【阪急阪神ホテルズ系列のホテルやレストランでの食材偽装問題】
この種の事件が起こるたびに繰り返されるのは、
『従業員のミス』 とか
『出入り業者の納品の偽装』 とか
『私(経営者)は知らなかった』 とか
経営者や首脳陣の責任逃れの記者会見ばかり
これまで、すぐ後にそれが発覚して、再度謝罪に追い込まれた事例は後を経たない。
にも拘らず、『高級ホテル』でも同じ轍を踏む。
(この記事の後半に詳細資料と関連リンクを掲載しています。)
各報道機関のニュースをPickUpしてみると・・・
【「ザ・リッツ・カールトン大阪」(大阪市北区)オリオル・モンタル総支配人は「公表が必要という認識が欠けていた。深刻に受け止めている」と謝罪した。】
(毎日 - 2013年10月26日(土)22:15)
【ザ・リッツ・カールトン大阪(大阪市)のモンタル総支配人は26日記者会見し、レストランやルームサービスでメニュー表示と異なる食材が使用されていたことについて「意図したものではない。人的ミスであり、誤表示だ」と弁明した。さらに「実際と異なる食材を使っても、公表しなくていいと思っていた」
モンタル総支配人は「従業員の知識欠如とトレーニング不足だ。信頼を損ね、大変申し訳ない」と陳謝した。】
(時事 - 2013年10月26日(土)19:20)
【阪急阪神の出崎弘社長らホテル側の責任者は「誤表示」と主張。利益優先の意図的な偽装ではないと譲らなかった。】
(産経 - 2013年10月26日(土)15:57)
【「阪急阪神ホテルズ」(本社・大阪市)のレストランメニューの誤表示問題で、同社は22日、担当者が誤表示を知りながら放置していたケースがあったことを明らかにした。
多くの場合は、担当者の知識不足などが誤表示の原因と強調した。
納入業者が勘違いから肉の産地を切り替えたり、注文と異なる産地の肉を納入していたという。 】
(毎日 - 2013年10月23日(水)00:04)
【同社は、こうした「誤表示」が起きた背景について「食材の仕入れ担当と調理担当者の間でコミュニケーションが取れておらず、食品表示の理解が十分でなかった」と説明している。】
(毎日 - 2013年10月22日(火)12:18)
社長や支配人が「知らなかった」「偽装の意図は無かった」で済むものではないが
これだけ、阪急阪神ホテルズの系列ホテルで多発していることを見ると、
単にそれぞれのホテルの支配人やシェフの独断で行ったこととは思われない。
組織的に指示されていたか、仕入先や食材を偽装してでもコスト削減の圧力が
あったことは容易に推量できる。
末端の責任として『責任転嫁』すればするほど、「ホテルの品格」が落ちる
と云う単純な原理も判らないようでは、ホテル経営者としての資格が無い!
そして、「コスト削減」圧力や『合理化』圧力は、阪急阪神ホテルズに
限ったことではなく、現在の日本社会の病理であり経営者の「劣化」の実態である。
謂わば日本を代表し、世界にも冠たる『高級ホテル』でもこの有り様なのだから
おそらく、他のホテル・飲食業界にも蔓延していると考えざるを得ない。
そのように演繹してしまうと云う点でも『高級ホテル』の犯罪の社会的影響は
大きいと言わなければならない。
しかし、阪急阪神ホテルズなどの『謝罪会見』を聞いているとまるで人ごとで
犯罪を犯したと云う罪悪感が殆ど感じられない。
先日見た映画【謝罪の王様】で解説された『謝罪会見のノウハウ集』を再現して
見せられている気持ちになったのは、私だけであろうか?!
「謝罪」ついでに言えば、今日放映された「みの・もんた」氏の謝罪会見も
『謝罪会見のノウハウ集』の再現で『頭を下げる秒数』を数えているように見えた。
【食材偽装があった阪急阪神ホテルズ系列の主なホテルなど】
阪急阪神ホテルズレストラン事業部:0120-005-101
大阪新阪急ホテルレストラン
ホテル阪急インターナショナル
京都新阪急ホテル
ホテル阪神
六甲山ホテルレストラン
宝塚ホテル
吉祥寺第一ホテル
第一ホテル東京シーフォート
など (記者発表資料では、系列23店舗-47品目で食材偽装があったようです。)
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阪急阪神ホールディングズグループ ポータルサイト
謝罪ページ無し
阪急阪神第一ホテルグループ レストラン事業部
謝罪ページ無し
株式会社 阪急阪神ホテルズ
メニュー表示と異なった食材を使用していこに関する
お詫びと お知らせ
株式会社 阪急阪神ホテルズ - 2013年10月22日 PDF
上の『原因究明』 や 『再発防止処置』 を見ても経営者の謝罪もなく
責任は不問だし、経営者が実行すべき是正処置や行動規範も述べられていない。
もっぱら担当者と納品業者に責任を転嫁している。
メニュー表示と異なった食材を使用していたことに関する
再発防止策と社内処分について
株式会社 阪急阪神ホテルズ - 2013年10月24日 PDF
社内処分について
・取締役社長 報酬の20%を減額 一定の信頼回復の目途が立つまでの期間
・取締役 6名 報酬の10%を減額 6か月
・監査役 3名 報酬の10%を減額 6か月
この処分も大甘だろう。 犯罪を犯したと云う認識が皆無である!
社長に至っては、『一定の信頼回復の目途が立つまでの期間』であり
6ヶ月以上と云う記載もなく1年かも知れないし1ヶ月かも知れない。
会社名
株式会社阪急阪神ホテルズ
Hankyu Hanshin Hotels Co., Ltd
登記上本店
大阪市北区芝田1丁目16番1号
本社事務所
〒530-8310 大阪市北区芝田1丁目1番35号
TEL 0120-005-101, 06-6372-5231 FAX 06-6372-5234
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阪急阪神ホテルズ「偽装ではなく誤表示」主張 違法性はあるのか
(産経新聞) - 2013年10月26日(土)15:57
阪急阪神ホテルズ系列のレストランでメニューと異なる食材が使われた問題は、満を持して行ったはずの社長会見も説得力を欠き、事態収拾の兆しが見えてこない。安価なバナメイエビをシバエビとして提供しながら「偽装ではなく誤表示」と強調する姿勢は、少なくとも消費者感覚とはかけ離れている。ザ・リッツ・カールトン大阪でも同様の虚偽表示が発覚するなど、問題はほかのホテルにも波及しているが、メニュー表記には厳格な法規制がないのが現状だ。
■「船場吉兆」の場合
産地偽装をめぐっては不正競争防止法に罰則規定がある。みそ漬けの牛肉産地を偽った料亭「船場吉兆」も、中国産ウナギを国産とした水産物販売会社「魚秀」も同法違反罪で関係者に刑事罰が科されている。
今回、阪急阪神が問題を公表した47品目のうち、こうした産地偽装などで同法に抵触する可能性があるのは25品目。代表的なのは「霧島ポーク」「沖縄まーさん豚」「九条ねぎ」「信州そば」と表示しながら他県産のものを使用していたケースだ。
ただ同法の対象は、市場に流通している「商品」の場合が多く、レストランで提供される「料理」に適用された例はほとんどないとみられる。先の船場吉兆も事件になったのは贈答品のみそ漬けだった。
■JAS法は対象外
産地偽装でないとしても、冷凍保存した魚を解凍して「鮮魚のムニエル」などと提供していたのは、消費者からすれば強い違和感を覚える。しかし食品表示を規定したJAS法に鮮魚の定義はなく、ただちに違法とはいえない。逆に同法が言う「生鮮食品」には解凍した魚が含まれ、食品衛生法上も冷凍の魚は「鮮魚介類」に分類されているほど。
JAS法の対象は主に容器・包装の状態でスーパーなどで小売りされる食材、加工食品。レストランメニューは詳細な表示基準を定めた同法の枠外にある。
結局、適用されるのは、不当表示から消費者の利益を保護する景品表示法。実際よりも著しく優良であるかのように装い、不当に客を誘導する「優良誤認」があったか否か。消費者庁はこの観点から事実関係を調査中。違反があれば措置命令を出すことも検討する。
■「ごまかし」の風潮
食品偽装問題に詳しい関西大の郷原信郎特任教授も「鮮魚」については「発達した今の冷凍技術を考えれば、解凍した魚に鮮度がないとは言い切れない」と不当表示にはならないとの見解。ただ、ブランド食材をうたいながら産地が違う品目は「優良誤認」にあたる可能性が高いとする。
一方、「飲食店のメニューに厳格なルールがないのが問題」と話すのは食品表示に精通する石川直基弁護士(大阪弁護士会)。「飲食業界では『多少のごまかしはOK』との風潮がはびこっている」と早期の法整備を訴える。
阪急阪神の出崎弘社長らホテル側の責任者は「誤表示」と主張。利益優先の意図的な偽装ではないと譲らなかった。ただ、そもそも不正競争防止法、JAS法、景品表示法のいずれも誤表示と偽装を区別しているわけではなく、事実関係を問題としている。誤表示と言い張ることは、法的には意味がない。石川弁護士は「阪急阪神に商道徳の問題があったのは明らか。『誤表示』と強弁するところに、食品表示の軽視が透けて見える」と批判した。
リッツ大阪:7年前から食材偽装 把握後も3カ月公表せず
(毎日新聞) - 2013年10月26日(土)22:15
「ザ・リッツ・カールトン大阪」(大阪市北区)でメニューと異なる食材が使われていた問題で、同ホテルは26日、ホテル内の中華料理店で約7年間にわたり異なる記載をしていた事実を今年7月の社内調査で把握していたと発表した。記者会見したオリオル・モンタル総支配人は「公表が必要という認識が欠けていた。深刻に受け止めている」と謝罪した。25日は取材に対し、阪急阪神ホテルズでの問題発覚を受けた今月22日からの調査で判明したと説明していた。
同ホテルによると、問題の表示があったのは中華料理店のエビ2種類、ルームサービスで提供していた自家製パン3種類、フレッシュジュース。このうちエビについては、他のホテルでの問題発覚を受けた調査で、ブラックタイガーを「車エビ」、バナメイエビを「芝エビ」と表示していたことを7月22日に把握。すぐにメニュー名や食材を変えたという。
パンとジュースは今月22日以降の調査で判明した。エビとパンは少なくとも2006年4月から異なる表示をしていた。ホテル側はこれらの調査結果を24日、消費者庁に報告した。
同ホテルは返金に応じるとしており、週明けに専用窓口を設け、ホテルのホームページで告知する。提供した数や個別メニュー名などは公表しなかった。【石戸諭】
リッツ大阪「偽装ではない」 質の高いサービスで人気の高級ホテルが…
(産経新聞) - 2013年10月25日(金)15:45
「あってはならないこと。とても深刻に受け止めている」。ザ・リッツ・カールトン大阪のオリオル・モンタル総支配人は25日、集まった報道陣に対し、通訳を介して淡々と説明した。
「偽装ではないのか」という問いには「誤表示です」と回答したが、「日ごろからお客さまのためにという気持ちは持っているので、信頼は取り戻せる」とも語った。
同ホテルは、各種のホテルランキングでも頻繁に上位に入る高級ホテルのひとつ。特に質の高い従業員サービスで高い支持を集めてきた。どうすれば客を感動させることができるか。そんな同ホテルのサービスのあり方をまとめた日本支社幹部による書籍「リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間」はベストセラーにもなった。
業界に詳しいホテルコンサルタントの滝沢信秋さんは「リッツ・カールトンのサービスは、ホテルファンの間では『ミスティーク(神秘)』という言葉に代表される」と話す。
例えば、昼間のホテル内のカフェの何げない会話で、今日が誕生日だという会話をしていたら、夜に部屋に戻るとケーキが届いているといった具合に、客を感動させることを常に意識しているという。滝沢さんは「おもてなしの心にあふれたホテル。なぜこんな問題が起きたのか、残念でならない」と話していた。
メニュー虚偽表示「人的ミス」=総支配人が弁明―リッツ大阪
(時事通信) - 2013年10月26日(土)19:20
阪急阪神ホールディングス傘下の高級ホテル、ザ・リッツ・カールトン大阪(大阪市)のモンタル総支配人は26日記者会見し、レストランやルームサービスでメニュー表示と異なる食材が使用されていたことについて「意図したものではない。人的ミスであり、誤表示だ」と弁明した。さらに「実際と異なる食材を使っても、公表しなくていいと思っていた」との認識を示した。
モンタル総支配人は「従業員の知識欠如とトレーニング不足だ。信頼を損ね、大変申し訳ない」と陳謝した。その上で、顧客への返金に応じるため、ホテルの専用デスクを近く設置することを明らかにした。一方、引責辞任など自らの処分については「考えていない」と否定した。
リッツ・カールトン大阪は、阪急阪神ホテルズ(大阪市)系列のレストランで判明した食材の虚偽表示を受け、内部調査を実施した。その結果、2012年10月から13年10月までの間、レストランのメニューに搾りたてを意味する「フレッシュジュース」と表示しながら、実際は容器詰めのストレートジュースを提供していたことが判明。ルームサービスでは「自家製パン」として提供していたパン9種類のうち3種類が外部委託や既製品だった。
阪急阪神ホテルズ:誤表示知りつつ放置のケースも
(毎日新聞) - 2013年10月23日(水)00:04
「阪急阪神ホテルズ」(本社・大阪市)のレストランメニューの誤表示問題で、同社は22日、担当者が誤表示を知りながら放置していたケースがあったことを明らかにした。同社は今月7日に消費者庁に問題を報告したが、情報の整理などを理由に公表を控えていた。消費者庁は既に調査を始めており、景品表示法違反(優良誤認)と判断すれば、措置命令の行政処分をする。
同社の井上豊営業企画部長らが22日午後、大阪市内で記者会見し、「メニュー全体に責任を持って関わる社員がおらず、組織全体に問題があった。申し訳ありません」と謝罪した。役員らを含めて処分を検討するという。公表が約2週間遅れた点については「情報集約や返金方法の検討に時間がかかった」と釈明した。
同社によると、担当者が知っていたケースは、大阪新阪急ホテルの宴会場で2011年4月~今年7月末、表示を誤ったまま計44食を提供した「芝海老とイカのクリスタル炒め」。実際は芝海老ではなく、バナメイエビを使っていた。仕入れ値は芝海老が1キロ約2500円、バナメイエビは1キロ約1400円。
調理していたシェフの一部は社内調査に「誤表示を知っていたが、改めるよう指摘したことはない」と話しているという。
大阪新阪急ホテルのレストランで同じ頃、1153食を提供した「若鶏の照り焼き 九条ねぎのロティと共に」。九条ねぎの入荷が難しくなり、白ネギと青ネギに切り替えながら、調理現場からメニュー表記の変更の提案はなかった。
ただ、多くの場合は、担当者の知識不足などが誤表示の原因と強調した。第一ホテル東京シーフォートのレストランで4万人以上に提供した「鮮魚のムニエル」は、冷凍保存した魚が材料だった。担当者が「鮮魚」と表示しても問題ないと思い込んでいたという。
納入業者側に問題があったケースもあった。納入業者が勘違いから肉の産地を切り替えたり、注文と異なる産地の肉を納入していたという。メニューを決める営業部門や調理部門の連絡不足もあり、誤表示に気付くのが遅れたとしている。
今回の問題は、東京ディズニーリゾートのホテルで表記と異なる食材を使った料理が提供されたことが今年5月末に発覚したため、社内調査をして明らかになった。今後、さらに詳しい経緯を調べる方針。
一方、顧客への返金額はメニューに関係なく1000円以上とした。レシートなどは不要だが、コース料理などの場合を含めて個別に検討するという。【石戸諭】
7月に虚偽表示認識、公表せず リッツ大阪総支配人会見
(朝日新聞) - 2013年10月26日(土)21:42
【投稿】これでいいのか!? 事件を起こした同族経営会社の責任の取り方
(ニュース畑) - 2007年12月7日(金)15:51
船場吉兆の牛肉産地偽装事件で、社長の長男湯木喜久郎取締役が偽装で主導的な立場にあったと認めた。
これまで関与を一貫して否定、従業員や取引先に責任を押しつける発言を繰り返していた。
産地偽装「自分に責任」 船場吉兆の社長長男、主導認める(共同通信)
http://news.goo.ne.jp/article/kyodo/nation/CO2007120701000280.html
最初から分かっていた。
誰も従業員が偽装を主導するとは思っていない。福岡での賞味期限偽装もしかり。
すでに言い尽くされた感があるが、今年の不二家に始まる食品偽装事件の連続は、ミートホープも赤福、そして船場吉兆も同族経営の会社がほとんどだった。
事件の背景としても、同族経営ならではの企業体質が言われた。
発覚後、まず「知らなかった」とウソをつき、社員やパートに罪をなすりつけ、言い逃れが出来なくなった後で「済みませんでした」と謝る、一連の対応まで全く同じだった。
次々と内部告発があることも、努力が決して報われなかった社員の反動と見ることもできる。
(以下、略)
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