※大阪桐蔭
屈強な体格を誇る選手を揃え、縦に速く激しくぶつかってくる相手に落ち着いたポゼッションサッカーを展開。相手に前からプレスをかけられてもパスワークで交わしてじっくりと前進。機とみるやギアチェンジしサイドアタックで一気に敵陣奥深くに侵入する様は、同校唯一冬の選手権に出場した世代のサッカーを彷彿とさせてましたし、それ以上のものも感じました。緩急つけたいいパスサッカーができていたと思います。ただ、自陣ゴール前での守備には相変わらず課題が残りますね。セットプレーではセービングに向かうキーパーの動きとフィールドプレーヤーの動きがバラバラで決定的なピンチを招いたり、自陣深くでファウルなしで止めようとする気持ちが強すぎて、相手のボールさばきを見過ぎてしまい危ないシーンを招いたりというのが相変わらず目立ったかと思います。無失点はキーパーのファインセーブに負うところが多いのはかわらずで、今後の懸念要素になるかも知れませんね。4月は交代で出た選手があまり活躍せず、選手層が懸念要素でしたが、ここに来て随分と選手層も厚くなったと思います。
※阪南大高
0-3で敗れたとはいえ、屈強な体格を誇る選手たちによる縦に速い動き、攻めに転じた時の後ろからの押し上げにはこれまで同様、迫力がありました。狭い地域をテクニックと緩急で抜けようとする大阪桐蔭に対して、同校の力ずくでこじ開けていく様も見ててよかったですし同校の特徴だと思います。課題はゴール前での攻守かと見てて感じました。攻めてる際はサイドには人がいても、ゴール前の人数が乏しかったり、守りにおいては3失点の内2失点がコーナーキックからのヘッドで決められたものでしたが、ここらのマークにも課題が残ったと思います。前回観戦したときに最も印象に残ってたFW奥村14が出てなかったのが、私的には気になりました。怪我でなければ良いのですが。
イチオシプレーヤー
※大阪桐蔭
GK上田1:強風の中でも2列目サイドの選手めがけて正確なロングフィードとボールをしっかり見てすばやい反応を示したセービングにはこれまで同様見るべきものがあったと思います。終盤下級生らしきGKと交代はこの選手に経験を積ませるためでしょう。今年の正GKは上田で異論なしですね。
左SB石川22:2列目の選手を追い越してのサイドアタックでゴール前まで切れ込む様は、インターハイ予選の時同様に見るべきものがありました。攻撃のギアチェンジの起点のような役割を果たしていたと思います。
右SB田口5:これまでさほど印象に残らない選手でしたが、守備で何かしら効いていたと思います。
右MF伊東6:今日もこの選手らしい緩急つけたボールさばきでチームに貢献。後半いるはずのない味方めがけてヒールパスで当然相手にボール奪われ直後に交代。軽いプレーは致命傷になりかねないだけに交代はやむなし。
左MF黒川2:貴重な追加点となる2点目はこの選手のFKによるもの。ゴール中央左寄りPK内すぐそばから放たれたシュートは、相手の壁の頭をぎりぎりの高さで超えて、野球で言うところの、小さく横滑りするような鋭いスライダーのような軌道を描いてゴール左上隅を捉えた見事なゴールだった。狙ってあそこに打たれては、キーパーは反応してもとれません。サイドで起用されてる選手ですが、中央でも全然行けますね。
FW田村13:先制ゴール含めヘッドで2ゴール。今日もFWらしく泥臭く前線で激しく相手に絡んでましたが一方で相手との接触プレーに関するメンタル勝負で翻弄されてしまい無駄なイエローカード1枚もらってしまう。今後は熱くプレーすると同時にいかに心は冷静にプレーしていくかが課題となってくるかもですね。まだ下級生ですので致し方ない部分もあるかも知れませんが、試合、レフェリーによっては、致命傷になりかねません。
FW久光15:接点での攻防に強さを見せる。ここまであまり印象に残らなかった選手ですが、FWより2列目で起用したほうが、より活きる選手なのかもですね。
FW松浦14:今日は終盤右MFでの起用。改めてみるとこんなに骨格が大きく、強そうに見える選手だったかなぁと。実際に接点の攻防で簡単にボールを失わず力尽くで中へと切れ込む動きを見せる。ゴール嗅覚に優れた選手なだけに、やはりFWで起用される選手であってほしいですね。
左MF川辺11:今日も2列目のサイドで終盤に交代出場。短い時間ながら今日も強さを見せる。この選手もFWで起用される選手であってほしいですね。
※阪南大高
DF岸本5:これまで見たとき同様、左サイドで強さと速さを見せており、2列目を追い越してドリブルで切り裂き中へとえぐっていくプレーは迫力があった。
ボランチ朴11:中盤で抜群のキープ力を披露。縦の迫力が強烈なチームの中で、この選手が緩急をもたらすことができれば、同校の縦の速さもより迫力を増すことであろう。終盤に左足を削られ負傷交代。怪我の具合が心配である。
MF溝脇19、FW稲森20:いずれも縦に迫力ある突破を見せる。特に稲森は密集を力尽くでこじ開けていた。
※阪南大高はみるたびに違う選手が印象に残ってますので、それだけここも総合力が高いと言うことだと思います。
以上です。