昨日は、細君と第3回玉の井館演芸会に行ってきました。
会場は、東向島の東武博物館ホールです。入場料は前売で2,500円でした。
かつて、大正の末期から終戦後にかけて、現在の墨田区向島(当時の寺島町)には、「玉の井館」という寄席がありました。寄席「玉の井館」の創業者の御一族に御話をうかがいますと、当初、演芸のための劇場である「寄席」でしたが、終戦間際にそれを手放し、劇場自体は1945年(昭和20年)の東京大空襲で災禍を受けましたが映画館に転じたと言われております。
「玉の井館」は、永井荷風の名作「墨東綺譚」にも≪寄席≫として存在が明示されています。さらに荷風は昭和11年4月発表の「寺じまの記」(原題「玉の井」)では、「玉の井館」の名前をあげて次のように記述しています。
『左側に玉の井館という寄席があって、浪花節語りの名を染めた幟が二、三流立っている。その隣に常夜燈と書いた灯を両側に立て連ね、斜に路地の奥深く、南無妙法蓮華経の赤い提灯をつるした堂と、満願稲荷とかいた祠があって・・・・・・』
この〝南無妙法蓮華経の赤い提灯をつるした堂〟というのが現在の啓運閣です。玉の井館と隣接していたことがわかります。
その荷風所縁の「玉の井館」の名称をほぼ50年ぶりに復活させた東武博物館主催「玉の井館演芸会」は昨年4月に第一回を開催、この度第三回を迎えました。
前座は、立川志らく門下の立川志ら鈴(しらりん)の「狸の礼」です。志ら鈴は可愛い女性ですよタケホープが生きているうちに真打になってくれ
続いて、鉄道オタクとして名高い二つ目さんの古今亭駒次さんです。会場が東武鉄道系列にも関わらず、東急電鉄が主役の自作の鉄道落語「鉄道戦団絵巻」です。
寄席でいう中入り(休憩)の前の出番は俗に中トリと呼ばれることもある重要な出番らしいですが、今回はこの位置に東京ボーイズです。ボーイズとは、寄席演芸の世界では楽器を持った歌謡漫談を指すそうです。昭和40年結成で、結成50周年だそうです。さすが大ベテランいい味出していますね
中入り後は よっ、待ってました、さ こみちよ(本名:差 小道代うそですよ)
さこさんを見るのは錦糸町のすみだまつり以来2回目です。さこさんが今回出演するので来たようなもんです。タケホープがいつも聞いているTBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」のテーマ曲で入場です。
本来は歌手(自虐ネタで廃盤の女王と言っている)ですが、三味線の達者なところから、音曲じゃなく漫談
玉の井館演芸会は、毎回出演者が豪華なのが特徴らしいのですが、今回のトリは立川ぜん馬師匠です。故人立川談志の高弟で、古典落語の正統的伝承者として、広くその名を知られ、談志直伝の演目のみならず、三遊亭系の人情噺などなど膨大なレパートリーを誇るそうです。
ぜん馬師匠の今日の演目は、誇り高い武士の生きざまを描いた人情噺の傑作「柳田格之進」。タケホープは初めて落語の素晴らしさを聞いたような気がします
ちなみに、ぜん馬師匠はさこみちよさんと夫婦です
これからは、「酒場に行く回数を減らして、寄席に通おうかな」と細君に言ったら、どこにいたのか三遊亭好楽が「そんなのよせよ!」と言いました。もちろんうそですが
1720系デラックスロマンスカー
6号機関車
明治31年輸入だってもちろん東武博物館タダの展示です
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます