✳守備
大阪桐蔭:相手の攻撃が前線の強い選手めがけてのカウンターが主でワンパターンだったにも関わらず前半終わりと後半立ち上がりに失点してしまったのはいずれもGKと最終ラインの連係のまずさに見えましたが、2失点目直後に前線の選手を代えてましたので、そこでの抑えにも問題があったのかもです。上記ワンパターンに見えた攻撃に最後まで対応出来てなかった原因が、分かっていて出来なかったのか、最後まで気付かず感じる力がなかったのかは判りません。
関大一:前半は危なっかしい場面も目立ちましたが、先制点を奪って以降後半は、試合の流れにものって無失点で切り抜けられたように見えました。
東海大仰星:この日も終始安定してました。終盤の失点はシュートを打った相手を褒めるべきと思いますが、敢えて言えば、DF等の真後ろに立ってしまって見えたGKのポジションに問題があったかも知れません。あれだけきっちり味方が寄せていた中でしたので、そこからいきなり精度の高いミドルを放たれるという想定が出来てなかったように見えました。
阪南大学高校:この日もシュートスペースしっかり塞いで見えましたが、それでも強引に放ってくる相手に手を焼きながらも、何とか凌ぎきりました。
✳攻撃
大阪桐蔭:無得点に終わりましたが、とても良い攻撃が出来ていたと思います。シュートの意識も高く、特に前半は相手に怖さを与えていました。
関大一:とにかく、前線の選手の強さが光りました。
東海大仰星:激しく攻めながら無得点に終わった要因は、先日観たときも感じましたが、やや攻撃が一本調子になってしまって見えたこともあるかと思われます。上記は同校の特徴でもありますが、崩すには時に、緩急も必要かと思われます。
阪南大学高校:シュートに対する意識の高さ、相手に詰められた難しい体勢からでもシュートが打て、クロスが上げられる体の強さ分厚さが、先日観たときも光りましたが、そうした姿勢が、終盤の劇的な決勝ゴールにつながったと思います。
✳大阪桐蔭:2-0で勝てた試合を0-2で落としてしまったと感じました。何故そうなったか、自分で勝手にジャッジしてしまってボールを追いかけるなど走るのを止めてしまう場面が目立ったことにあるかと思われます。勝手にゴールキックとジャッジしてしまいCKにしてしまう。勝手に届かないとジャッジしてしまってボールを追いかけるのを止めてしまう。勝手に相手がこないとジャッジして相手に高い位置でボールを奪われてしまう等、攻守に余裕を持ちすぎたプレーが、時に致命傷になって見えました。他の3校が最後までボールに、人に食らいついていた姿とは対照的だったことが、こうなってしまった要因かと思われます。ここから2試合は強敵との戦いになります。初戦手痛い敗けでのスタートとなったからといってやおら勝ちにいこうとガンガンいこうとするのではなく、あくまで1試合1試合で考え、まずは守備の意識をしっかりもって、負けないこと、を意識した戦いが必要かと思われます。これから当たる二校とはロースコアの接戦に持ち込むこと、1-0か0-0、のイメージが大切かと思われます。
✳関大一:現在大阪一部で上位につけてますが力的にはプリンス下位くらいの感じを受けました。これからの2試合は大阪桐蔭と同様の意識が大事かと思われます。そうした意識を持つことにより、初戦を得失点差まで稼げて勝てたことが、より活きてくるかと思われます。
✳東海大仰星:初戦強敵相手に落としてしまいましたが、プリンスリーグで上位をひた走り、プレミアをも視野に入れるだけの強さを見せつけたと思います。ゴール前など何度ボール奪われてもしつこく相手にまとわりつき、最後まで懸命に走り抜く、やや不恰好ではあるが不恰好であるがゆえに余計に強さを引き立たせるサッカーは、負けてなお強し、の印象も、周囲に十分与えることが出来たのではないかと、思われます。中盤の構成が11番のワンボランチで後の3人は前がかりに見えましたが、間違ってなければ、よくそんな感じでプリンスも含めて公式戦全試合1失点以内に抑えているものだなと感心しながら観てました。それだけ各選手ボールに、人に対して最後まで食らいつく意識が強いのだと思います。初戦手痛い敗戦になってしまったものの順当ならインターハイ切符をゲットするかと思われ、それを真のものにするか否かは、星勘定を意識せずに戦えるかどうかかと思います。星勘定を意識して過度に勝ちにいくサッカーをしてしまうと、特に次の関大一がカウンターに強さを見せているだけに、ド坪にはまる危険性が増してしまうかと思われます。プリンスリーグでやっているように戦えるかどうかかと思われます。
✳阪南大学高校:初戦の強豪対決を制す。終盤相手に寄せられた難しい体勢からだったにも関わらず、ちょっとした隙間を逃さず瞬時に見事なミドルシュートを右足で決めて見せた篠畑選手?FW9はそりゃあこの試合で際立つ存在となりましたが、試合全体で見れば、この選手がよかった、というのが良い意味で無い、チーム全体として良かったと思います。次の相手はプリンスで大勝してる大阪桐蔭。勢いに乗って一気にいきたいとこでしょうが、それを真にするには、これまた、星勘定を意識せずに戦えるかどうかかと思います。ここまで今大会いまだに無失点ですが、カウンターへの対応にやや不安が残るだけに、勢い任せに前々行きすぎないようにする意識が必要かと思われます。
第一節を終えて、やはり仰星と阪南大学高校が順当ならと改めて感じました。残りの2校との違いを端的に言えば、誰々が良い、というのが良い意味で即答出来ない点にあるかと思われます。それだけこの二校は、チームとして良いと言うことかと思われます。大阪桐蔭、関大一が覆すには、やはりこの二校に対するときは、特に守りの意識が重要かと思われます。