で多額のお祓い料を取られ続けているという相談者が拙僧のお寺へ。便所、風呂を悪の根源と言われ、それを信じるその相談者達に「毎日、大小便させてもらって、体を綺麗にしてもらっているのに。毛嫌いする前に、有難う、が先でしょ。感謝の心で生活すれば、全てが好転を。何よりの風水は、感謝する事だよ」と。


【追伸5】


読者から「癌末期の時に父が『安楽死させてくれ』と私に懇願。『モルヒネの多様は命を縮めるから』と父を説得しながら、心では『あと少しの命、痛みを我慢させる理由がどこにあるんだ』との葛藤。この話をXに載せた時、読者から『私の父も同じ病気。だが、泣き言など言わなかった。あなたの父親は弱過ぎる』と、心無いメールが」と拙僧に連絡が。


10人いれば10人、100人いれば100人、同じ病気でも、症状は各々違います。病気に限らず、自分の知っている範疇(知識、経験)だけが正しい、と押し付けてくる人の何と多い事か、特にSNS の中では。140字(X、元Twitter)という限られた文章の中には必ず、表現出来ない含み言葉が。それを読み取る心(読解力)を持つ訓練も、Xで。



次回の投稿法話は、10月5日になります。





【住職に法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 仕事に優劣などない。日本の企業の99、7%は、中小企業。有名大を出た人が、必ず大手に入社出来るではない。

2023-09-26 08:24:13 | 法話

 この法話は、臨時法話です。昨年の9月8日に投稿したものです。会社の講演では時折、新入社員さん達に「将棋は、玉将ばかりが駒じゃないですよ。飛車角、金銀、桂馬、香車に歩兵がなければ、将棋は打てません。自分は如何なる駒の役目をする人間かを見極め、文に応じた働きを」と 


映画『釣りバカ日誌』で「浜ちゃん(西田敏行さん)は、社員としてはどうなの。釣りばっかりして」と、今でも時折聞かれる。『釣りバカ』は、今でも人気なんですね。対し、拙僧「知人に社長が数人いますが、精神を擦り減らして、社員とその家族の生活を背負われてますよね。スーさん(釣りバカ社長、三國連太郎さん)にとって、浜ちゃんは緊張をほぐしてくれる癒しの存在。それだけでも、会社にいる価値あり、かな。


スーさんにとっては、総務部の中に『秘書課』に加えて、特別枠として『社長癒し課』を設けてもらいたいのでは。映画の中の話とはいえ、こんな社員がいたら、心が安まる社長さんは案外に多いかも。拙僧も仕事柄、相談事の大半は暗い話に、深刻な話。家庭に戻った時、どれ程に家内の癒しが有難い事か。今でも時折『俺が食わしてやってんだ』と、とぼけた事をぬかす旦那がいると聞くが、とんでもない話にて。会社でもそうだが、営業でお金を取ってくる社員、現場で汗を流す社員だけが、社員に非ず。事務も、人事も、総務も、所謂、デスクワークも大変大事な仕事。奥様は365日、毎日休みなく、家事に子育て。旦那は家に帰ればオフになるが、奥様はそこから旦那の世話の『残業』が始まる。感謝こそすれ、文句を言うなど、以ての外。勿論、例外の奥様もいるが、大半は縁の下の力持ちにて。


読者から時折「住職は法話の中で『お寺が栄えるか、栄えないかは、坊守(住職の奥さん)さん次第だよ』と。そんなに奥さんというは、お寺にとって大事なんですか」と。「大事だよ、非常に大事。わが寺の檀家さんは、拙僧よりも家内と話したくて、参拝してくる人が少なからず。結構長い時間、只々檀家さんの話を頷きながら聞いてあげています。恐らく皆、癒されるんでしょうね。お寺の奥さんの事を『寺庭(じてい)』さんと言いますが、お寺の庭は見ているだけで癒されるでしょ。その意味合いから、その様な呼称が。


余談ですが、拙僧知人で、外で大きな仕事(組織の要)をしている男性は皆、家の事を全く気にせず(お金の管理、子育てなど)、働く事が出来る伴侶が欲しいと。色んな意味で、なかなかに難しい希望ですが、拙僧が知る、大きな仕事をしている男性の約半数は、その様な奥様と結婚を。お互いの立場を理解されているから、お互いに助け合い、夫婦円満の家庭を構築。これは女性にも言える話。大きな仕事をしている女性を支える男性も。


因みに、こんな話が。専業主婦が交通事故で入院。加害者に申し渡された判決は、1日9800円×30日、約30万円の支払いを言い渡された。つまり、奥様の月給は30万円と、どこぞの地裁が言いおった。この事を以前法話で投稿すると、その判決に対し「家事をお金の額で決めるな」と数人の読者から文句が。その文句に「ならば、何で評価しろと言いたいのかな」と思ったが、黙示した。まあ、取り敢えず、『高い、安い』は兎に角、一応の基準(判例)は出た。「俺が働いて、飯を食わしてやっとる」どころか『旦那は大いに奥様の世話になっとる』を認める事になった判例に。


専業主婦を希望する割合は、時代の流れもあってか、年々減少してはおるようですが、拙僧の知る範疇(檀家、知人)においての話ですが、老若問わず、専業主婦の割合は、少なくはないかな。各々の立場(専業主婦、仕事持ち)の奥様達が「住職。人にはそれぞれ与えられた立場がある。外で働かなければならない女性もいれば、家(家庭)を守らなければならない女性もおります。男性と女性が反対の立場となる場合も。この世の中、これ正解、はないですもんね。自分と違う立場の人を、自分と考え方の違う立場の人を、批判している人達は、いったい、なんなんでしょうね。自分の立場(考え方)だけが、正解と思っているのかな」と。


次回の投稿法話は、9月30日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】昨日、家族全員、5回目のコロナワクチン接種を致しました。檀家の爺ちゃん、婆ちゃんを相手にするので、まあ、義務ですね。

2023-09-23 17:32:23 | 法話

【9月25日投稿分 


自称、歴女と名乗る読者の女子高生が拙僧に「独裁国家といわれる国は、何故、他国を脅かす事ばかりするのですか。国土を広げたい、のかな。でも、もう、そんな時代じゃないでしょうに」と。対し「拙僧は幼き頃から、漫画というものに全く興味が。19歳になった時、喫茶店で『1、2の三四郎』に出会って、ファンに。数年後にまた、喫茶店で『ろくでなしブルース』に出会って、2回目の興味を。この『ろくでなしブルース』の中の登場人物に、東京四天王の1人であった葛西君という高校生が。名の通った強い相手を倒す度に、仲間達から『次は誰を倒すのか』と次々に期待がエスカレートを。この期待に応えられなかったら、自分は一体どうなるのか。嘗て、1度だけ負けた時に、仲間達が潮が引く様に彼から離れていった事がトラウマに。その恐怖心から、この葛西君は、止まれなくなったと。まあ、これかな。作者の森田まさのりさんは、独裁国家に囲まれている日本の近況を、学生の勢力(喧嘩)争いに見立てて描き出したのかな、と勝手な想像を。考え過ぎかな」と。


続けて拙僧、その歴女さんに「この『ろくでなしブルース』の葛西君の境遇に似ている歴史上の人物で、誰か思い当たる人はいますか」と問うと「秀吉公でしょ。百姓の子から成り上がっていった秀吉公を、心から『天下様』と敬っていたは、どれほどいたでしょうね。誰かを敵にして戦い続けなければ、人心を引っ張っていく事が出来なかったんだと思う。家臣に分け与える領地を確保する為に、次から次に敵を作って。恐らく、常に保身維持の恐怖を抱いていたと」「なるほど。独裁国家の頂点に立つ人は、常に恐怖心を抱いているという事か」「だと思いますよ。仲間や部下は、見返りが無くなった時点で、その頂点から興味が離れていく。人間は大なり小なり、自分にとって利潤があるか否かで、態度を変えていく生き物ですもんね」「ということは、独裁国家の形をとっている国は、これからもずっと、どこかの国にちょっかいを掛け続けるって事ですか」「自分(独裁者)の保身維持の為には、それしかないと思いますよ。だから、それ以外の国々は、独裁国家がちょっかいを出してこれない備えをしておく以外には、ないのではないかな」と、この読者歴女さんが。


更に、拙僧「人間が利潤で動くを、わかりやすく証明した歴史上の出来事といえば、何が思い当たりますか」と問うと「やっぱ、関ヶ原でしょ」と。「まあ、そうなるかな。関ヶ原の勝敗は、小山会議でほぼ、勝敗は決まったようなもの。豊臣家の重臣であった子飼いの大名がほぼ、家康公の味方に。『石田三成を討つべし』と豊臣子飼いの大名達は、口では『豊臣家に弓を弾くではない』とその様に言ってはいたが、恐らく心の中では『次は徳川様の世(天下)、豊臣に付いていては、家が滅びる』と、密かに思っていたんじゃないかな。人心を巧みに掴んだ、家康公の勝利だね。三成公はあまりに正義(正直)の人、過ぎたかな。正論を押し付け過ぎると、優しさが欠け、人心も離れる事になるもんね」と。


更に、この歴女さんに拙僧「家康公が秀忠公に『人は、侍になれば、侍大将になりたいと思う。侍大将になれば、大名になりたいと思う。大名になれば、次は天下を望む。天下を取るは、至難の業。が、天下を守り続けるは、もっと難しい。皆、虎視眈々と天下を狙っておる』と。独裁者は常に、この事に恐怖を抱いているだろうね。人心の掌握は、未来永劫の課題かもしれないね。人の一代という短い期間で、人(万民)を掌握(独裁)するは、恐怖政治をするが、1番の近道かもしれない。あの米国禁酒法時代の寵児、アルカポネが『100の講釈より、弾(たま)1発』と言ったように」と。


最後にこの歴女さんが「住職が法話で度々『自分の物は何もないから、死んでいく時には何もかも、この世に置いて旅立たんとあかん』と。ほら、一休さんも『この体も借り物』と言われた、という言葉があったでしょ」「ああ、『拝借申す四大五蘊、お返し申す今月今日』という言葉でしょ」「そうそう、それそれ。財宝も、お金も、家も、土地も、持って死んでいけないのに、そんなに欲を出してどうするんだろ。でも、この言葉って、欲の塊の独裁者には、通じないでしょうね」と。


【追伸】

先月の8月18日は、62歳で他界された豊臣秀吉公の祥月命日(立ち日)にて。その辞世に「露と落ち、露と消えにし、我が身かな。浪速の事は、夢のまた夢」という言葉が。また「起きて半畳、寝て1畳、天下取っても2合半」という言葉も。天下を取った人の言葉、と味わって読めば、それなりに深みが。因みに、秀吉公の遺骸は明治時代、京都市東山区熊野で発掘されていたとの事。今現在も京都の東山に、その遺骸が安置されているとの事。本物かどうかは定かではないが。


次の投稿法話は、9月30日になります。投稿写真は、わが寺の釈迦涅槃像の下に咲いた彼岸花。この時期には、必ず咲きますね。赤は、先祖の血の色との事。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】人材確保は、確保する側の度量が重要かな。

2023-09-22 08:00:42 | 法話

 これは、昨年の9月2日に投稿した法話です。会社関係の方々とのやりとりは、非常に教訓となる話が多いので、この度もその1例を 


ある社長さんから「様々な場面でその人の力量を図りたい時、どういう方法がありますか」と。「拙僧がよく使う方法は、その分野に対して『知っている事は何ですか』と聞かず『わからない事、疑問に思っている事は何ですか』と聞いておりますね」「なるほど。そういう事か。その問い掛けの方が、有識の度合いがわかるか」「はい。『わからないところ』までは『わかっている』という事です。されば、その先から指導していけばいいって事、ですね。全てがそうとは思いませんが、目処は立ちますよね」と。


この会話の法話を読まれた読者が「少し理解が出来ません。住職、もう少しわかりやすく」と。「まあ、例えばですよ、子育てにしても、料理にしても『わからないところを質問してくれる』と聞くと、その質問してくる内容によって、常日頃、どの程度、子育てをしているか、どの程度、料理をしているか、結構にわかるもんですよ」と。「そうか、知識が豊富な人の質問は、深い所を聞いてきますもんね。知識が乏しい人の質問は、どうしても浅い質問になりますもんね。そういう事か。納得しました」と。


別の読者社長が「知識度合いを知るに『この職種で何がわからないか』を質問するのか。就職面接の数分でそれを確かめるは難しいですね。前もってレポートを出してもらった方が、良き人材を確保出来そうだな。その後も、指導し易いし」と。「レポートを出す方も、本当にこの会社に入りたいなら、どこまで力があるかを知ってもらいたいですもんね。


【上記の法話を投稿した同じ頃、次の様な法話も投稿を】

お笑いの『おぎやはぎ』の矢作さんは、お笑いの世界に入る前に就職を。外資系企業の面接の時「君は、英語は出来るのか」と問われ、出来ないのに「出来る」と受け答えを。対し、社長さんが「期日までに、これを仕上げてこい」と英文の書類を手渡し、採用。『ルビーの指環』の俳優、寺尾聰さんは、黒沢映画に出たいが為に、監督から「馬に乗れるか」と問われ、乗れないのに「乗れます」と答え、採用。当時、この法話を読んだ若者達から「なんだ、ハッタリでも通用するのか」と、返信メールが。対し、彼らに「そうじゃないでしょ。社長さんも、黒澤明監督も、海千山千にて、その目は節穴ではない。『この男なら、仕上げてくるだろう』と見込まれたのではないかな。見込まれる様な人間だったのではないのかな、矢作さんも、寺尾さんも」と。


次回の投稿法話は、9月25日になります。







【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 我が家の庭に柿の木を植えるは、風水的に良くないからと、昔から。本来の意味は、柿の木は折れやすいから、落ちて怪我しない為にて。

2023-09-19 06:39:50 | 法話

【9月20日投稿分】


他宗の若住職(26歳、拙僧の法話読者)さんが「住職さん(拙僧)、ちょっと聞いて下さいよ。檀家の男性が『新車を買ったから、交通安全祈願をしてくれ』と。ややこしい(文句言い)人だから、嫌だな、と思ったんですが、一応は真剣にご祈願を。すると、3時間後に『お祓いをしたのに、事故したやないか。祈願料を返せや』とお寺に怒鳴り込んで来ました。亡くなった父親(先代、行年47歳)から『この人には、気を付けろ』と言われてはいたんですが。祈願料は煩いので返しましたが、その事故の詳細内容を尋ねると、どうも赤信号を無視して交差点に突っ込んだみたいで。どうも、と感じたは『自分は悪くない』をやたらに強調していたので『こりゃ、話半分だな』と。相手を怪我させた事も、免停になった事もあってか、私に八つ当たりに来たみたいで。そんな事をすりゃ、事故を起こしますよね。神仏も『いったい俺に、何を期待しとるんだ』と言ってるよね、住職さん」と。


対し、拙僧「いったい俺に何を期待しとるんだ、の話なら、こんな話もありますよ。檀家の60代男性が主治医(老医)に『俺は、暴飲暴食、酒、煙草を止める気など、さらっさらないわい。あんたは病気だけ治してくれれば、それでいいんだ。医者(その道のプロ)なんだろ』と。が、その老医から『わしにいったい、何を期待しとるんだ。努力する気になってから、出直して来いや。今1つ言っておくぞ。医者は助かる人間しか、助ける事は出来ん。助からん人間を、助ける事など出来んのだ。医者を万能と思うな。手遅れにならん内に、心を入れ替えろ』と言われたみたいで。こんな自分勝手な人間、あらゆる分野(異性にだらしない、お金にルーズ、働かない、など)で、おらっしゃいますわな。『やり直すチャンス(機会)は、幾らでもあったのに』という人達を拙僧、数多に相手をしてきました。人を頼ってばかりいる人間を、人はいつまでも助けてはくれん。人は教えられても、身に付かん。人は気付かにゃ、身に付かんですもんな」と、この他宗若住職さんに。


似た様な話といえば、こんなのもあります。檀家の女性が「風水を見る人から『空気を浄化させる為に、部屋の中に観葉植物を置け』と。これ、どう思いますか、住職。あんなの1本置いただけで、そうなるとは思えないんですが」と。対し、拙僧「その道に明るい専門家が、部屋を浄化させる為には、小さな鉢植えだと、5千本(鉢)は必要だと言ってたよ。普通の換気扇を使った方が、確実に浄化されると」「実際は、そうですよね。だけど、心の癒しには効果はありますよね」と。「そうだね。気分転換の作用はあると思うよ。だけど、土の鉢に植物とくれば、部屋内の環境はどうなのかな。悪くならんかな。暖かい室内で土に水をやると、カビやダニが繁殖しやすくなるだろ。百歩下がって、ベランダならいいかもしれんが、それでも、置かない方がいい様な気がするよね。『観葉植物を部屋内に置いていいと思うか』と問われたら『拙僧なら、置かないかな』と答えるかな」と。「ところで住職、この観葉植物の話ですが、なんか、憲法9条の話みたいですね」「んっ、どういう意味だい」「置いていたら(あれば)、一応は安心(癒され)出来るが、実際には、殆ど効力はない。自己満足の範疇でしかない、という事」「ほう、なるほど」と。


因みに、昔から言われている事で「わが家の庭に、柿の木を植えるな。風水的に悪い。運気が下がる」と。が、これは『柿の木は、枝が大変折れやすいため、子供が木登りをして落ちて怪我をしない様に』が、本来の理由にて。迷信と言われるものは、生活経験から産み出されたものが多い。本来の理由は知らずとも、一応は、耳に聞き入れておいた方が。


【追伸】

植物も生き物だから、酸素を吸って、二酸化炭素を吐き出します。みんな、勘違いしてる様ですが、光が刺す昼間だけだもんね、二酸化炭素を吸って、酸素を出しているは(光合成)。「寝室なんかに観葉植物を置くと、人も植物も二酸化炭素を出すから、朝の頭痛の原因になるよ。どうしても置きたいなら、寝室は避けなさい」と、その道の専門家が。


次の投稿法話は、9月25日です。