1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。ほんの少し考え方を変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に 】 師走の『師』は坊主。坊主が走り回る。何のこっちゃ。正月様(歳徳神、先祖達)が帰って来るから。正月三ヶ日は、お盆と同義。

2023-11-28 21:05:26 | 法話

【11月29日投稿分】


今日(約10年間)までに、SNS に投稿させて頂いた法話は、約3000話程になっておりますが、以下のもの(投稿 1、2、3、)は以前、X(元Twitter)のみに投稿させてもらった法話です。さて、今年も早いもので、残り1ヶ月に。拙僧は毎年、初詣には行かず、必ず12月に縁深き神社、仏閣へ御礼参りに。この事を法話で投稿すると、過去に何度か、太宰府天満宮で見知らぬ人(恐らく、拙僧の法話読者)から「本当に年末に来られてたんですね」と声を掛けられた事が。思えば、初日の出に赴き、1年の幸せを願う人は、沢山おらっしゃるが『あなた(太陽)が1年間昇ってくれたお陰で、命を保つ事が出来ました』と大晦日、納めの日の入りに、西の空に向かって手を合わせる人が、どのくらいおられるやら。「今ここに、命があるに、何不足」を思えば、全ては御礼報謝からの始まりにて。


【投稿1】


檀家若者が「人間が『歳をとったな』と感じる時って、どんな時ですか」と。「人間も歳を取ると子供に戻る、というだろ。子供って、我慢が出来ず、思った事をすぐ口に出すだろ。そうなった時かな」「そうだとすると、私の曾祖母ちゃんは、まだ、歳をとってないという事か」「何歳だい」「92歳になります」「そりゃ、素晴らしいなぁ」と。


この檀家若者が「歳を取らない秘訣って、何かあるか」と。「人間は、知っている事よりも、知らない事の方が、圧倒的に多いだろ。その知らない事に対して、積極的に知ろうとする姿勢かな。これもまた、子供に戻るという事。要するに、好奇心を持つ事が、歳を取らない秘訣かな。常に家族だけで生活する人は、人の顔が覚えられないそうだよ」と。


【投稿2】


他宗のご住職が「住職(拙僧の事)よ。コロナ前からそうだが『親の葬式は、自分の好きな人だけを呼ぶ』という子供が増えてな。親に関係する人達を呼ばんと。そうする理由は『気を使いたくないから』と。誰の為の葬式なんだ。故人に世話になったは、家族だけじゃないのにな。葬儀は、故人への御礼報謝なのに。全くもって、本末転倒だわ」と。


更に、このご住職が「住職(拙僧の事)は、孤独死というをどう定義付けしてますか」と。「独居暮らしで、死後に発見されるが、孤独死であるには間違いないが、家族、親族が何人おろうと、誰1人も故人の死に興味を示さない葬式もまた、孤独死でしょうな」「そんな葬式をした事はありますか」と問われ「数は少ないが、ありますよ」と。


【投稿3】


読者女性が「住職さん。番組『ホンマでっか』で『結婚する前に、結婚したいと思う男性のご両親に会え。母親が父親から、どういう扱いをされているかを見よ。将来の自分がそこに見て取れる』と。これって、ほんとにそうですか」と。「拙僧が見てきた数多の家族から物申すと、残念ながら、確率は高いかな。勿論、例外もありますよ」と。


この女性に拙僧「結婚相手の選択方法を若い人達に問われた時は『女性は男性の父親を、男性は女性の母親を、参考に』と。親が作った家庭環境で、その親が育てる。親に似た子供が育つ確率が高くなるは、当然のこと。子供の頃は父親、母親を批判してたに、いつの間にか同じ様な人間に。環境というは、怖いよ。自然と身に付いてる」と。


【投稿4】


若い母親が「住職さん、子供を育てるに、気を付ける事は」と。「短所も、長所も、癖も、この世で生きていく為に、天が私に与えくださった物にて。短所を抑え付けたら、長所までも萎む。親が『この子の短所はこれ』と決め付けているものは、本当にこの子の短所なのかな。親は自身の主観を、常に見つめ直していく必要があると思うよ」と。


幼稚園や学校の先生に、理不尽に文句を吐き出す、モンスターペアレンツ。子供が成人、就職し、結婚した後までも、子供の上をグルグルと付き纏う、ヘリコプターペアレント。虐待、誹謗中傷、子供の会社まで乗り込み、子供の給料を親の通帳に振り込め、と会社に迫る、毒親。親はどこまで進化するのかな。この親を育てた親は、誰よ。


【投稿5】


妻の妹が先々月、3週間程、日本(わが寺)に滞在。その時、幼児虐待の話に。妹曰く「英国では、5歳児と親が一緒に入浴すると、近所から通報(性犯罪)され、警察が介入。両親共に親の自覚(毒親)なくば、国が介入し施設で保護だよ」と。「拙僧周囲でも昨今『子供は親を選ぶ事は出来ん』の類の相談が多い。大人になってない人間が、親に」と。


読者若夫婦が「少し早いですが『七五三詣で』は、大事なものですか」と。「そうだね。子供を『授かり物』と考えるなら『3歳まで、5歳まで、7歳まで、この様に育てました』と神に報告に行くが『七五三詣で』にて。そのお披露目の最後が成人式にて。そこで『この親に預けて正解だったのかな』と、神さんに思われん様にせにゃ、ですね」と。


【最後に】

拙僧も『出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝』というグループを持っておりますので、過去の法話を読む事が出来ます。また、Instagramでも『tentokuz-kongouji山本英照』、facebookでも『山本英照』、X(元Twitter)でも『天徳山金剛寺』、また、生声法話のSpoon (@kongouji 093、天徳山金剛寺)で検索して頂きますれば、同じく過去の法話を読む(聞く)事が出来ます。そちらの方にもどうぞ、お越しくださいませ。


次回の投稿法話は、12月 1日になります。投稿写真は、太宰府天満宮さんです。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 人生において拙僧、1番運が良かったと思うは、女房殿と知り合えて、結婚出来た事かな。願わくば、1日でも長く、一緒にいたいものです。

2023-11-24 16:26:29 | 法話

【11月25日投稿分】


楽天市場が400人を対象として2017年に『夫婦(30歳から40歳既婚者)の財布調査』を行った結果、家庭内で家計管理をしているは、『妻』が51、5%で、『夫』が32、75%で、『夫婦共同』が15、75%であったと。その結果『妻が管理した場合の貯金額』が平均792万円で、『夫が管理した場合の貯金額』が平均985万円で、『夫婦が共同で管理した場合の貯金額』が平均750万円であったと。あくまでも平均額ですが、この様な結果になった理由は、さて、どこに。因みに、何故、奥さんがお金を管理した場合が、夫が管理した場合より、貯蓄が少ないのかを考えた時、実家への仕送り(加勢、親への小遣いなど)も加わる事が、関係しているのかな、と。


貯蓄を増やす方法としては、大きく分けて2つあると。1つには『目先の出費を節約』するやり方と、もう1つには『お金の貯まる仕組みを作る』というやり方があると。前者は女性が得意とする分野であり、後者は男性が得意(契約先比較検討、クレジット払いに切り替え)とする分野であると。お金が貯まるのは、後者の方である事が多いと。勿論、あくまでも平均値での結果にて、男性と女性の結果が逆の場合も、当然ありうると。


また、この楽天市場のアンケート結果では、全世帯の平均貯蓄額は848万円で、4人に1人は1000万円以上、4人に1人は100万円以下との事。檀家さん達夫婦を見ていると、この結果について、納得出来る部分はあるかな、と思う。毎朝1000円を奥さんに渡して、出勤している旦那さんも、檀家の中には何人かいますもんね。その理由は大きく分けて2つ、奥さんがお金にルーズな場合が1つ。もう1つは、旦那さんが極端にケチンボか、管理型亭主の場合。因みに、拙僧の家庭では、お金に限らず、全て家内が管理をしており、拙僧は幾ら貯金があるのかも知らない。まあ、わが家に関しては、家内が質素倹約家なので、拙僧は口出しせずです。その方が確実に貯金も貯まるし、家庭も円満かな。


先日、番組『さんま御殿』で、DJKooさんがこんな事を言っておりました。「1日の小遣いは2000円。クレジットカードも持たせてもらえない。が、『Suica』だけは許可されています。その『Suica』で飲み物やパンを買って、2000円を浮かしている状態です。その『Suica』をチャージするは、奥さん」と。そこは奥様、大目にみてくれているんでしょうね。対し、番組でさんまさんが「お前、俺達は、夢を売る商売だぞ」とDJ Coo さんに。この例題は、DJCoo さんの話ですが、檀家の旦那さん達にも、同じ様な生活をされている人は、少なからずおられますね。世の旦那さん達は、大変ですね。当然、家庭を切り盛りされている奥さんのご苦労も、それはそれなりに大変でしょうが。


これは余談ですが、檀家の婆様が、こんな事を言われておりました。「純粋無垢な『娘』が大人になって『嫁』になり、子供を産んで育てていく内に段々と強くなり、鼻に付く『嬶(かかあ)』になり、最後は波風立てる『婆』となる。ある年齢を超えると女性は中性化して、男性の様になるというが、まあ、言われてみりゃそうだが、男性も年齢を増すごとに、段々と女々しくなっていきおる。終いにゃ、男性と女性が大逆転じゃ。うちの夫婦が当にそれじゃった。もう連れ添いは、この世にはおらんが」と言われておりましたね。


【追伸】

さて、同じ家庭問題の話ですが、最近また、家屋購入の相談が増えてきましたね。相談を受けた時には必ず拙僧、次の話を例題としてその相談者達に。「20年程前、拙僧の従兄弟(当時30代)が『家が欲しい。知恵を貸して、兄ちゃん(拙僧のこと)』と相談に来た。対し『拙僧なら、新築を購入せず、日本全国に約900万戸もあるといわれる古家を探すけどな。お寺の横の家は、築70年を超えていたが、お寺専属の宮大工(現在99歳)さんに見てもらったら、少し手を入れたら、この家はあと100年は持つ。基礎もしっかりしているし、使われている材木が違う、と言われ、安く購入して、お寺とその古家を廊下で繋ぎ、今、家内のご両親を住まわせているよ。まあ、どちらにしても購入する時は、新築にしても、古家にしても、必ず、夏(梅雨)時期に下見へ行きなさい。梅雨時期の水の流れ(水害、湿気)と、多生物(虫、蛇など)の出没の確認を』と。が、従兄弟は古家は嫌だと、新築を購入。20年経った今、『兄ちゃん(拙僧の事)に助言された通りに古家にしてたら、もうとっくにローンも終わってたのに。壁の塗り替えも2回、その都度100万円の費用が。賃貸マンションの家賃が10万円だったので、家のローンと変わらんから、と安易に考えたが間違いだった。税金(固定資産税)や諸々の修繕費、特に水回り(水道関係)など、考えてもなかった費用が、ジワジワと家計を圧迫。新築にこだわった自分を今、後悔してる』と今、拙僧の従兄弟は嘆いてるよ。昨今の日本は、お金さえ出せば、何でも手に入る国。工夫して活かす必要のない国。新築が悪いとは言わんが、家に限らず、世の中に埋もれている宝は、恐らく山ほどある。それを探し出し、工夫するという考え方も、一応は頭に入れとってもいいんじゃないかい」と、やってくる相談者達に。


次回の投稿法話は、11月30日になります。投稿写真は、本文に出てきたお寺の横の古家(右側)です。外壁に焼杉打ち付けたら、それなりに。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 石川五右衛門さんが辞世で「浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きまじ」と。これは、真理だね。

2023-11-22 09:39:39 | 法話

【臨時法話】


檀家の爺様が「住職よ、あの国はまた、何かやったな。デパートで子供がお母さんに『買って、買って』と、駄々捏ねてるのと同じだよ」と。「 無視されるのも嫌、という事なの」「生活が出来んようになるだろ、援助がなきゃ。ロケットにしたって、他国に撃ち込むなんて勇気はないよ。やったもんなら、終わる、を彼は知ってるよ。頭脳は明晰なんだろ。こんな狭い地球の中で、もっと仲良く出来んもんかな」と。「個人対個人、会社対会社、国対国にしても、喧嘩は全て、限りある物の奪い合いだもんね。同じ手に入れるなら、奪い合うより、分かち合う方がいいと思うが。そこは人間の欲、そうはいかんのかな。石川五右衛門さんが辞世で「浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きまじ」と。これは、真理だね。1人の人間の誕生と同時に、1つの欲もまた、誕生してくるもんね、未来永劫に。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 縁という縁(夫婦、親子、病気、事故、など)は全て「出会うは運命。出会ってからは努力。最後の別れには感謝」にて。

2023-11-18 21:33:58 | 法話

【11月20日投稿分】


檀家男性が仙台(赴任先)で他界、遺骨になってからお寺へ、そして葬儀を。奥さんに「その時が来たら、呼びなさいよ。行くから」と言ってたのに、気を遣い人間(この男性)が、死ぬ時まで気を遣いおって。この1年前、その男性が「住職よ、肺癌が方々に転移してな。余命半年だってよ。まあ、いいんだけどね。子供達は皆、自立出来たし、孫も見れた。が、心残りは家内の事なんだ。今、私に出来る事は、1円でも多く残してやる事ぐらいだ。家内は、天がくれた最高の贈り物。私の死後、お金の苦労だけはさせたくない。頑張れるだけ、この地で頑張るわ」と他界直前まで仕事を。行年59歳で。


この男性が生前、まだ、元気だった頃、お寺に来た折に「住職、子供達から『父さんは結婚30年で、1度も浮気心が起こった事ないの』と聞かれた。対し『ないよ。だが、そんな既婚男性は、4割はいるそうだよ』『へえ。そうなんだ。ところで、母さんの事が最も好きだったは、いつ頃の事なの』と。『母さんへの思いは、常に今日がピーク。明日になれば、明日がピークだよ。母さんは、うざい、と思ってるかもしれんが、そう思われてるのも、心地がいいんだよな』と答えたんだ。家内のお陰で最後まで、悔いのない人生を送れそうな気がするよ」と。こういうのを『虫の声』と言うんでしょうかね。


この法話(男性と拙僧の会話)を読んだ女性が「この奥様、羨ましいですね。私の彼は異性にだらしなくて。結婚すれば、落ち着いてくれますかね、住職さん」と。「女性(異性)好きっていうのは、面白い事に幼児の頃から、その片鱗が見えてるんだよな。勿論、皆が皆、そうではないよ。その人間の本性の部分かもしれんね」「えっ、そんなら、駄目じゃん」「その彼氏と結婚を考えてるんなら、ある程度は覚悟しておいた方がいいかもな。昔から『飲む、打つ、買う』という言葉があるが、君は知ってるかい」「婆ちゃんから、その言葉は聞いた事がある」「飲むというのは、お酒の事を言っている様に聞こえるが、欲を抑える事が出来ないという意味でもあるんだ。打つというは、ギャンブル、博打の事を指してはいるが、お金に対し、ルーズという事なんだよな。買うというは、君も予想出来る事を指してはいるが、つまり、異性にだらしないという事。これは、三大因縁といってね、余程自覚しないと改善は難しいかな。わが寺の檀家の中にも、この3つに当てはまる人(男性にも、女性にも)が何人もいるが、いや〜、治らんよね」と。


また、この法話を読まれた若い医師が「人間の死についてですが、余命僅かの患者さんを受ける事が数多にあるのですが、その度に心が沈んでいました。が、住職の法話の中で、老医師が『医者は、助かる人間しか、助ける事は出来ん。助からない人間を、助ける事など出来んのだ。わしに過度の期待をするな。少しは自分で治そうという努力をせい」と患者さんに言われたと。この言葉、心が救われました。そうですよね、医者は万能ではないですもんね」と。「その老医師が『人間の死亡率は、100%だ。医者は自惚れたらあかん。自分が出来る事を今、懸命にやればいいだけだ』とその様にも」と。


これは余談ですが、拙僧の法話で死(寿命)の話や葬式の話を出すと、その度に関連した質問を投げ掛けてくる読者(同じ人ではない)がおられます。先日は、読者の若者が「番組『水曜日のダウンタウン』で、お笑いの小宮さんが『お金持ちの人の葬式で、会葬者が少ないと恥ずかしいからと、会葬者の振りをして参列するバイトがあった』と言われてました。お金持ちなのに、会葬者が少ないって、あるんですか」と。対し、拙僧「なんぼでも、あるよ。葬式の会奏者の数は、故人の人柄、生き様に比例する。葬式は、その人(故人)の人間性を一発で表す。故人の交友関係者、故人に世話になった人達なら、絶対に会葬に来るでしょ。通夜、葬儀は、御礼報謝の法要だもんね。但し、この3年ほどは、コロナの関係で家族だけの葬儀が続いたけどね」と。


次回の投稿法話は、11月25日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 先生と生徒、上司と部下、師匠と弟子、親が子供を育てる時、短所を押さえ付けたら、長所まで萎むを、忘れない事。

2023-11-14 18:06:10 | 法話

【11月15日投稿分】


読者女性(小学生を持つ母親)が「住職さん、コロッケさんが以前、テレビ番組でこんな事を言われてましたね。『野口五郎さんの歌真似で、小指を鼻の穴に突っ込み、食べる真似をしたら、コンプライアンスに引っ掛かり、放送禁止になった。視聴者が真似するから、という理由なんですが、そんなの、真似する訳ないじゃないですか。野口さん本人はそれに対し、笑って、絶妙な突っ込みを返してくれました』と、コロッケさんが笑って話をされていました。住職さんは、このコンプライアンス問題ですが、どう思われてますか」と。


対し「拙僧は『8時だよ、全員集合』や『オレたち、ひょうきん族』世代でしてね、当時から『子供に見せたくない番組。品がなくなる』と、保護者達が騒ぎまくってましたよね。これは『親御さんは子供さん達に、真似をさせないでくださいね』で済む話にて。というよりも、真似をしたからとて、どうなる訳でもないでしょ。世の中には、コンプライアンスに引っ掛かかるものなんて、山ほどありまっせ。テレビ番組だけを規制して、何になるのかな。『やっていい事、悪い事』を家族で学習出来る媒体だと思うけどね。家庭は子供が外で触れて来たものを、濾過出来る場所であれば、それでよか。そんな家庭を親は、構築しておけばいいだけ、だと思いますけどね。まずもってくさ、子供がこの世に出て来て、まず最初(2、3歳頃)に人間の汚い部分(理不尽)に触れるは、親の言動(嘘、誤魔化し、二枚舌、夫婦喧嘩の罵倒、金遣い、時間にルーズなど)からなんだが。政治や世間や学校を批判する前に、まず親は、自分の足元を見つめる事が、先だと思いますけどね」と。


更に、この読者女性に拙僧「これは余談ですが、拙僧の息子は小学1年の時、クレヨンしんちゃんの真似をして、教室で尻出しフリフリして、担任の男性教諭からゴミ箱に体ごと捨てられました。それをその男性教諭から『こん奴は』と聞いた時、勿論、息子に注意はしましたが、家に戻って拙僧夫婦は大笑いを。その息子は現在34歳ですが、個性的(人間的に面白い)ではありますが、品なんて全く悪くないですよ。短所を押さえ付けたら、長所まで萎んでいきますもんね。日本はちょっと、規制の掛け過ぎかな」と。


さて、子供といえば、話はコロッと変わりますが、この時期になるとわが寺では、過去帳から来年の年忌法要の書き出し(調べ)を始めます。対し、事務員が「住職、来年ですね、100回忌の人がえらく沢山いるんですよ。それも、4、5歳の子供ばかり。住職の山本家にも2人、おられますよ。100年前に何かあったんですかね」と。そう言われて拙僧、はっ、と思いついたは『そうか、スペイン風邪か』と。


1918年から1920年までの、第1回パンデミックの時、当時の世界人口18億人の内、3分の1が感染し、全世界で5000万人、日本でも約40万人(外国在住まで含めると、70万人以上)が感染死したと。同時期に勃発していた第1次世界大戦での死亡者数が、約1000万人というから、感染病って、やはり怖いですよね。世界大戦中だった事も、感染死を増加させた理由であったとの事。自分の国の兵士が、訳もわからん感染病で次々に死亡。それが敵国に知れると「あの国は今、国力が落ちている」と攻め込んでこられるので、各国は口を閉じたと。そこに、中立国であったスペインが「俺んとこの国民が、変な風邪でどんどん死んでいるが、あんた達の国は大丈夫なのか」と口を開いた事が『スペイン風邪』という名称の元に。情報が世に出なかった事で対応が遅れたは、この度のコロナも経緯は同じですよね。まあ、何にせよ、来年100回忌の子供ちゃん達(わが寺の檀家)がちらほら。この子らの事を知っている人が、この世に誰1人いなくても、お寺はしっかりと、心(供養)を届けさせてもらいましょうかね。


次回の投稿法話は、11月20日になります。