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ザスパクサツ群馬の応援、スローライフ、終活日誌、趣味、旅行

金継ぎ

2019-10-30 10:00:07 | スローライフ
使い捨ての時代
壊れれば、新しいものに買い換えるのが普通です。
自分の場合もレーザープリンターのトナー切れを契機に、ランニングコストの低いインクジェットのスキャナープリンターに買い換えました。

衣類は破れて、使用に支障が出て捨てるのではなく、何となく新しいものが欲しくなって買う。買い換えではなく前のも残すので、溜まり続けることになります。

あ〜あ 生き方を見直さなければ・・・・

とは別に
思い入れの強い品が壊れてしまう場合もあります。
修理するか、廃棄して代用品を買うか。
の選択を迫られることになる。

昔はものを大切にしてきました。
何世代も受け継がれて来たものがあります。美術品ではなく生活用具として永らえてきたものがあります。
丁寧に使われて来た品は新品とは違う魅力があります。
魅力的な品だからこそ生き残ってきたのでしょう。

あ、あっちこっちに話題が飛んでしまいました。

昔から物を大切に、壊れたものは修復し、高原品としてまで高めた技術があります。
陶磁器では金継ぎでしょうか。



形はそれぞれ違いますが、家族三人用にまとめて買った益子焼のお碗です。
益子焼とは言うものの、販売が益子で、実際に窯があるのは、北海道の利尻か礼文だと思いました。

その一つを落として割ってしまいました。代わりを買おうと販売先に問い合わせましたら、「大切にして下さっている品」なら修理しますよと返事を頂きました。
修理が終わったと言うので受け取りに行きました。

金継ぎ後の様子です







金継ぎ:小麦粉等を入れた漆で接着、その表面を金粉で化粧するものです。見ようによっては割れる前より美しい。

修理代は要らないと言われ、恐縮したことを覚えています。
新たに他の品を買ったのは言うまでもありません。


不用衣類処分

2019-10-30 04:28:42 | 終活
「断捨離」と言う高邁なものではありません。

一番いらないのは「自分」
は取り敢えずおくとして

例年より半月遅れの「衣替え」で屋根裏と居間を往復しています。

妻の遺品整理も兼ねて、昨秋、今春と大量処分しました。車の後ろ席を倒して3回分
あまりに多いので、ゴミ集積場で目立ってしまい、数回に分けて出しました。

妻の衣料で程度の良さそうな品は友人にお願いし、リユースしてもらいました。

自分のも、サイズに合わないのは既に処分済みなのですが、絶対使いそうもない品はまだまだ多い。
ズボンだけでも40本は下らない。
改めて見るとろくなものがない。安物なので愛着もない。
シーズンが変わる毎に、仕舞った物を出さずに機械的に買い増し続けた。

いつかは使うかも?は絶対に使わないのです。

嵩張るコート類を考えると頭が痛い。

リサイクルショップに出す? 
手間暇考えれば間尺にあわない。

処分したくても、勿体無いが先立って、困っている人は少なくないでしょう。

地球レベルで考えれば、衣料に困っている国はあるでしょう。北朝鮮のように・・・
クリーニング代は出しますので、人道的支援はできないものなのでしょうか。

お土産

2019-10-30 03:48:29 | スローライフ


今日(10月27日)買ったものです。このままお使い物にしますので未開封です。ごめんなさい。

一寸したお土産、手軽なお土産、挨拶がわりになるお土産、気取らないお土産、
結局、お菓子になります。

第一条件:自分で美味しいと思い、食べて貰いたいと思うもの。
第二条件:相手に負担を与えない手頃な価格
第三条件:子供から年配者まで、誰でも食べられるものが望ましい。
第四条件:自分の住む土地のお菓子。

この四条件を満たすお菓子はなかなかありません。

①ハラダのラスク
県外に行く時には第一に思い浮かびます。
どこでも喜ばれます。
群馬の現代の銘菓と言えば、「ハラダのラスク」と言っても良いと思います。
手軽な価格のものから、各種詰め合わせで自由にアレンジできるのも良い。
今なら、群馬限定?チョコレートコーティングしたものもあるハズです。
問題は第一条件を満たしていないことです。県外向限定です。
入手先:スズランデパート他

②幸あんのヨモギ大福。
所謂、よもぎをたっぷり練りこんだ大型重量級草饅頭。
冷凍で売っているところもあるようですが、自分は渋川「上州村の駅」で買います。「村の駅」は「道の駅」をもじったのでしょう。民営です。
発売は土日・祭日のみ、各日20パック(3個入り)限定です。人気商品で、午前中に売り切れることが多いようです。
賞味期限は発売日当日限りですが、冷凍すれば何ヶ月も可能です。
自分は気に入り、挨拶代わりのお土産として、300パック位使いました。
まとめ買いしたい場合は、前日に電話しておいてください。
問題は大福つまり餅であることです。贈り先が高齢者である場合はお避けください。

③宇都宮の黄鮒(モナカ)
所謂、鮒の形をした小粋な一口モナカです。宇都宮の伝承を元に新たに生まれた「銘菓」。
数も2ケ入りから、5、10・・・と多様な包装でお手軽な土産として最適です。残念ながら10月から値段が上がってしまいました。
地元にこだわらないのならお薦め。
長野、栃木には美味しいお菓子があるのに、群馬は少ない。食文化の違いかな〜
入手方法:電話で注文、日時指定の宅急便。支払いは郵便振替で後払い。

④錦光堂の芋羊羹
錦光堂(群馬県渋川市)の代表菓子といえば、ニッキの利いた「こがねいも」です。
お土産に困ったら、これにします。誰でも食べられるので万人向きです。自分も好きです。
芋羊羹、まるで栗饅頭のようにホカホカしています。今、流行のネチネチの甘い芋ではありません。
芋は特別に栽培してもらっている。期間限定品で今年は11月半ばまでらしい。
入手方法:どうしても欲しい場合は、電話で確認予約してください。

と言う訳で、
今なら、お土産は「錦光堂の芋羊羹」にします。

プリンター買い替え

2019-10-30 03:09:43 | スローライフ
ブラザーのレーザープリンターを愛用してきました。
色が滲まない。印刷速度が早いと言うことで重宝してきました。
消耗の激しい黒トナーの予備はあるのですが、カラートナーの買い替えが必要になりました。
どうするか。トナーは高価・・・・
検討した結果、ランニングコストの低いインクジェット式プリンターを買うことにしました。
実売価格と性能のバランスを重視し、キャノンの旧製品、PIXUS TS5030S(スキャナー付き )にしました。
スキャナーが欲しいと思うことが時折あるので便利です。
廉価品は消耗品のインクを多色複合インクで稼ぐ製品が多いのですが、独立インク方式なのでインク代が抑えられそうです。
ブラザーよりかなり小型です。後方給紙なので今まであった場所の奥まで押し込めず、スペース効率が悪いのが欠点です。

今日の逸品

2019-10-29 18:26:30 | スローライフ


節五郎出品酒  菊水酒造 
アルコール度数18度 精米歩合40% 日本酒度+2 酸度13 アミノ酸度13

が主役ではありません。


青磁の盃 綿貫 哲雄 作

5弁の椿、それとも梅

個展で出会い、優美ともエロティックとも思える形に惹かれました。

蛇窯を使った作品


久呂保窯  

上つ毛野久呂保の嶺ろの葛葉がた
   かなしけ子らにいや離り来も

久呂保とは赤城山(群馬三山のひとつ)を意味しています。
そう言えば、黒保根と言う地名も残っています。

工房を訪ねたこともあり、いくつか所持しています。

住所 〒371−0105
群馬県前橋市富士見町石井1138ー3
℡027・288・8020

あっちのユニホーム

2019-10-28 11:51:51 | あっちの部屋(閉鎖しました。過去帳ありま
ただ今、衣類を夏から冬モードで変更中。例年より半月遅い。
この時期に合わせて不要衣類も処分します。
ザスパ草津の歴代ユニホームは溜まりに溜まりましたが、思い出のある品が多く、なかなか処分できません。

見つけました。「あっち」のユニホーム


ザスパ草津 ナンバー20

多分、J2昇格年 2005年ではないでしょうか。

「あっち」 吉本 淳 選手 のことです。 
JFL時代に入団し、ハットトリックを繰り返し、ハットリ君と呼ばれました。
カメック母のお気に入り選手でした。

そこそこの成績を上げながらも、当時の監督とそりが合わず、J2、2年目に首になりました、
首が決まった後も、ホーム最終戦では、嫌がる同僚も巻き込んで、サポーター席でザスパ応援に声を枯らしました。
それだけ熱い選手でした。

地元静岡に帰り、静岡FCに入るのですが、そこでも「おばか」をして、試合を干されてしまいました。

広報の越後さんには大変お世話になりました。それが縁で、カメック母と長い付き合いが始まります。


静岡FC

黒のユニホームで読みづらいのですが、「静岡FC 第1号サイン」と書かれています。余程、嬉しかったのでしょう。



「お互い元気で生きましょう」

この頃、カメック母は乳ガンに掛かって間もなくのことでした。
発見が遅かったにも拘らず、15年もガンと共存出来たのは、あっち、越後さん、サッカー関係者との繋がりがあったからと心より感謝しています。

その後、長崎FCに転籍するのですが、1年で辞めてしまいました。
今は磐田のスクールコーチをしているハズ。元気しているかな〜

そうそう、越後さんは縁あって長崎に広報担当と採用されました。その後、松本、金沢、長崎と付き合いはず〜と続いていました。
縁とは不思議なもんです。

そうそう、ユニホームで珍しいのを発見しました。おまけ画像です。


JFL時代 ナンバー22

さて、誰でしょうか。ポジションはGKです。

敷島公園のバラ園

2019-10-27 18:03:20 | 日記
敷島公園バラ園(群馬県前橋市)の様子



全景

一本の木でも、開花時期が長く、丁度良い花、蕾、変色した花が同時についている。綺麗な写真になりにくい。

仕方ないので。丁度良さそうな場所をアップで撮ることにしました。

それぞれのバラには名前が書かれていましたが、今回は省きました。

















































































バラは春咲く種類が多い。秋にも咲くが、花数は少ない。

公園を管理している方にお尋ねしました。
問:今年は時期が早いように感じる。
答:そのとおり。いつもより大分早い。26日からバラ園祭りが始まる、困っている。
問:今後の管理はどうするのか
答:1月から選定作業に入る。花が付いた場所の大分下で選定する。そうすると、シュート(新枝)が出て、花芽が付き、春に咲く。

友からのお届け物 あれから10日間

2019-10-27 14:01:09 | スローライフ
友人「今夜行きたいが都合はどうか。」

自分「居るが大きな音は出せないよ。それで良いなら」

人付き合いは苦手なので、避けて通ってきました。
このところ、心境の変化で、自然に任せるようにしている。
終活です。

オーディオを仲立ちとする友人が増えて来ている。
この友人とはジャズ喫茶「木馬」で話す機会が多い。
一度訪ねたこともある。自分の家にも何度か来ている。

話は全く合わない。オーディオに対する向かい方が違うのです。
友人は「これはこれ、あれはあれ」とガチガチな考え方。
自分は「なんでもありのいいかげん」派

話が白熱してくると、口喧嘩みたいなことになるのですが、それはそれで楽しい。
共通項はあるだと思う。

今回、来た理由が奮っている。
「たまには自炊でもしたらどうか」


獲れたての新米(コシヒカリ)5kg と甘柿

籠盛りにしてみました。

どうも、自分のブログを見たらしい。
いや、嬉しいものです。
ありがたく、頂戴しました。

ご飯は一週間に一度位炊きます。
VERMICULAR RICEPOTで、3合炊いて、一食づつ小分けして、冷凍保存します。
お米は魚沼コシヒカリ特別栽培米を2kg単位で買っています。

お味噌汁だって作ろうと思えばできます。
日高昆布に、土佐鰹節だってある。 
あれ、黴びている。




豊穣祭

みたいになってしまいました。

枯葉を取り除きました。



未だ未だいけそうです。



11月27日(日)の画像

未だ未だ行けそう

なんだけれど、季節感が・・・・・

大きく変わったところがあります。

緑のカラスウリが真赤に色付きました。これじゃ 当分処分できそうもありません。

擬似モノラルレコードの功罪 

2019-10-25 17:50:53 | オーディオ
擬似モノラルレコードはダメみたいな論を展開している。
音的には確かにそう言うことなのだけれど・・・

レコードを聴くと言うことは当時の、昔の、演奏を追体験する手段です。
具体的には、演奏を記録した録音媒体を忠実に再現することです。

1960年頃まではオープンデッキのよるテープアナログ録音でした。
50年後半ころからステレオ録音が始まります。
当然、世にある再生装置はモノラル専用。カートリッジはモノラル用でした。
今のオーディオは十年一日が如しで、大きな変化はありませんが、
当時は録音側も再生側も最先端技術が盛んに取り入れられていました。
時は移り、オーディオの大衆化が進み、ステレオが当た前になりました。
当時のレーコードのジャケットをみると、「ステレオ」を大き表示したのがあります。
最先端のLPというアピールだったようです
モノラルレコード終焉の兆しでもありました。

モノラルレコードとステレオレコードは溝の構造が本質的に違います。

急激に普及した再生装置はステレオです。
モノラルレコードの出番はなくなりました。


擬似モノラルレコードの溝はステレオレコードと同じ、ステレオカートリッジで再生することを前提として作られたものです。
擬似モノラルレコードは時代の要請でもあったのです。
擬似モノラルレコードとして、安価に市場に溢れました。
それを聴いて、オリジナルモノレコードを聴きたいと言う人もいたでしょう。
しかし、現在のようなオリジナル信仰ではなかったように思います。
今や、オリジナルレコードは骨董的価値がつくようになってしまいました。収集が目的のマニアもいるようです。
聴いてなんぼ の世界なのに・・・・

巨匠と呼ばれる偉大な演奏家達がいる。
ジャズなら、モノラル時代に後にジャズジャイアントと呼ばれるミュージシャンが多い。
その当時のレコードはモノラルレコード。
70年代以降、オリジナルモノレコードを入手する手段は中古しかありませんでした。

CDにもモノラル録音版があります。
その音源は何かが気になります。LPレコードかもしれない。それはそれで良し。
仮に痛みのないマスターテープだったとしたら、
擬似モノラルレコードより良い可能性があります。

◯擬似モノラルレコードの功罪
功:手持ちの普通のステレオカートリッジで往年の名演奏を手軽に楽しめることです。
罪:モノラルはステレオ化前の旧世代のもので音が悪いと言う偏見を植え付けてしまい、モノラル時代の名演奏を聞き逃す要因となったかもしれないことです。


モノラルレコードは2種類

2019-10-25 05:07:27 | オーディオ
ってことです。

本物のモノラルLPレコードは1960年台半ばまで
モノラル音源をモノラル専用カッターヘッドで溝を刻んだもの
左右横揺れ振動のみ シンプルな動き
再生にはモノラル専用カートリッジが必要、あるいは望ましい。
ステレオカートッリッジを使うと、本来存在しない縦振動を拾い、SN比の劣化を招く。
ステレオカートリッジを使う場合は、針先チップの大きなものを使い、針圧を高め、トレース性を上げることで対処する。


擬似モノラルLPレコードは1970年年代以降
モノラル音源をステレオカッターヘッドでレコード溝を刻んだもの
横、縦振動を含む複雑な動きをします。再生にはそれに対応するステレオカートッリジでなければなりません。
モノラル専用カートリッジは縦振動に対応していないので、溝を痛める可能性がある。

オーディオマニアでない限り、
本来のモノラルレコードも擬似モノラルレコードも、今持っているステレオカートッリジで良いのじゃないでしょうか。
自分の場合、ステレオ盤がほとんど、モノラルレコードも擬似モノラルが多いので、DENON DL−103(MC型)とSHURE M447(MM型)で間に合わせています。
ジャズ喫茶「木馬」はステレオ盤はSHURE V15Ⅲ、モノラル盤はSHUREM44Gと使い分けているようです。

音の世界でもシンプルイズベストは正しい。
本物のモノラルレコードの良さはお手持ちのステレオカートリッジで十分堪能頂けます。
針圧は重めに調整された方が良いでしょう。針圧を多少余分に掛けても溝を痛める心配はありません。

ステレオ、ステレオ・・・焦点が定まる 
それはそれなりの非現実性を楽しめるので、否定するものではありません。
モノラルの中にも奥行きが感じられる。不思議ですね。

カメックの独り言

2019-10-25 03:41:39 | 僕の部屋
よんどころない事情で、ブログの主人公の僕が急遽竜宮城に帰ってから、
地上では15年が経過しているらしい。
竜宮歴では15日しか経っていないのに

僕のブログは親父に譲った。
親父は肝心要のザスパ草津の応援の仕事を放り出してしまった。
その辺の事情は途切れ途切れに更新されたブログで分かったのだけれど・・・・

このところ、その親父が堰を切ったかのようにブログを再開した。
どんな心境変化があったかは知らない。
もともとボケ気味だったのが、進行しただけなのかもしれない。

アップしたブログの数だけは多い。
中身は骨董? 
荒唐無稽 の間違いじゃないの
畑違いも甚だしい。
恥ずかしげもなくよくやれるもんだと呆れてしまう。

ウイット、ユーモアの欠片もない。
そこが問題。
余裕がない証拠。

せめて、
ジャズ喫茶BIRD の初秋
https://blog.goo.ne.jp/kamekutobu_2014/e/26c01616355da52242da105738060de2
位はできないか。

「もっと肩の力を抜いて」
と言っても
バカ真面目だけが取り柄の親父に注文しても無理無理なのは分かっている。

これも終活? 
のつもりですか

お好きにどうぞ!
って感じ

擬似モノラルLPレコード 前置き

2019-10-23 08:33:56 | オーディオ
書き直す度に、支離滅裂さが明らかに
それを修正しようとすればするほど、泥沼化

項目を分ければ少しはマシになるかもしれない、

書き進めているうちに、中身に表題が合わなくなってしまいました。再々題名変更
「ステレオLPレコードは妥協の産物」は別に書く予定です。

若い頃、オープンデッキで生プロのミュージシャンを呼んだ会場で録音したことがありました。
カセットデッキでは、FMチェック(録音)しました。
ステレオ(2チャンネル)録音は、左右の音を一体化している2組の磁気ヘッドで磁気テープ上の別々なセクションに2本の帯状に磁気記録する。4チャンネルなら4本の帯として録音する。

音質を上げるには、時間当たりの帯の面積(幅✖︎長)が大きいことが重要です。38ツートラが最高などと言われていました。
1秒間に38cm、テープの全面を2トラックで使い切って記録する。当時としてはアマチュア最高峰の録音形式でした。

要は単位時間当たりの磁気密度を高めれば良い。高磁気保持素材の開発とそれに対応する磁気ヘッドの開発競争がありました。
オープンデッキは、大型で高額でした。生テープも高かった。一部のマニア向けでした。
磁気テープは磁気転写、減磁と言う致命的欠陥を持っていました。

カセットデッキの登場は音楽を人々の身近にする大きな転機になったと思います。
オープンデッキ以上のシビアさが求められました。
ナカミチのようなマニア向けの精密なメカを持つカセットデッキも出て来ました。
それでも、38ツートラの音質は圧倒的だったと思います。

テープ素材そのものも経年劣化します。
50年前のテープが現存したとしても、よほど保存状態が良くなければ使い物にならないでしょう。
素材は違いますが、古い映画フイルムがデジタルリマスター版として復活することがあります。
そうしないと使い物にならないのです。

LPレコードの最大の特長は、物理的な溝として記録するので、寿命が半永久的であることです。
これまでの70年の歴史が証明しています。

理論上、デジタル記録は劣化しません。
しかし、それを記録したCD、メモリーの材質の寿命は未知数です。

さて、
モノラルレコードはステレオレコードより音が良いと言う話があります。
真実か。

LPレコードはモノラル録音からステレオ録音になった。
急に切り替わったのではなく、徐々に切り替わった。
その過程では、録音機器・技術の進歩がありました。
それは音質の向上に結びつくハズです。
音質比較では、ステレオLPがモノラルLPより良いだろうと言う推測が成り立ちます。

オーディオが大衆化したのは1970年台。
新譜のLPレコードが次々に発売されました。
同時に、古い録音の名盤モノラルレコードが次々に再発売になりました。価格は安かった。
実際に聴いてみるとモノラルレコードの音質はガッカリするものが多く、直ぐにお蔵入りとなったものが多かった。
当然の結果です。

それは一先ずおいて、LPレコードの溝の構造について考えたことはありますか。

SPレコードはモノラル、LPレコードも当初はモノラルだけでした。溝は一本で済みます。
なぜ、一本の線(溝)をカートリッジの一本の針が辿って、ステレオ再生するのか。不思議に思ったことはありませんか。
一本の溝に二つの音を刻む。
相当無理をしていると言うことは想像できると思います。

1960年台末期以降に発売されてモノラルレコードは擬似モノラルレコードと思われます。
1950〜1960年台前半の本物のモノラルレコードとは本質的に違います。

本来のモノラル録音は左右の振幅で記録されています。溝の左右は同じ構造。上下動はないので、カートリッジは左右の感度があれば良い。シンプルな構造です。溝は広め

ステレオレコードは溝の左右が異なる。左右の振幅に加えて上下動が加わる。左右・上下の振幅を一本の針が拾わなければなりません。溝への追従性が問題になります。溝は狭め

レコードの溝を刻むカッターヘッドはモノラル用とステレオ用では違います。
再生するカートリッジも違うのです。

オーディオが大衆化した1970年代は既にステレオ時代でした。
本来のモノラルレコードはなく、中古品として入手するしかなかったのです。

モノラルレコードはなくなった後も、古いモノラル録音の次々に再発売されました。
既にお役御免となったモノラルカッターヘッドはなく、ステレオカッターヘッドで代用せざるを得なかった。
左右の壁に同一信号を刻む擬似モノラルレコードの誕生です。
再生側のメリットもありました。
専用モノラルカートリッジの必要はなく、ステレオカートリッジで再生出来るからです。
LPプレイヤーは1台で済みます。カートリッジを交換する必要もありません。

擬似モノラルLPの問題点はないか。
音が大きく違う。
シンプルイズベストはオーディオ世界でも同じ。
オリジナルモノラルLPは音の良いものが多い。
どう違うかは聴き比べて見なければ分からないでしょう。
同じ音源とは思えないほど違います。
1950年代末から1960年代前半に同一音源でモノラル版とステレオ版が併売された時期があります。同一音源で聴き比べが可能です。聴き比べが可能です。

ジャズ喫茶「木馬」は次々にステレオ版からモノラル版に交換してきました。

モノラルレコードは中古品。出会いは「縁」による部分が多い。
値段は人気度で決まる。3、4千円のオリジナル版はあります。お試しの価値はあると思います。
盤質の当たり外れが大きい。試聴後の購入をお勧めします。

当時のオーディオ装置はモノラルからステレオに移行する過渡期にあたり、「ステレオの方が凄い、偉い」と言う時代になったのです。
オーディオメーカーにとっても好都合でした。スピーカーは1台から2台。アンプも2台?必要。買い替え需要が出る。新製品が売れる。

モノラルレコードの再生はモノラル専用カートリッジを使うことが原則です。
針は太い。上下振動を拾わないので、スクラッチノイズ、雑音が減ります。
針圧は重め。

オリジナルモノラルレコードは所有枚数は限られるでしょう。
モノラルLP再生専用カートリッジを買っても出番は少ない。コストパフォーマンスは悪い。

ステレオカートリッジで代用できないか。
出来なくはありません。

ステレオカートリッジを使うなら、針は太くチップも大きなもの。丸針が適しているようです。シュアーのステレオ最初期カートリッジM3は良いようです。自分はシュアーM447(M44GのDJ版?)を使っています。

ステレオカートリッジの針先チップはモノラルレコード溝より細い。遊びが多く、安定感を欠くことになります。
針圧は重めに掛けるべきでしょう。少々針圧を重くしても、レコードを痛める心配はありません。
レコード材質は可塑性があり、時間が経てば戻るからです。

擬似モノラルレコードの溝はステレオレコードと同じ構造なのですから、ステレオカートリッジを使わねばなりません。
擬似モノラルレコードを本物のモノラルレコードと誤解して、モノラルカートリッジを使うことは厳禁。縦振動に対応していない。つまり、クッションのない車がガタガタ道を走るようなもの。溝を痛めてしまいます。

本物のモノラルレコードと言う確証がなければ、ステレオカートリッジで再生する方が安全です。