1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 地獄の釜の蓋が開く、とは、どういう方便による言葉なのかな。

2024-08-14 20:42:26 | 法話

【8月15日投稿分】


明日、8月16日は『薮入り、宿下り(やどさがり)』と言って、奉公人(修行に出された子供)さんが、草深い田舎の実家に里帰りするを許される日、という事から、この様な名称に。『許される』という言い方を聞くと、昨今、巷(ちまた)で大流行りの『〇〇ハラ、コンプラ』を想像し、訳もわからず吠え立てまくる人も出てきそうですが、これは奉公に出した側の親が「里帰りを許してもらえる様に、一人前の仕事が出来るまで、最低3年は里に帰らず、頑張る様に」という親心を受けて、奉公先の主人が『里帰りを許す時期』を見定めての言葉にて。この時には、里帰りをさせる奉公先の主人の方も「この子は、常日頃から、しっかりやってくれていますよ」という気持ち(状況報告)も込めて、お小遣いやお土産をたんと持たせて、帰らせてあげるそうです。これは8月(7月)のお盆月だけでなく、お盆の三ヶ日と正月の三ヶ日が同義(ご先祖の帰省)という事から、1月の16日もやはり『薮入り』と。昨今では、もうこの習慣は、形としては残ってないでしょうけどね。


因みに、この薮入りの日は『地獄の釜の蓋が開く日』であるとも言われております。よって、正月の1月16日、お盆の7月16日(8月16日)は、閻魔大王の縁日とされております。特に1月16日は、初閻魔の縁日法要が方々の寺院で。また、この16日以外でも、8月の1日を『地獄の釜の蓋が開く日、釜蓋朔日(かまぶたのついたち)』と定めている地方も。地獄の釜の蓋を開ける様に命じるは、もちろん閻魔大王にて。何故、1日に開けさせるかといえば、あの世からの道のりは遠く、1日(ついたち)に開けなければ、1日に出発しなければ、13日のお盆に間に合わないから、という事の様で。


この説に対しては「えっ、地獄の釜の蓋が開かないと、先祖は里帰りが出来ないの。じゃ、先祖はみんな、地獄にいるんかい」と色々、様々、突っ込みどころはありまっしょうが、そこはそれ、方便として聞き流してもらえたらと。これは何に対する方便かといえば『働き詰めの人を休ませてあげよう』という優しさからきた方便にて。「この日は、閻魔はんも、地獄の鬼さんも、仕事を休んでるんだから、みんな(働き者)も働かずに休もうよ」と呼び掛けているもの。夏場は暑いし、疲れるしね。この呼び掛けは、浄土宗さんから始まったとの事にて。浄土宗の用語などを網羅した、浄土宗大辞典の中に、その言葉が記載を。


子供時代に奉公に出されたといえば、わが寺が長年に渡り、お世話になっている仏壇店の店長さんの話をここで一席、しておかにゃならんですかね。その店長さんは、現在76歳、欽ちゃんファミリーの齋藤清六さんに極似でして、若い人達はわからんでしょうな。興味があるなら、その名でググってみて下さい。その店長さんは、母1人、子1人で、15歳の時に熊本から北九州の仏壇店へ丁稚奉公に。北九州に来てからは、親孝行が出来ないからと、毎月欠かさず母親に小遣いを送金。その返礼として母親から毎月、手作りの野菜が。「この野菜のお陰か、家族は皆、健康で」と、嬉しそうに店長さんが。


その母親が、この世を旅立つ時が。「お前に渡さにゃならんものがあるから、来てくれんか」との連絡があり、店長さんが病院へ見舞いに行くと、手渡されたが通帳と印鑑。中を見てびっくり。15歳の時から送り続けていたお金が1円も使われておらず、店長の名義で入金されていたと。なんとその額、1千数百万円。母親の死後、店長さんは「親とは有難いものですね。が、このお金は贅沢には使えませんので」と、国に申し入れて、外国人受け入れのホームステイの費用に使用を。結果、娘達は外国人と会話が出来た事で、2人ともが英語がベラベラに。店長さんが拙僧に「人というは、何の見返りを求めなくても、誠意を持って動いていれば、動いただけの結果が、付いてくるもんですね」と。


【余談】

この話は余談ですが、パリオリンピックの陸上、リレー競技を家内と見ていた時に拙僧「何万年も昔から、母が子を産み、産んでもらったその子が大人になって、また、子を産み、と、1人が1人に1つの命を延々と途切れさせる事なく、バトンタッチしてきてくれたお陰で、自分達は今現在、命を頂けてここに。先祖さん達に感謝せにゃならんですわな」と。対し、家内が「ほんとですよね。陸上のリレーを見ていると、バトンを受け取った選手は、一生懸命に自分の番を走っていますよね。親から命のバトンをもらった私達は『今度は、私の番だ』と一生懸命に人生を走って、わが子にバトンを渡せましたかね。こういう姿(懸命に走っている陸上競技選手)を見ていると、考えさせられますよね」と。職業柄(寺院勤め)ですかね、どうしても夫婦間では、この様な会話になっていきますよね。


【付録】

拙僧はこれまでに、約10年間でSNSに3000話の長短法話、また、法話の本を3冊、世に出させて頂きました。そのご縁がきっかけとなり、テレビ(約半年、週1回)、ラジオ、新聞、雑誌などや、教育委員会、学校、幼稚園、病院、老人ホーム、デイサービス、町内会老人の集い、倫理法人会、他宗寺院、葬儀斎場、社員研修などへの講演(北九州在住の拙僧が、遠方では九州南部、関西、関東、北陸、東北まで。尚、檀家は千葉県にも)にも呼んで頂き、方々で法話交流を。あらゆる話とまでは言えませんが、様々なジャンルである程度(仏教仏事系の他にも、癒し系、漫談系、人生系、目から鱗系、子育て系など)の話が出来ると思いますので、何かのお役に立ちそうでしたら、時間調整の許す限り、集いの大小問わず(参加者数人でも)足を運ばせて頂きますので、お気軽に、facebook、X、Instagram のメール(コメント欄)で、お声を掛けてくださいませ。勿論、この様なお話でいいなら、でございますが。拙僧も今年で62歳です。父親の他界年齢を基準にすれば、あと僅かに10年。これより先の残された時間は、1人でも多くの人のお役に立てれば、との思いです。『今、自分に出来る事を、今やる』ですね。


下記で拙僧の過去の法話を読む事が出来ます。興味がございましたら、是非。


金剛寺ブログ    :https://blog.goo.ne.jp/junko-0808

金剛寺ツイッター  :https://twitter.com/kongouji093

金剛寺フェイスブック:https://www.facebook.com/天徳山-金剛寺-1543297575974719/

                   拙僧が持つグループ「出会うは運命、出会ってからは努力、最後は感謝」

金剛寺インスタグラム:https://www.instagram.com/tentokuzan_kongouji/?


【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


次回の投稿法話は、8月20になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 さて、今日からお盆です。何万年も昔から、1つの命をバトンタッチの様に繋げてくれた先祖さんに、恩返しの供養を。

2024-08-13 06:22:52 | 法話

【臨時法話】


その檀家爺様は91歳で亡くなって10年以上になりますが、第二次世界大戦中、外地で最前線部隊を率いていた将校さんでした。爺様は終戦日(8月15日)を迎える度にお寺に上がって来て、戦地で亡くなられた人達の供養を。毎年拙僧にこの様な話を。「早朝、出陣したら夕刻には多くの部下の命が。チューンという音と共に部下が、バタッ、バタッ、とその場に。部下だけじゃない。わしの足となって働いてくれていた白馬も、撃たれて瀕死の状態に。わしは苦しめない為に、銃で眉間を」と。そこまで話すといつも嗚咽しながら涙を。供養の後、爺様はいつも「毎年、同じ話ばかりしてすまんな。話す事によって、部下や白馬の供養になると思ってな。『わしは決して、君らの事は忘れてないからな』と。住職よ、わしが死ぬまで、この供養に付き合ってくれよな」と、その檀家爺様が。


この話を爺様から聞く度に拙僧、戦争の是非は兎も角、今ここに、こんな平和な国に、住まわせてもらえているは、数多の犠牲の土台あっての事と。この時期になると靖国神社の戦犯の話題になるが、どの様な経緯があって、それを免れたのかは知らないが、もしかしたら日本も、朝鮮国やドイツの様に、大阪、名古屋を境に、東日本と西日本に2分化され、東西で壁を作り、憎しみあっていたかも。が、実際にそうなってないは、その当時の人達のどんな働きがあっての事なんでしょうね。今、ここにある現在の日本の現実(平和)を見た時、戦争に関わった人達を非難するは、少し違う様な気がしますよね。


【付録】

拙僧はこれまでに、約10年間でSNSに3000話の長短法話、また、法話の本を3冊、世に出させて頂きました。そのご縁がきっかけとなり、テレビ(約半年、週1回)、ラジオ、新聞、雑誌などや、教育委員会、学校、幼稚園、病院、老人ホーム、デイサービス、町内会老人の集い、倫理法人会、他宗寺院、葬儀斎場、社員研修などへの講演(北九州在住の拙僧が、遠方では九州南部、関西、関東、北陸、東北まで。尚、檀家は千葉県にも)にも呼んで頂き、方々で法話交流を。あらゆる話とまでは言えませんが、様々なジャンルである程度(仏教仏事系の他にも、癒し系、漫談系、人生系、目から鱗系、子育て系など)の話が出来ると思いますので、何かのお役に立ちそうでしたら、時間調整の許す限り、集いの大小問わず(参加者数人でも)足を運ばせて頂きますので、お気軽に、facebook、X、Instagram のメール(コメント欄)で、お声を掛けてくださいませ。勿論、この様なお話でいいなら、でございますが。拙僧も今年で62歳です。父親の他界年齢を基準にすれば、あと僅かに10年。これより先の残された時間は、1人でも多くの人のお役に立てれば、との思いです。『今、自分に出来る事を、今やる』ですね。


下記で拙僧の過去の法話を読む事が出来ます。興味がございましたら、是非。


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次回の投稿法話は、8月15日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 今日は、パリオリンピック(マリーアントワネット)に因んだ話を一席、させてもらいましょうかね。

2024-08-09 08:11:30 | 法話

【8月10日投稿分】 

今日の法話は、8月6日に投稿した法話に、付け加えをしたものです。


檀家の仏壇参りに伺うと、その家の人が「住職は『ツチノコ』って、本当にいると思いますか」と唐突に。「何よ、どうしたの」と聞き返すと「いや、住職が時折『迷信は、解明されたら、迷信ではなくなる』と言ってるから、どうなのかな、と思って」と。対し拙僧「50センチ程の蛇が、大きな鼠を飲み込んだ直後に、偶々人に見られた、が伝説の始まりかも」と答えると「また、そんな夢のない事を」と。「ですよね。山奥にしても、深海にしても、宇宙にしても、未確認物体(人間が『ある』と信じているもの)が存在していると思うから『ワクワク、ドキドキ、元気、健康』がもらえるんだもんね。そう考えたら、人間が夢見る『世界平和の実現』というも、そうなのかもしれないよね。『人間の世界から、欲、が消える事はない。1人の人間の誕生と共に、1つの欲もまた、同時に誕生を。自分の欲を満たす為には、相手の欲を抑え付けるしかない。抑え付けたら自ずと、そこに争いが起こる。石川五右衛門さんが辞世で言った、浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きまじ、は、正論中の正論、真理中の真理にて』などと言っていたら、お先真っ暗ですもんな。人間には『折り合う』という心があるから、それを根付かせるしかないですよね」と檀家さんに。


続けて、この檀家さんに「折り合う、と言えばくさ、今、パリではオリンピックが。1889年の第4回パリ万博の時に、エッフェル塔(312メートル)が建てられましたが、その時に『著しくパリの景観を損なうじゃろ』と猛反対したが、フランスの自然主義作家のモーパッサン。彼はパリで唯一、この塔を見らずにすむ場所として、度々1階のレストランに足を運んだそうだね。この時に『エッフェル塔が嫌な奴は、エッフェル塔に行け』という諺までもが、産まれたとの事。でもくさ、本当に嫌いだったら、そんなに度々、エッフェル塔に足を運ぶ事はないですわな。恐らく『馬には乗ってみよ、人には添うてみよ』で、最初は嫌っていたのかも知れないが、エッフェル塔に足を運んでいる内に「満更でもないやんけ』という気持ちに、変わっていったのかも」と。


更に拙僧「自分の心と折り合いを付けられたら、案外に何でも、受け入れる事が出来ますもんな。実際問題、この世に『これ、正解』はないですもんね。今の自分にとって『正解か否か』というだけで。今この時点で『正解』と思っている事も、知識、知恵、経験が増していくに連れ、自ずとその正解も変化をしていきます。だからこそ、その時の感情で人を否定、批判しちゃならんのだよね。特に、大人(親)が子供に対し、自分の考えを押し付けるは、絶対にやっちゃならん事。『子供叱るな、来た道じゃ。年寄り笑うな、行く道じゃ』ですばい。因みに、東京タワー(333メートル)は『エッフェル塔よりも高い物を』と、張り合って作られたという話ですよ」と。


最後に、この檀家さんが「ところで住職、パリ五輪といえば開会式での、マリーアントワネット(自分の頭部を手に持って立つ女性の姿)ですが、一瞬見は衝撃的でしたよね。それについてのご意見を」と。「おたく、この話を投稿させて、拙僧の法話を炎上させようとしてんじゃないの」「いえいえ、そんな事は。純粋な気持ちで、住職の見解が聞きたいだけですよ」と。拙僧、ため息をついて「例えば、例えばだよ。〇〇回忌の年忌法要の時、檀家さんから『亡き親父の話題になったら、どうしても悪口にしかならん。これって、不謹慎ですかね』と、この様な類似の問い掛けは、度々受けるんですが、その時には拙僧『悪口を言うも、故人への供養だよ。どんどん悪口を言ってやんない。最もあかんは、忘れ去る事にて。無視する事だよ。心の中に残っているから、表に出てくるんだもんね』という回答をするかな」と。「なるほど、それがこの度のマリーアントワネット物議に対する、住職の答えですね」「あのね、おたく(檀家)達、そんな質問、あかんで」と。


続けて、拙僧「まあ、何でもがそうだが、人がそうする(そう動く)からには、第三者にはわからない、そうする(そう動く)だけの理由があるはず。フランスがどういう意図(目論見)があって、あの様な催し物を出したのかはわからないが、ある程度の批判を受けるは、百も承知だったと思うよ。恐らく、開会式を見ていた人達の多くは『誰、この女性』と一斉に『マリーアントワネット』の名でググったと思うよ。彼女の事を知らない若い世代の人達の間では、あの映像で、彼女は一気に超有名人になったよね。フランス革命(ルイ16世)を含め、あれ1発で、フランスの歴史が全世界に知れ渡る事になったは、紛れもない事実でしょうね」と。


更に拙僧「フランス革命は、1789年7月14日に勃発した事により、この日(7月14日)がフランスの建国記念日に。この建国記念日に近い日に、五輪開会式があったので、その様な催し物を持ち出したのかな。『俺達はこの様な歴史を辿って、フランスという国を建国したんだ』と全世界にアピールを。歴史上の善悪は抜きにして、今ここにフランスという国が存在するは、歴史を担ってこられた人達がおればこそ、だもんね」「住職の言葉を借りて言うならば、マリーアントワネットさんの事を知らない人達にまで知れ渡る事で、彼女やフランス革命で他界された方々の供養にもなると、そういう事ですか。そう考えると、日本の靖国で祀られている人達も、同じ事が言えるのかな」「フランスが供養までも考えて、この催し物を出したかどうかは、わからないけどね」と拙僧、この檀家さんに。


【付録】

拙僧はこれまでに、約10年間でSNSに3000話の長短法話、また、法話の本を3冊、世に出させて頂きました。そのご縁がきっかけとなり、テレビ(約半年、週1回)、ラジオ、新聞、雑誌などや、教育委員会、学校、幼稚園、病院、老人ホーム、デイサービス、町内会老人の集い、倫理法人会、他宗寺院、葬儀斎場、社員研修などへの講演(北九州在住の拙僧が、遠方では九州南部、関西、関東、北陸、東北まで。尚、檀家は千葉県にも)にも呼んで頂き、方々で法話交流を。あらゆる話とまでは言えませんが、様々なジャンルである程度(仏教仏事系の他にも、癒し系、漫談系、人生系、目から鱗系、子育て系など)の話が出来ると思いますので、何かのお役に立ちそうでしたら、時間調整の許す限り、集いの大小問わず(参加者数人でも)足を運ばせて頂きますので、お気軽に、facebook、X、Instagram のメール(コメント欄)で、お声を掛けてくださいませ。勿論、この様なお話でいいなら、でございますが。拙僧も今年で62歳です。父親の他界年齢を基準にすれば、あと僅かに10年。これより先の残された時間は、1人でも多くの人のお役に立てれば、との思いです。『今、自分に出来る事を、今やる』ですね。


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次回の投稿法話は、8月15日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 天から貰った最高のプレゼントは、わが女房殿にて。

2024-08-08 05:50:13 | 法話

【臨時法話】  今日8月8日は、家内の誕生日。当年で58歳に。


家内が20歳、拙僧が24歳の時に交際が始まり、その半年後、家内の了承なしに「1年後の3月13日に、結婚式場と日取りを決めてきたぞ」と家内に。すると家内が「えっ、まだ、お付き合いしている事も両親に言ってないのに」「これから落とすったい」と。


義父が許可をくれたは、式日の3ヶ月前、流石に焦りました。その義父母とは現在、お寺に同居して15年に。同居するが決まった時に、娘(当時高校生)が拙僧に「お父さんが、爺ちゃんと婆ちゃんを」「お前さんは、嫌なのか」「私は嬉しいけど。また、お父さんの負担が」「有難うな。が、お母さんは三姉妹だろ。三人が嫁いで行ったら、老いた親を誰が世話をするんだ。男性は、女の子しかいない家庭の娘さんを、お嫁さんにもらおうと思うなら、そのご両親の老後まで世話をせにゃ。世話をする気がないなら、初めからそんな家庭の娘さんをお嫁さんには、もらわんこった。旦那の両親だけが親じゃない。両方の両親を大事にして初めて、家庭は円満になるんだよ、そう思わんかい」と、当時高校生だった娘に。読者の皆さん、逆マスオさんって、結構居心地がいいもんですよ。


後になって、拙僧夫婦のこの結婚のなり初めを聞いた子供達が「お父さん、それって犯罪やん。お母さんは、よくそれを了承したよね」と。対し拙僧「何が犯罪や。お陰でお前達は、今ここに。当時、お母さんは、まだ何もわからない20歳。考える時間を与えなかったが勝因だな。樹木希林さんが言ってたろ『結婚なんて若いうちにしなきゃ駄目よ。分別がついたら出来ないんだから』と。希林さんはもういっちょ『みんなね、離婚してね、次はいい人と出会ってるつもりでいるけど、似たようなものよ。ただ、辛抱が効く様になっただけよ』と。これが父さんの参考資料になったかな」と。それを横で聞いていた家内が「確かに、あと5年、歳をとっていたら、こんな形のプロポーズ、跳ね除けていたかもね」と。


以来、36年に。今でも拙僧『天から貰った最高のプレゼントは、わが女房殿』の気持ちは、何も変わらずです。夫婦喧嘩は『全く』と言っていい程ないですが、ただ、2回だけ、家内からマジ蹴りを喰らった事が。喰らった理由は、未だ怖くて聞いていません。何か踏んではいけない家内の地雷を、踏んだんでしょうね。蹴った後に家内は「よし」と一言だけ言って、即、普通通りの対応を拙僧に。家内は男前です。あと何年一緒に暮らせるかはわかりませんが、拙僧の今の気持ちはあの世でもまた、家内と永劫に暮らす事が出来たら、が最大の望みです。よって、あの世というがあるを、切に望んでおります。


下記で拙僧の過去の法話を読む事が出来ます。興味がございましたら、是非。


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次回の投稿法話は、8月10日になります。





【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 さあ、そろそろ今年も、幽霊相談が拙僧の耳に。子孫を祟る先祖(精霊)などおらんちゅうねん。先祖を愚弄するも大概にせにゃ。

2024-08-03 07:18:13 | 法話

【8月5日投稿分】


さて、先日、20代の檀家男性が「住職さん、地縛霊って、ほんとに存在するの」と。「地縛霊ってか、また、妙な話を振ってきたな。だけど、ほんとに好きだな、その手の話が。先を話してみな」と拙僧。対し、男性が「ある家に60代の夫婦が2人で住んでいて、度々浴槽の底に足跡が付くので気味悪がって。それも決まって左足だけが。自分達の足跡かも、と思ったが、主人の足のサイズは26センチで、奥様は22、5センチだから、21、5センチの足跡は、この夫婦のものではないと。気持ちが悪いので、有名な霊媒師に尋ねてみたら、その家の近所を彷徨(さまよ)っている地縛霊が、その家を選んで住み着いた、と言われたんだって。そんな事って、本当にあるんですか」と興味津々の顔で。


対し、拙僧「地縛霊の足跡が21、5センチだったの」と尋ねると「はい」「ほう、そうなんだ。普通に考えたら、生足の裏を定規で測る様な人は、まずもっていないから、奥様の22、5センチは恐らく、靴のサイズの事を言ってるんじゃないかな。という事は、その浴槽の底の足跡は、奥様のものと考えて間違いないじゃろ」と。「じゃ、何故、主人の足跡は付かず、奥様の足跡(21、5センチ)だけ、それも左足の跡だけ残ってるの」と。「奥様は常に、風呂の湯を抜いた後に、右足から先に浴槽から出るが習慣じゃないの。それと、ご主人よりも奥様の方が、油足だったって事じゃないのかな」と返すと、檀家男性は暫く沈黙して「この話だけど、実はですね、テレビの番組で取り上げられたものなんだ。その道に明るい専門家が検証した結果、住職と同じ見解を出してましたよ」と。


対し「何だ、お前さん、拙僧を試したんかい。ところで、そのテレビ番組は『地縛霊だ』と言った霊媒師を番組に呼んでたかい」と尋ねると「いや、呼んでなかった」「そうか、呼んでなかったか」「その番組の最後にお笑いの加藤浩次さんが『テレビの中で、こんな幽霊騒動を企画する度に、映像を見て芸能人が、ギャーギャーと騒ぐのは、もうやめようよ。『また、やっとるわい』と視聴者から白い目で見られるから』と言ってました」「そうだね、今は様々、検証が出来る時代だもんな。心霊写真といわれる物も、プロのカメラマンさんなら、簡単に心霊写真らしき物を撮れるそうだよ。光の屈折を利用して、この位置で、このタイミングで、シャッターを切ったら、その周辺にいる人達をカメラの中に、写し込む事が出来るんだって。まあ、そんな事が解明されてきたこんな時代になっても、一定数はこの様な話(幽霊、悪霊、祟った)が好きなマニアは、存在し続けるだろうけど。信仰は特別なものではない。特別なものにしている者がいるだけ、だもんね。ところでだが、君は、そっち側(悪い事が起こったら、何でもかんでも先祖、精霊のせいにする)のタイプの人間だったっけか」「いえいえ」と。


更に、この20代檀家男性に「人間の思い違い(勝手な判断)といえば、こんな話もあるんだよね。『夜の蜘蛛は、親に似ていても殺せ。朝の蜘蛛は、鬼に似ていても殺すな』という言葉(迷信)が。この言葉の意味するところは簡単なんだよ。夜の蜘蛛は、抜き足差し足忍び足で、夜に侵入してくる泥棒さんに似てるから、殺せと。が、どこかの田舎町で見たな、『泥棒の昼寝は昔の事』という看板を。朝の蜘蛛は、巣を作っていく様が繁栄を象徴しているから、殺すなと。これに対し、恐らく蜘蛛さん達は『おいおい、勘弁してくれよ。人間の勝手な思い込みで、殺したり、殺さなかったり。朝出ようが、夜出ようが、あんた達(人間)の前に出てきているのは、同じ俺なんだよ』と、わが勝手な都合で良し悪しを決め付け、命まで奪おうとしてくる人間に、呆れ返っているだろうね」と。


更に続けて「蜘蛛といえば、数年前だったか、檀家の子供ちゃんに『ほら、あそこに大きな蜘蛛の巣が。真ん中に大きな蜘蛛さんもいるな。あれを見て諺(言葉)か何かが、頭に浮かばないかい』と難しい質問をした事が。通常ならだよ、こんな難しい問い掛けを子供にはしないよ。が、この子(女の子)は大変利発な子で、本も沢山読んでる様だし、親の教育も多方面から。どんな答えを出してくるか、楽しみでね。すると、結構に時間を費やした後、この子が『果報は寝て待て、かな』と。対し拙僧『やっぱ、君は、視点、思考が違うよな』と。これ以上出来ない程の努力をして、後は天命を待つが、この諺の意味だもんね。この子には、この説明はしなかったけどね」と、この20代檀家男性に。


【余談】

因みに、蜘蛛といえば、こんな話もありましたね。檀家で幼稚園の先生(現在71歳で引退)をしていた女性が「蜘蛛の巣に捕まっていた蝶々を『あら、可哀想』と逃してやると、幼稚園児(男の子)から『蜘蛛が可哀想じゃないか。蜘蛛だってご飯が必要なのに』と注意をされ、ハッ、とさせられました。『蝶々は綺麗、可愛い、良いもの。蜘蛛は醜い、怖い、悪いもの』といつの間にか、勝手にその様な判断を、私は」と。「そうですよね。この蜘蛛が命尽きるまで、餌を与え続けるという責任を、私が負える事など出来ませんもんね、住職」と。「そうだね。これは、人間の親子の関係にも、通じるところがありそうだね」「幼稚園で勤めておりますと、子供から教えられる事って、結構に沢山あるんですよね」と猛省されていました。


ついでにもう1つ。檀家の社長が「住職よ、先日な、同系列の社長とゴルフへ行った時、バンカー内で蛇がカラスに襲われているのを見て、思わず咄嗟の判断で、クラブを振り回してカラスを追い払ったんだが、2人して顔を見合わせて『これって、正解だったのかな』と。この出来事の少し前に『幼稚園の先生が、蜘蛛の巣に掛かっていた蝶々を助けて、園児に怒られた』という話を住職から聞かされていたのに。咄嗟にその様な対応を。人の上に立つ自分達が、その場の個人的感情で動く様では、先が思いやられるわい」と猛省を。


【付録】

約10年間でSNSに投稿した3000話の長短法話を下記で読む事が出来ます。近頃は、有難い事に、他宗のご住職様達や、寺院の奥様(坊守、寺庭)達から「住職(拙僧の事)の法話を、檀家さん達に使わせてもらっていいですか」との連絡が頻繁に。「お役に立ちますれば、幸にて」と快諾を。SNSとは、良きご縁も頂けるので、有難いですね。


拙僧はこれまでに法話の本を3冊、世に出して頂きました。そのご縁がきっかけとなり、テレビ(約半年、週1回)、ラジオ、新聞、雑誌などや、教育委員会、学校、幼稚園、病院、老人ホーム、デイサービス、町内会老人の集い、倫理法人会、他宗寺院、葬儀斎場、社員研修などへの講演(北九州在住の拙僧が、遠方では九州南部、関西、関東、北陸、東北まで)にも呼んで頂き、方々で法話交流を。あらゆる話とまでは言えませんが、様々なジャンルである程度(仏教仏事系の他にも、癒し系、漫談系、人生系、目から鱗系、子育て系など)の話が出来ると思いますので、何かのお役に立ちそうでしたら、時間調整の許す限り、集いの大小問わず(参加者数人でも)足を運ばせて頂きますので、お気軽に、facebook、X、Instagram のメール(コメント欄)で、お声を掛けてくださいませ。勿論、この様なお話でいいなら、でございますが。拙僧も今年で62歳。これより先の残された時間を、1人でも多くの人のお役に立てれば、との思いです。『今、自分に出来る事を、今やる』ですね。


約10年間でSNSに投稿した3000話の長短法話を下記で読む事が出来ます。


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【追伸】尚「法話が長い」と不快感を示されておられる方々には、大変心苦しく申し訳ないので、拙僧の法話が目に入らない様に『ブロック』をさせてもらっております。楽しみにされている方々もおられますので、ご理解頂きまして、それでどうか、ご容赦くださいませ。


次回の投稿法話は、8月10日になります。