大方の草々はまだ地上部に姿がなく、鉢は用土が見えるのみである。
ヤブコウジや雪割草、キクザキイチゲや黒葉スミレなど、そのほとんどが今年仕入れたモノばかりである。
そう、猫の額の草々は、まだ長い眠りの中にいる。
この実は、いつ朽ちるのだろう。そして、今年は、何時、つぼみが萌すのか。それまでは、何度も、何度も、この真っ赤な実を撮っておこうと思う。
買ってきた折りにほころんでいた花は、すでに散ってしまった。
しかし、何本かの花茎につぼみが上がってきている。これは、これで、面白いもので、毛むくじゃらなその表情を撮ってみようと思った。
気持ちばかりが先行し、肩に力が入るは、シャッターを押すとその拍子に手がぶれるはで散々な出来だね。
有茎種のクリスマスローズは、葉の形状といい、その色柄といい、とても興味深い。
そう、決して、一様ではないからだ。
この植物、実は品種の同定が出来ていない。「春に咲くノコンギクのような花」として愛媛の花友さんに頂いたのだが、その方もずっと頭を悩ましてきたのだとか。そう、ノコンギクは、基本的に秋咲きなのである。
そこで昨年、「ハナノナ」という人工知能花分類システムを開発している千葉工業大学ステアラボの先生方に「この花なんですか?」と、お伺いしたことがあった。
ご丁寧な返信を戴き、「即答するには難易度が高いが、チョウセンシオンである確率が7割、ノコンギクである確率が3割」とのことであった。改めて、この世界の奥の深さを思い知らされた次第である。
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