4月8日付けの赤旗によると、
『十年以上働いている女性産婦人科医のうち、半数はお産の現場を離れている』
ことがわかったそうだ。
また、子どもの数が多い医師ほど、その傾向が強くなっている らしい。
(日本産科婦人科学会の調査)
残念なことだ。
折角経験も積んで、これから妊婦の状態把握や相談にのることにも熟練してきた時期である。
中堅として、後輩の指導にも力を発揮し、先輩から後輩への技能継承や仲介にも重要な役回りとなる役どころである。
逆に言えば、そういう重要な立場が、自らの子育てとの両立を許さないのかも知れない。
しかし、こういう方達の初心と経験を活かせる様な職場の条件整備が絶対必要だと思う。
ところが、今の厚労省の政策はそういう手厚い処置とは全く逆行した医療切捨て政策であり、「金の切れ目が命の切れ目」のような政策である。
そういう中で、昼夜を問わず発生する『お産』という人生の重大事に立ち会わなければならず、万が一事故でも起こそうものなら訴訟を起こされ被告の立場にさへなりかねない、産婦人科の現場の過酷な状況に耐えられない医師や看護師が出てくるのもやむを得ない。
今では、産婦人科を目指す医学生そのものも減少しているという。
産婦人科医や看護師、助産婦のみなさんが誇りをもって働けるような条件整備を急ぐべきである。
「安心して子どもを生めない」という状況が、夫婦の収入などの経済的条件と伴に、医療施設面でも広がっていることは、少子化に一層拍車を掛けるものではないだろうか?
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2007年4月8日(日)「しんぶん赤旗」
女性産婦人科医
経験10年で半数がお産の現場離れる
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学会調査
十年以上働いている女性産婦人科医のうち、半数はお産の現場を離れていることが、日本産科婦人科学会の調査でわかりました。子どもの数が多い医師ほど、その傾向が強くなっています。
調査は、全国の大学病院の産婦人科百五施設を対象に、2006年十二月から2007年二月に実施したもの。87施設から回答がありました。
医師が勤務する病院・診療所がお産を扱う施設か、婦人科診療だけを扱う施設かを経験年数ごとにみると、女性の場合、
5年目までは82%がお産を扱う施設でした。しかし、
6―10年は61%、
11―15年では52%に下がりました。
最も少ないのは
11年目の45・6%でした。
男性は、どの経験年数でも七割以上がお産を扱う施設に勤務しています。
(グラフ)
子どもがいない女性医師のうち、
お産を取り扱っている人は75%を超えました。
一方、子どもが一人いると約50%、
二人では約40%、
三人以上では約35%と、
子どもの数が多いほど、お産を扱わない医師が増えています。
院内保育所の有無とお産の取り扱いの関係をみると、子どもがいる女性医師のうち、
院内保育所がある施設の人は六割以上がお産を扱っているのに対し、
院内保育所がない施設の場合は五割未満にとどまりました。
同学会は「経験年数十年前後の、臨床医として充実した時期までに、約半数の女性医師が分娩(ぶんべん)の現場を離れていることが、全国的調査によって数値として明確になったのはこれが初めて」だと指摘。
女性医師がお産の現場で働き続けられる環境づくりや、現場を離れた医師の復帰をどのようにすすめるか、検討する必要があるとしています。
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『十年以上働いている女性産婦人科医のうち、半数はお産の現場を離れている』
ことがわかったそうだ。
また、子どもの数が多い医師ほど、その傾向が強くなっている らしい。
(日本産科婦人科学会の調査)
残念なことだ。
折角経験も積んで、これから妊婦の状態把握や相談にのることにも熟練してきた時期である。
中堅として、後輩の指導にも力を発揮し、先輩から後輩への技能継承や仲介にも重要な役回りとなる役どころである。
逆に言えば、そういう重要な立場が、自らの子育てとの両立を許さないのかも知れない。
しかし、こういう方達の初心と経験を活かせる様な職場の条件整備が絶対必要だと思う。
ところが、今の厚労省の政策はそういう手厚い処置とは全く逆行した医療切捨て政策であり、「金の切れ目が命の切れ目」のような政策である。
そういう中で、昼夜を問わず発生する『お産』という人生の重大事に立ち会わなければならず、万が一事故でも起こそうものなら訴訟を起こされ被告の立場にさへなりかねない、産婦人科の現場の過酷な状況に耐えられない医師や看護師が出てくるのもやむを得ない。
今では、産婦人科を目指す医学生そのものも減少しているという。
産婦人科医や看護師、助産婦のみなさんが誇りをもって働けるような条件整備を急ぐべきである。
「安心して子どもを生めない」という状況が、夫婦の収入などの経済的条件と伴に、医療施設面でも広がっていることは、少子化に一層拍車を掛けるものではないだろうか?
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2007年4月8日(日)「しんぶん赤旗」
女性産婦人科医
経験10年で半数がお産の現場離れる
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学会調査
十年以上働いている女性産婦人科医のうち、半数はお産の現場を離れていることが、日本産科婦人科学会の調査でわかりました。子どもの数が多い医師ほど、その傾向が強くなっています。
調査は、全国の大学病院の産婦人科百五施設を対象に、2006年十二月から2007年二月に実施したもの。87施設から回答がありました。
医師が勤務する病院・診療所がお産を扱う施設か、婦人科診療だけを扱う施設かを経験年数ごとにみると、女性の場合、
5年目までは82%がお産を扱う施設でした。しかし、
6―10年は61%、
11―15年では52%に下がりました。
最も少ないのは
11年目の45・6%でした。
男性は、どの経験年数でも七割以上がお産を扱う施設に勤務しています。
(グラフ)
子どもがいない女性医師のうち、
お産を取り扱っている人は75%を超えました。
一方、子どもが一人いると約50%、
二人では約40%、
三人以上では約35%と、
子どもの数が多いほど、お産を扱わない医師が増えています。
院内保育所の有無とお産の取り扱いの関係をみると、子どもがいる女性医師のうち、
院内保育所がある施設の人は六割以上がお産を扱っているのに対し、
院内保育所がない施設の場合は五割未満にとどまりました。
同学会は「経験年数十年前後の、臨床医として充実した時期までに、約半数の女性医師が分娩(ぶんべん)の現場を離れていることが、全国的調査によって数値として明確になったのはこれが初めて」だと指摘。
女性医師がお産の現場で働き続けられる環境づくりや、現場を離れた医師の復帰をどのようにすすめるか、検討する必要があるとしています。
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