✳大商大堺:近大付属大石、大阪学芸山本といった好左腕を攻略するなど打線が振れている。エ━ス右腕西本もここまで安定しており投打にバランスがとれている。組み合わせ見る限りでは、準々決勝以降は全てエ━スが先発になるか。となると春日丘戦で左腕川上ら控え投手陣がいかに西本の負担を減らすかが鍵となってきそう。
✳春日丘:4回戦で関西創価を撃破。これからも強敵との戦いばかりとなるが、相手がエ━スでくれば投手中心にディフェンスの踏ん張り、相手がエ━スでこなければ、出てくる前にできるだけ多くの得点を重ねることが求められる。
✳大阪偕星:投打にバランスのとれた戦力を誇るが4回戦で高槻北の好右腕槙山を攻略しきれなかった打線と、組み合わせからしてエ━ス右腕加藤の休ませどころが見当たらないのが気がかり。
✳大冠:強豪私学に勝るとも劣らぬ体格を誇る野手を多く揃える力強い打線が持ち味。今季ここまで秋、春も含め公式戦全試合で4点以上奪うというのは容易に出来ることではない。これが本物なら大阪桐蔭が前回夏を制した時の打線に匹敵するものがあるということになる。守備も鍛えられており、打線が確実に相手投手を攻略し、投手陣が失点してもゲ━ムは壊さず継投などで踏ん張る戦いを続けることができれば、1990年の渋谷以来の公立校が夏の大阪代表切符を手にする期待もより大きいものになる。勝ちパターンが限定されて見えるのが気がかり。
✳上宮太子:ここまでエ━ス右腕森田を出来る限り温存し、苦しみながらも勝ち進んできた。だが今後の森田の休ませどころは、強いて言えば準々決勝くらいであろう。2番手投手のなかでは大会期間中に成長を遂げて見える川崎の踏ん張りに期待がかかる。打線が秋のしぶとさが戻っていれば、投打にバランスがとれた戦力を誇るということになる。守備は堅実。
✳汎愛:ここまで順調な勝ち上がり。投打のバランスのよさは強豪私学に負けずとも劣らず、守備も堅い。投手はエ━ス右腕武仲の休ませどころは、強いて言えば準々決勝くらいか。ここも公立校27年ぶりの夏の大阪代表切符ゲットの期待がかかるが、鍵を握るのは2番手投手陣の頑張りであろう。2年生の本格派右腕羽田野が今後の戦いで機能するか。難しければ他の投手が踏ん張らないといけない。
✳上宮:巻、人見の左右の両輪は残ったチ━ムのなかでも屈指の投手力を誇り、これからの連背に向け不安がないのが強み。守備も鍛えられている。鍵は打線の奮起。
✳阪南大高:5回戦の上宮相手にロ━スコアの展開に持ち込むことができるか、勝ち進めば相手がエ━スでくればディフェンスでいかに踏ん張るか、相手がエ━スでこなければ、エ━スが出てくる前にどれだけ叩けるかが鍵になる。
✳大体大浪商:本格派左腕のエ━ス宮本を中心に投打にバランスのとれた戦力を誇る。春期大会で活躍したもう一人の左腕田村がここまであまり機能していないのが気がかりであり、準々決勝以降エ━スの休ませどころが見当たらないのも、代表切符を手にする上では、やや厳しいくじを引いた。履正社との戦いが実現すれば、ロ━スコアの展開に持ち込みたい。ここが履正社や大阪桐蔭に勝って牛島香川以来38年ぶりの夏切符を手にするには基本、宮本の投球と効果的な長打かと思われます。
✳吹田:5回戦の浪商戦などこれからは基本的に、エ━スが出てくる前にどれだけ叩けるか、最初からエ━スでこられたらいかにディフェンスで踏ん張れるかが鍵となりそう。
✳履正社:相変わらず本格派右腕竹田以外の投手に不安が残るのが気がかり。加えて準々決勝以降は竹田の休ませどころが見当たらないなど、夏の大阪代表切符を手にする上でもやや厳しいくじを引いた。浪商との戦いが実現すれば、秋のようにどこが相手でも4,5点はとって見せますという打棒が復活していれば、優位に試合を進めることができるであろう。そしてそれこそが、同校が二年連続の夏の大阪代表切符を手にすることができるかどうかのポイントかと思われます。
✳久米田:5回戦の相手は強敵履正社:大塚戦で見せた球際に強い守備で食らいつきたい。
✳大阪桐蔭:エ━ス右腕徳山に凄みさえ出てきているなどチ━ムの仕上がりは順調。横川、柿木といった左右の2年生の本格派もしっかり機能しており、今後の過密な日程のなかでの戦いにも不安は見当たらない。打線もここまで例え苦しんでも最後にはしっかり捕まえており、投打のバランス、守備走塁の鋭さなどからして、素直に考えれば夏の大阪代表切符ゲットの一番手であろう。組み合わせからして準々決勝は横川か柿木、それ以外は徳山でくるであろう。
✳金光大阪:ここまで強豪関大北陽に競り勝ち公立の雄池田にきっちりスコアメイク。この数字が本物なら、大阪桐蔭相手に競り合う可能性を秘める。ここまでの投手起用見る限り、軸は河合か。大阪桐蔭に勝てば、先の組み合わせからみて、投手陣のやりくりをうまくやれば、昨年の準優勝の悔しさをはらし、10年ぶりの夏の大阪代表切符ゲットの期待も出てくる。
✳興国:投打に注目選手を擁するが城東工科戦での失点の多さは気がかり。できれば5回戦でエ━ス右腕植田を野手に専念させたいところ。
✳近大泉州:5回戦の興国に勝てれば、以降、投手陣のやりくりと巡り合わせで勝ち進む可能性を秘める。
大会前に優勝候補と目された大阪桐蔭、履正社、大体大浪商の三校は下のブロックに集まりつぶしあい。一方、上のブロックは多くの学校に決勝進出のチャンスがある組み合わせとなった。夏の大阪を制するには打てることとストレートで勝負できる複数のエ━ス格を擁することが条件だが、それに加えてチ━ムとしての野球の質も問われる厳しい戦いが、ここから先は待ち受けているかと思われます。