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雇用を低迷させる「得体の知れない壁」 (ダイヤモンド・オンライン)

2011-01-06 17:52:13 | 雇用・労働
2011年1月6日(木)

 ダイヤモンド・オンラインが、若者の失業と就職難について、

注目に値する(結構長い)文章をUPしている。(6回連載分相当の長さ)

 その中の一節を引用すると 

若者の失業増加は不況のせいだけにあらず!
 雇用を低迷させる「得体の知れない壁」の正体を見破れ

      2011年1月5日(水)11:00

【「今回の大不況が失業率高止まりのベースにあることは、疑うべくもない事実です。しかし、今の雇用環境は、これまでと明らかに様子が違います。従来の不況時には、希望の仕事に就けなかった人々を吸収する業種や職種が、一定割合存在しました。しかし、今は受け皿がどこにもない印象がある。労働市場が変質してしまったように感じるのは、私だけでしょうか?」】

【冒頭で触れたハローワークに列をなす求職者たちも、おそらく同じことを肌で感じているだろう。「それにしてもおかしい。仕事を1つ見つけるのに、なぜこれほど苦しまなければいけないのか」と――。不況のせいだけとは言い切れない「得体の知れない壁」が、彼らの行く手を阻んでいるようにも思える。】 

【この「得体の知れない壁」に直面して苦しんでいる象徴的な世代が、15~24歳を中心とする若年層だ。15~24歳の完全失業率は、直近11月で9.9%(季節調整値)と、全世代平均の5.1%を大きく上回る。それより上の25~34歳についても、同6.6%とかなり高い。将来の日本経済を担う若者が失業率を押し上げている状況は、政府が最優先で解決すべき課題として、あらゆるメディアで採り上げられ、議論されてきた。

 彼らを苦しめる「壁」の正体を見破り、抜本的な対策が打たれない限り、日本の雇用は回復せず、景気回復が足踏みを続ける可能性がある。若者の失業率が悪化している背景には、何があるのか?】

今回の大不況をきっかけとして、企業は生き残るための人材戦略を転換しつつある。
 とりわけ顕著なのが、新卒や第二新卒といった若い正社員に求める条件が厳しくなっていることだ。「以前と変わらず10人採用できる余裕があっても、求人を出して目当ての人材が来ないと1人も採用しない 企業が増えている」(人材会社の社員)。

 これまで日本企業は、若者にあまり専門的な知識を求めず、「教育は会社に入ってから」と考え、学歴や性格を重視した採用を行なっていた。しかし、人件費の効率化が至上命題となった大不況以降、いざというときに雇用関係を解消しやすい非正社員を活用する傾向が強まっている。

 また正社員については、グローバル化による国際競争に対応するため、語学、国際感覚、法律知識、専門技術・スキルなどに長けた人材を求める傾向が強くなった。
その結果、単に「進学校をよい成績で卒業した」ということしか取り柄のない若者が採用される機会は、以前と比べて相対的に減っている。

【12月下旬に発表された政府の経済見通しでは、「景気の持ち直しに伴って雇用が緩やかに改善し、完全失業率は2011年度中に4%台へ低下する」という見通しが示された。果たして、その見通しは現実のものとなるだろうか? 成否の行方は、労働市場に立ちはだかる「得体の知れない壁」を突き崩せるかどうかにかかっている。

(ダイヤモンド・オンライン 小尾拓也)】


      これだけ引用しても全体の極一部です。

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11月有効求人倍率は0.57倍、7カ月連続の上昇=厚労省
       (トムソンロイター) 2010年12月28日(火)08:33

11月完全失業率は5.1%、前月比変わらず
       (トムソンロイター) 2010年12月28日(火)10:44


若者の失業増加は不況のせいだけにあらず!
 雇用を低迷させる「得体の知れない壁」の正体を見破れ
 

     (ダイヤモンド・オンライン)  2011年1月5日(水)11:00

「これでは、永遠に就職できないかもしれない」「もう職を選んでいないのに、どうして仕事が見つからないのか」

 昨年、全国のハローワークはこんな溜め息で包まれた。巷がクリスマスや正月ムードになっても、職探しに訪れる人は引きも切らない。求人情報を検索するパソコンの前には長蛇の列ができ、自信をなくしてうなだれる求職者を励ます職員の姿が、ニュース番組で頻繁に映し出された。

 世界中に大不況をもたらしたリーマンショックから、まる2年。この間、日本の雇用環境は悪化の一途を辿った印象がある。不況で業績が悪化した企業は、まるで水道の蛇口をきつく絞るように人件費の抑制に走った。「派遣切り」と呼ばれる非正社員の大量解雇が社会問題化し、正社員も「給料が減るばかりかクビさえ危ない」と不安な気持ちを抱えながら、日々を過ごした。

 2009年後半以降、日本経済にはようやく本格的な回復の兆しが見え始めたものの、2010年に入ると見通しは再び暗転。春先から欧州の金融危機や米国景気の失速懸念が噴出した結果、デフレに悩む日本企業に追い打ちをかけるかのように、深刻な円高がやって来た。

 もはや設備投資や人材戦略なんて二の次。とにかく我が身を守らなければ――。悲鳴を上げる日本企業は、採用の門戸をすっかり閉ざしてしまったように見える。

 その影響は、総務省が発表する『労働力調査』のデータにも表れている。有効求人倍率(全国の公共職業安定所に申し込まれた求職者数に対する求人数の割合)は半年ほど前から改善を続けているものの、直近11月は0.57倍(季節調整値)となっており、「2人の求職者が1人分の求人をとり合う」というサバイバル状態が続く。

 完全失業率(労働力人口に占める完全失業者の割合)は今年6月に5.3%と、金融危機後に過去最悪となった09年7月の水準に迫った。その後は低下傾向にあったものの、10月には5.1%と再び悪化。直近11月のデータも同率(季節調整値)となった。また、前年同月比で見れば低下を続けている完全失業者数(季節調整値で約336万人)に対し、足もとでは就業者数(同約6233万人)がマイナスに転じている。日本の雇用回復は、視界不良のまま一進一退を続けていると言えるだろう。

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派遣法改正案は「正社員の雇用」を守るためだった!?
 非正社員は誰も救われない“矛盾と罠”
 ――国際基督教大学 八代尚宏教授インタビュー  

       2010年12月2日