kamekutobu

ザスパクサツ群馬の応援、スローライフ、終活日誌、趣味、旅行

”K”note ジャズ喫茶 高崎市 

2006-04-17 22:24:00 | ジャズ喫茶

親父の出番。 ”K”note ジャズ喫茶が新たに出来たと聞いて、1年ほど前に初めて訪ねた。店を開いてまだ2年だと言う。

 ”K”note どこかで聞いたことがあるような名前である。勿論、Blue noteをもじったものであろうか。実は、高崎市内に同名の老舗の店が既にある。

 

                  ”K”note

外観 コンクリート打ちっ放しの箱形の建物。これでは、フラッターエコーが多いだろうと思い、余分な心配をしていたが、

これは杞憂であった。SPを置いてある側の壁、天井はしっかりと吸音処理がされている。

                  右チャンネル

ここでは、時折、ライブ演奏が行われており、楽器が一通り揃っている。 SPはJBL4343である。

ライブ演奏時には移動させるので、キャスター付きの木枠に入っている。この木枠は建物を造った時の余材で作って貰ったのだそうである。

 これをドライブするアンプは珍しやアンプジラであった。発売当時、ハイパワーアンプとして人気が高かった。 プリアンプはマッキントッシュだが、半導体アンプのようであった。

 

              SPの左チャンネル壁際

左右のSPを同時に撮影することができなかった。SP間の中央に窓があり、ここから強烈な外光が入ってくる。画像のコントラストが強すぎて、画像が飛んでしまったのである。 壁際には見慣れたLPのジャケットが並んでいた。

 

                 壁のパネル

ジャズ喫茶にはこれは必須品。

            スモール・ビッグバンド? 

棚に可愛いものを見つけた。          

 

         アートペッパー ミーツ リズムセクション

いつも流しているのはCDである。今日、主人が掛けてくれたLPである。この時代のジャズは安心して聴ける。

       高崎ジャズ研(一番上の写真)

 上から、40年前、30年前、10年前の写真(この年数はいい加減である。)

話している内にジャズ喫茶ばくの話が出た。とても懐かしかった。

 ばく爆発の爆か、瀑布の瀑であったかは忘れた。 いずれにしても、A7から吐き出される音はそれほど凄まじいものであった。

*追記 定休日は日曜日です。これまでに紹介した。木馬、主音求も同じ。お出掛けの際はご注意下さい。


ジャズ喫茶「主音求」

2006-01-27 05:21:00 | ジャズ喫茶

(カメック)ここには自分は行っていないので、説明は親父に任せる。 店は以前、高崎駅西口近くにあった。開店当初から、ミュージシャンを呼び、ジャズライブを盛んに開いていた。 現在の場所に移り、かれこれ四半世紀は経っていると思う。

 

            主音求 入り口

「主音求」、「スイング」、「良い音でジャズを楽しもう」と言うのだろうか、店の名前に主人の意気込みが感じられる。

店内は外観から想像するより広く、部屋の片隅にはグランドピアノも置かれ、時折、ジャズライブも開かれている。 カウンター席の上には、ここを訪れたジャズメンの写真がずらりと飾られている。

 

             七宝ロゴ

再生装置は、

スピーカー:JBLオリンパス + ホーン2395  パワーアンプ: 300Bシングル

プリアンプ:アキュフェーズ C240

LPプレーヤー:ターンテーブル マイクロ製2連糸ドライブアーム、SAEC 506他カートリッジ   国産品を中心に多数

           JBLオリンパス+2395

JBLオリンパスの特徴は、バスレフポートの代わりにパッシブラジエターが使われているところにあるのだと思う。

主人はずしんと来る低音が気に入っているらしい。 本来、ドライバーとホーンは木格子裏のバッフルに取り付けられているのだが、中域ドライバーユニット375と高域ユニット075は外置きされている。

375は大翼?の2395と組み合わされ、その翼の下に075がちょこんと置かれ、その格好はとても様になっている。

3ウエイのネットワークはオリジナルから大型の特注品に換えられているが、この交換は、音質向上効果が大きかったと言う。

オリンパスの核を成すのは中域ユニット375+2395である。この帯域の上下を高域ユニット075と低域ユニットLE15+パッシブパッシブラジエターが補っていると考えてよいだろう。

 

            弩級LPプレイヤー群

[MOTOR] SZ-1M+ HS-80+ RP-1110+ RX-5000×2 [TONE ARM] AC-4400 VE-8000/ST EV-506 マイクロ製のターンテーブルは糸ドライブである。

二つのターンテーブル、イナーシャは釣り糸で結合されている。慣性質量はさぞや大きいであろうと思ったら、トルク6500kg

超重量級LPシステムから紡ぎ出される音は非常に安定感がある。

パワーアンプはアキュフェーズの大型モノラルが使われていたが、最近になって、国産メーカーの300Bシングルアンプに換わった。

 

             いつもの場所から  

下段にあるのが300Bシングルアンプ Highphonic HCA-07 店の姿勢に変化が見られる。

昔は「ビー クワイエット」であったはずだが、「主音求」に「主音楽」が加味されたようだ。 管球アンプへの関心はその現れの一つかもしれない。出力数ワットの300BシングルアンプでLE15+パッシブパッシブラジエターをドライブするのは無理かと思ったがそうでもないようだ。

 

      300BPPトランスドライブ+直流点火電源

主人が管球アンプに興味を持ち始めたと言うので、手持ちのトランスドライブ300Bプッシュプルアンプ(他作品)を持ち込んだ。

SNが悪いため、友人に無理に改造を依頼し、直流点火回路を加えたものである。友人は精一杯、頑張ってくれたが、やはり気に入らないらしい。 自分のところでは出番がないので、暫く、ここに置いて貰うことにした。

営業時間は12:00~22:30。定休日は日曜日である。

*先に紹介した木馬(前橋市)、ダウンビート(前橋市)、K-NOTE(高崎市)の定休日も日曜日である。 木馬を柔とすれば、主音求は剛である。

無意識のうちに、2つの喫茶店でのジャズを聴き方を変えているようである。

追記: 壁にSWING NEXT LIVE(2006.2.5(日) pm 7:00~)の掲示があった。

2ヶ月に1度の割合で開いている。今回で193回目である。 今回のメンバーは土岐 英史 ALTO SAX 大石 学  PIANO 安ケ川大樹 BASS とドラムレスである。

PA装置はほとんど使わないらしい。久しぶりに聴いてみることにした。 チィケットの最後の購入者は私だったらしい。


ジャズ喫茶「木馬」

2006-01-21 20:44:00 | ジャズ喫茶

群馬大学(医学部)病院の北側にあるジャズ喫茶である。元々、前橋公園の近くにあったが、8年前に移ってきた。

 

               木馬 

入り口 このところ、親父がよく入り浸っている。ふらっと寄っているようだ。

店内は縦長である。店の奥の壁にALTEC A7が置かれている。

最近、テーブルの一部が片づけられ、その代わりに、A7を三角形の底辺とする頂点部にソファーが置かれた。ここがこの店の最適リスニングポジションである。

客がいない時はマスターがそこに座っているのだろう。僕達が行くとそこを空けてくれる。他のお客さんがいない時は、僕も一寸顔を出す。

普段の音量はそれほど大きくはない。 それらしい客が来ると、ジャズ喫茶らしい音量で掛けてくれる。家でそんな音量を出したら、即、退去を命ぜられそうな音量である。

音は豪快、音の固まりをふわーっと押し出す感じ。音離れが良い。 モノラルも悪くないナーと思ったのは、赤兵衛とここである。

            ALTEC A7

マスターは心底、アルテックが、A7が好きなのである。アンチJBL派らしい。 これだけの空間と距離があるから、A7の良さが生きるのである。

再生装置は スピーカー アルテックA7(低域ユニットは515B?)

パワーアンプ マッキントッシュ240プリアンプ マッキントッシュC22LPプレーヤー LINN LP12カートリッジ シュアー V15Ⅲ 機種は古くからの付き合いであるオーディオ店主に任せたらしい。

            アンプ類、LPプレーヤー

C22が不調のため、クイックシルバーが代役を務めていた (正確に言えば、親父が無理矢理、貸し出した物)

マッキンのC22は定番として、これと組んでいるのが、275ではなく240と言うのが珍しい。出力球はビーム管6L6GCと思われる。

カートリッジはV15Ⅲしか使わない。交換針の予備はかなり持っているらしい。

マスターは一見、取っつき憎いように見えるが・・・・ マスターはジャズに詳しい。その思い入れが、情熱が伝わって来るのである。

これまで、数多くのジャズミュージシャンを呼んでいる。オスカー・ピーターソン、MJQも来ている。

 

           店の看板 since 1966

今年(12月)で満40周年となる。

ここでは、親父はジャズについては何も言わない。言えないのだ。

マスターも心得たもので、親父が行く度に珍しいLPを掛けてくれる。それが40年代のパーカーであったり、デジタル時代のLPであったりする。確かに時代を超えた音と言うのがあるようである。

 

               LP収納棚

隠れ名盤200というマスター推薦のLP一覧表が整理されている。元々、壁一面にLPが詰まっていたが、最近になって、2千枚位に整理された。自分の頭に入っていて、客のリクエストに即座に応えられる数にしたそうだ。

棚にはまだ少し余裕があるように見えるが、今後、好きなLPを見つけた時のためのスペースだそうだ。 擦り切れたLPも、聴いているうちにスクラッチノイズが気にならなくなるから不思議である。ここでは、只、ジャズの熱気の渦に巻き込まれれば良いのである。

 

           ビル・エバンス夫妻

こんな良いジャズ喫茶があるのだから、入り浸りの学生がいるのかと思ったが全然だと言う。

12枚綴り4千円のお得なコーヒー券もあるのだ。

趣味の多様化と言うか、本当に勿体ないと思う。

営業時間は正午から午後11時、定休日は日曜日である。 気になりながら、訊き忘れていることがある。木馬と言う店の名前の由来は何なのだろうか。

母の推論は、前橋公園内中央児童遊園の名物の遊具「木馬」ではないかと言っている。 早速、その由来を尋ねてみた。 その答えは

          兄貴 2歳の頃

古くなったので撤去対象になったが、みんなの強い保存要望があって残ることになった。

今でも10円で乗れる。


高原のジャズ喫茶「バード」

2005-12-24 08:19:47 | ジャズ喫茶

               バードの入り口

バードは、軽井沢ジャズ喫茶をキーワードとして、親父がインターネット検索し、3年ほど前に偶然見つけた。

ここは僕が正々堂々と入れる唯一の店である。ペット同伴可なのである。

犬は当然として、猫までは想定内であったろうが、はどうであったろうか。

 ジャズファンならバードと言えばピンと来るはず。 チャーリーパーカーの愛称である。

実はもう一つの意味がある。言葉そのままである。

バードは北軽井沢の雑木林の中にある。本街道から少し離れているので、時折通る車の音もほとんどきこえない。

店の前に立ち耳を澄ませば、入り口から僅かに漏れるジャズのメロディー、そこに、時折、小鳥たちの囀りが交差する。

店は住居の一部屋を喫茶室としており、雑木林に囲まれた庭のテーブルもまた店の延長である。庭のそこかしこには給餌台が置かれ、小鳥達のサンクチュアリになっている。

 

                庭から見た建物外観

三角屋根の開放感溢れる建物。

著名な建築家の設計した家を気に入り、その許可を得て、そのままに作ったそうである。

バードウオッチングには最適である。 お店は主人と奥さんの二人三脚で切り盛りされている。

ジャズが好き、小鳥が好き、自然が好きなご夫婦の趣味が高じて、住居の一部をジャズ喫茶として解放しているように思える。

ご主人は元外洋航路の船乗りさん。終の棲家としてこの地を選ばれた理由はその辺にもあるのかもしれない。そんな勝手な想像を膨らませると、とてもロマンティックな気分になる。

もの静かなご主人、お客さんを甲斐甲斐しく歓待する明るく活発な奥さん。爽やかで和やかな雰囲気は、その場に居合わせて人を知らず知らずにアットホームにしてしまう。僕もその一亀である。

奥さんを見ていると、店が終わる頃にはどっと疲れが出るのだろうなーと余分な心配してしまう。

 

         この奥に何があるのだろう?

 *インフォメーションお店の営業期間は、5月連休前から11月初めまでの約6ヶ月、営業時間は11時から18時。火・水曜が休業日である。

ジャズ喫茶なんだからどんな音がしているんだと、気になる人もいるでしょう。どちらかと言うと古めのオーソドックスなスイングジャズ。

LPも掛けてくれるが、CDが多いようだ。

装置はと言えば、JBLの中型2WAYのSP。アンプはラックスマンの半導体式プリメイン。CDプレイヤーはDENON製。LPプレイヤーは?

何れも型番不明と言うか、親父は禄に見なかったようだ。行くと、直ぐに居間に通されてしまうので、覗く暇がないと言う事情もある。ご主人に訊いたとしても、装置そのものには大きな拘りは持っていないと思う。

居間にはジージアローデザイン、マホガニー製?のSONY一体型CDプレーヤーが置かれ、ジャズが小音量で流されている。

何れにしてもバックグランドミュージックで、この場にはピッタリなのだ。

最近、この機種が変わった。前の機種は壊れてしまったのだろうか。

 「バード」に行くと、装置はどうのと言う詮索はどうでも良くなります。

 ジャズ喫茶店の音を☆マークでランク付けしている方がいる。

バードを訪れて、「その音は超越」と表現している。周囲の環境、店の佇まい、店主と奥様・・・、確かに、言い得て妙な表現である。

 

この日は肌寒かった。

ハッピー メリー クリスマス!

おじさん、おばさん こんにちは お元気ですか。

今年は例年にない厳しい冬。下界からそちらを見上げると真っ白な浅間山が見えます。一面の銀世界なんでしょうね。ブルブル・・・・

こちらは雪こそありませんが、赤城颪の冷たい北風が吹き抜け、すっかり真冬の様相です。 お店が休業期間になり早1ヶ月半、今はお二人の静かな生活を取り戻されていることでしょう。

満を持して、バードをご紹介しようとしていたのに、写真が見つからない。親父の奴、あれだけ撮っていたのにどこにやったのやら・・・・・

いつものことですが呆れております。見つかりましたら直ぐに入れ替えますので、許してやってくださいね。

春になりましたら、母と親父を連れてお邪魔します。

良いお年をお迎え下さい。                              カメック


WEのある音楽空間 「赤兵衛」

2005-12-18 19:10:26 | ジャズ喫茶

 

       いつもの席から見たSP全景

親父の知人からの情報で、連れられて出掛けたのが最初です。

秋まで、群馬県北部の猿ヶ京温泉にあった「喫茶店」です。

今でもこの店の様子はオーディオビンテージショップのHPで見ることが出来ます。

国道17号沿いにあり、周囲とは異彩を放つ山小屋風の建物なので、気が付いた方も多かったのではないだろうか。

店の入り口は道路とは反対側にあり、一寸入りにくかったかもしれません。

店に入ると、中世ヨーロッパに一挙にワープします。

建物は太い木をいかにも無造作そうにふんだんに使っている。

床は大谷石のような柔らかい?石張り。建物の壁は3面がガラス張りで、解放できる構造となっています。

この建物は、研修棟(宿)の付帯施設として位置づけられているようでした。敷地内はテニスコートもあります。

南側の壁際に、WE(ウエスタンエレクトリック)のスピーカーシステムがどっかと据えられている。

WEシステムって何と言う人もいるでしょう。

50年程前の米国映画館のトーキー装置と言えば、当たらずとも遠からずです。

兎に角、大きい。下の波板の後に、2本のウーファー(低音を出す部分)が隠れている。

その上に載っているのが、黒い金属の部分が(マルチセルラー)ホーンと言って、その後に付いているドライバー(振動板)から出る音をスムーズに導く通路となっている。

親父に言わせると、ウーファーとホーンとドライバーは大きいほど、偉いらしい。

室内を改めて歩き回ると、ヨーロッパアンティーク家具がさりげなく置かれている。その中でも、特に異彩を放つのは、室内中央の巨大な(ふいご)です。

 

           右チャンネルSP群

このスピーカーは低音、中音、高域のSPユニットで構成されています。

ツルの嘴のような細いホーンを持ったツイター(高音部)は珍しい。このお陰で、高域が伸び、高音不足の時に気になるトーキー色は少ない。

波板の後に18インチウーファーが二本隠れている。この波板はウーファーの音が拡散させるデフィーザーの役目なのでしょう。本来はこの波板の周囲にバッフルが付くはずですが省かれています。これが付けば、低音域がもう少し伸びるハズです。

           左チャンネル群全景

朝、窓を開け放し、遠方に見える山の四季の移り変わりを借景にして、音楽を聴く。

この主人はこれを求めて、この場所に来たらしい。確かに贅沢です。

マルチセルラーホーン(オリジナル)、ドライバー、ATT

     EMT927(フォノイコライザー付き?)

 一回り小型の930は時折見かけるが、珍しい。ターンテーブルの外周は、LPより2回りほど大きい。カートリッジはEMTのTSD15がメインのようであった。

 

   プリアンプ、300Bシングルアンプ、クレルMD1

CDトランスポートMD1とDACステラボックスST-2 96/24は、宿泊棟に泊まった時に親父が持ち込みました。これなら、ここに合うだろうと思ったようです。ぴたりと収まりました。

主人はCDはほとんど聴きません。

 

     SP電磁石用真空管式電源

なんなんだこれ!一見、風変わりな真空管アンプとしか見えないでしょう。

結局、ここには1年あまり通いました。

この間に、モノラルがステレオになり、ホーンが大型に代わり、電磁石の電源が真空管式になりと、行く度ににシステムが少しずつ変わっていきました。

このWEシステムは実はオリジナル品ではありません。WEをリニューアルしたものです。

幾ら保存状態が良くても、半世紀も経てば、当然、経年劣化はあります。クラシックカーだって、乗るのであればレストアは必要なのと同じです。

ウーファーのコーン紙は同じ会社の紙で貼り替えてあります。

アンプ類は、WEオリジナルの良質パーツを集め、リビルドしたものです。

プリアンプはWE回路を元に組み上げたもの。パワーアンプはWE回路の300Bシングルアンプのモノ仕様です。 

劣化のないホーンを除き、古そうに見えるけれど新品?なのです。

主人はクラシック、特に歌劇が好きなようであった。

なぜ、WEを使うのかと尋ねたことがあります。

50年前の音楽を聴くには、50年前の装置が似合うとの返事が返ってきました。

他のジャンルLPもあります。親父のリクエストに応えて、ジャズも掛けてくれました。親父が持ち込んだこともあります。

親父に言わせれば、低音の極低いところは出ていない。音像もハッキリしない。残留雑音も多い・・・・・と生意気なことを言っています。

 結局、10回近く行き、今年の夏は泊まり込みもしたのですから、親父のセリフは全く当てになりません。

赤兵衛の音を一言で言えば、青空のようにスカッとしている。箱に閉じこめていない音とはこう言う音なのかもしれません。

親父の部屋には滅多に入らない母もWEの音は気に入ったようでした。

僕も床から見上げながら聴き入りました。ビクター犬と言うのがいたそうだが、僕はさしづめWE亀であろうか。

この店は都合により10月初めに閉じました。

ご主人は何れの日にか、ルードウィヒ城で鳴らしたいと夢を語っていた。

さて、あれからどうなったのか。あちこち、あてもなく彷徨っているのかとカメながら案じていました。

そんな時に、久しぶりに電話がありました。

 「ホテルにいる。赤兵衛の4倍の床面積のところで最終調整中である。今なら、ゆっくり聴くことができるので、良ければ、開店前に来ないか。」 と嬉しい知らせでした。

 窮すれば通づる、・・・あれば、救う神ありである。場所は某有名スキー場のホテルらしい。

親父は暖かくなったら行きたいと言っているが、僕はホテルに入れて貰えそうもないので、つまらない。