1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【2250話目】家の中に仏壇があるから、手を合わせ、恩を受けた故人を思い出す事が出来る。お墓(納骨堂)があるから、故人の事を忘れないでいる事が出来る。散骨というは、聞こえはいいが、捨ててるに同じ。

2021-08-31 08:51:24 | 法話
他宗副住職が拙僧のお寺へ。「ご住職(拙僧)、最近、父が毎晩『このお寺はもう駄目だ』と深酒し、母に暴力を。父の気持ちもわからん事は。元来、真面目な人で。が、檀家さん達は用事のある時だけ父を都合よく使い、こちらから頼む事があっても、大半が知らん顔を。頑張ってきた父は、もう、疲れ果てたのかな」と。

【追伸】
この副住職さんに拙僧「ほんとに、もう、お寺は難しいんですか」と。「いや、様々工夫をすれば、何とか。確かに、大半の檀家さんは、ご都合主義。お寺が潰れても『お墓、納骨堂を終わらせて、仏壇を捨てて、散骨すればいいや』と、その程度の様で。が、少ないですが、中には、お寺を支えようと思ってくれている檀家さんもいらっしゃいます。勿論、代々の先祖さんを大切にしたいという気持ちが、根底にある檀家さん達ですが。そんな檀家さん達の為にも、何とか踏ん張ろうと。私にも家族がありますので、お寺以外で働きながら」と。

投稿写真は、わが寺の本堂内陣。






【2249話目】知人社長は「トップは、部下の意見を伺うは絶対必要だが、部下の顔色を伺う事は、絶対にしてはならん」を徹底させた人。よって、社長の信念を中心に、部下が一方向に向かって各々の意見論争を。

2021-08-30 10:47:52 | 法話

父親急逝で会社を後継した20代新社長が「住職、檀家さん達を纏めるは難しいですか」と。「各々様々欲もあるし、各々価値観も違うからね。それを否定せず、導いていくは結構、大変かな。これはどの分野も同じだと思うが、上に立つ者は、部下に意見を伺うは大事だが、顔色を伺うはあかん。組織の統制が崩れる」と。

【追伸】
この若社長が「部下の顔色を伺ったら、何故、組織の統制が崩れるのですか」と。「社内に『あの若社長は、駄々を捏ねたら(無理を通す)、何とでもなるぞ。自分の確固たる意見を持てない社長だぞ』が浸透したら、自分の思い通りにしたい、という輩が画策をやり出し、必要以上の派閥が出来、社内が同じ方向に進めなくなる。あなたの会社はまだ若いし、そんなに大きくもない。まだまだ、一枚岩の組織である事が、大事かな」と。





【2248話目】ダイエットの本を買った事で満足し、安心症候群に陥る人。大学入試に成功した事で、燃え尽き症候群に陥る人。釣った魚に餌はやらんで、結婚生活が破綻する人。スタート地点に立っただけなのに。

2021-08-29 22:27:09 | 法話

画家志望青年が突然「パリへ行く」と。困った親が息子を連れてお寺へ。「何故、パリへ」と尋ねると「画家になるなら、やっぱりパリでしょ」「誰かに付くとか、あるの」「独学です」と。「仏教にね『如何に立派な寺院でも、そこに説法する良寛がいなけりゃ』の言葉が」と進言したが。結局、2年後、収穫なしに帰国。

【追伸】
環境を変える、という事も、時には大事な事だとは思うが、「自分探しの旅」と言って旅行に出かけた人で、収穫を得て帰ってきた人を、拙僧の狭い範疇の中だけの事例ではあるが、見た事がない。そんな人達は『自分探しの旅に出る自分に、酔いしれている人』が多いかな。やはり、目的を持って動いた方が、目的を持たずに動くより、収穫はある様な気がする。





【2247話目】度々聞かれます。「宇宙に知的生命体(所謂、宇宙人)は、存在すると思いますか」と。「専門家は、少なくとも銀河系内にはいない、と。が『文明を持っているは人間だけ』は、少し高飛車かな」と。

2021-08-29 17:47:28 | 法話

読者が「様々番組で『宇宙に知的生命体がいるのか。もし、いたら、人間を攻撃して来ないのか』の議論が。その議論に対し、ホーキング博士(英国理論物理学者)が『そもそも地球に知的生命体などいるのか』と。そうだよね。宇宙から見たら、人間も他生物も同じレベルに見えるよね。同種で殺し合ってる様を見れば」と。

【追伸】
この読者が「この意見、住職はどう思いますか」と。「そうだよね。知的生命体とも言われるものが、知的な行動を取らず、ロケットをぶっ放して、同種(人間同士)を殺している様は、とても知的な生き物のする行動とは思えないよね。もし、宇宙人(知的生命体)がそれを見たら、人間が野生の動物の殺し合いに関心がない様に、その野生の動物の領域にわざわざ労力を使ってまで、立ち入る必要がないと思う様に、宇宙人も『こいつらから得るものは、何もない』と、屁をこいて去って行くだろうね」と。





拙僧の幼稚園時代の、苦い、楽しい、思い出話を一席。この話をすると、拙僧の子供時代の悪そうを知ってる檀家さん達が「住職の事を知ってる人達は、希望が貰えるよね。うちの子も、まだまだ大丈夫と」と。

2021-08-28 09:38:18 | 法話

番組『脱力タイムズ』で草刈民代さんが「夫の周防正行が作った『それでもボクはやってない』を見て下さい」と。その時、家内が拙僧に「この映画、題名だけなら、パパの幼稚園時代に起こった話だね。朝、幼稚園に行くと、朝礼場所の講堂黒板に平仮名でパパの名前が。その書かれていた名前をめぐり面白い1日が」と。

【追伸】
この面白い1日とは、先生が黒板前に拙僧を呼び出して「この名前、書いたのは山本君でしょ」と。「違うよ」と答えると、問答無用でその場に立たされた。2時間後、給食前に先生がやって来て「まだ、本当の事を言わないの」と。その2時間後、父が幼稚園に呼び出された。「本当に、お前じゃないんだな」「僕じゃない。書いてない」と。「なら、信念を貫け」と、父はさっさと家へ。送迎バスが出る時間に先生が「まだ、本当の事、言う気はないの」と。バスが発車。最後は先生が「もう、いいです。帰りなさい」と。拙僧、1人で50分歩いて家へ。歩きながら「常日頃の行いが悪いと、こうなるんかな」と、思いながら帰宅を。拙僧、6歳の思い出。