地下水セシウム濃度、3日で90倍 福島第1
(産経新聞) - 2013年7月10日(水)08:05
東京電力福島第1原発敷地内海側の観測用井戸から高濃度の放射性物質を含む地下水が検出された問題で、東電は9日、8日に採取した地下水から極めて高い値の放射性セシウムを検出したと発表した。前回5日採取分から3日間で濃度が90倍に上昇したことになり、地下水脈の汚染拡大の疑いが一層高まった。
検出値は、半減期が30年と長いセシウム137が法定基準(1リットルあたり90ベクレル)の200倍にあたる1万8千ベクレル、セシウム134が基準(同60ベクレル)150倍の9千ベクレル。前回5日採取分と比べると、それぞれ85倍、90倍に急上昇した。
2号機タービン建屋東側の港湾では5月以降、観測用井戸で放射性物質濃度が上昇傾向にあり、東電は井戸の数を増やして現在4カ所で測定中。これまで、海からわずか4メートルの地点にある井戸から基準値(1リットルあたり6万ベクレル)の10倍にあたる60万ベクレルのトリチウムが検出されるなど、汚染の拡大が明らかになっている。
今回、セシウムが検出された井戸の数メートル南には、平成23年4月に高濃度汚染水が海に漏れた作業用トレンチがあり、東電は「当時トレンチにとどまった大量の汚染水が土壌へしみ出ている可能性がある」としている。ただ、この井戸でセシウム濃度が突出して上昇した理由は不明で、「セシウムは土に吸着しやすいため、検査の際に土が混ざった可能性もある」として再分析することになった。
今もタービン建屋から汚染水が流出している疑いも残っており、海へ流出していれば、最悪の場合で事故後2年以上にわたり流出が続いている可能性もある。
東電は海洋流出が起きていると断定はしていないが、港湾の地中に薬剤を投入して海へ流れ出る地下水の遮水壁を設ける工事に着手した。
福島第1 井戸水セシウム最大値 5日測定の90倍
(河北新報) - 2013年7月10日(水)06:10
福島第1原発の井戸水から高濃度の放射性物質が検出された問題で、東京電力は9日、2号機近くの井戸から1リットル当たり2万7000ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。セシウム濃度としては、これまでで最も高い。
井戸水のセシウム濃度の従来の最高値は5日に測定された309ベクレルで、90倍近くに跳ね上がった。東電は「周辺の土が混入した可能性があり、再測定する」としているが、敷地の地下水で汚染が広がっている可能性も否定できない。
井戸水からはこれまで、高濃度の放射性トリチウム、ストロンチウムは検出されていたが、セシウムは微量にとどまっていた。
東電は「セシウムは土に吸着されやすく、水溶性のトリチウムと違って地下水から検出されにくい」と説明していた。
福島第1原発の井戸水 基準10倍のトリチウム
(河北新報) - 2013年7月8日(月)06:10
福島第1原発の井戸水から高濃度放射性トリチウムが検出された問題で、東京電力は7日、5日に採取した井戸水から法定基準の10倍に当たる1リットル当たり60万ベクレルのトリチウムが検出されたと発表した。これまで井戸水から検出された中で最も高い。
高濃度のトリチウムが検出されたのは、問題を受けて新たに掘った井戸で、海までの距離は4メートル。1日に測定した51万ベクレルを上回り、濃度は上昇傾向にある。海水への汚染拡散の可能性も懸念される。
一方、2号機近くの別の井戸で5日採取した水から1リットル当たり90万ベクレルのベータ線を出す放射性物質が検出されたが、こちらのトリチウム濃度は38万ベクレルだった。
東電はこれまで、汚染の原因について、2011年4月に2号機近くで起きた汚染水漏えいの影響としていた。
今回、2号機の遠くにある井戸水からより高い値のトリチウムが出たことについて、東電の担当者は「トリチウムは水溶性で遠くに移動しやすい性質があり、時間の経過とともに、60万ベクレルが検出された井戸の方に流れた可能性がある」と説明している。
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