人生も一段落。さて、これからどうしよう。お金はないが、暇はある。
さて、長い間、埃をかぶったままのオーディオでも掃除をするか。
あちこち脱線しながら、書き連ねることにしました。
さて、早速ですが。次の質問にお答え下さい。
①オーディオルームをお持ちですか。
②大音量が出せる環境ですか。
③家族の理解が得られていますか。
①はオーディオ専用設計の部屋と言うことではありません。生活空間の一つではあるが、どちらかと言うと、オーディオ優先で使える部屋があると言う意味です。
②は周囲に音を撒き散らせて、迷惑を掛けないかと言うことです。
③は難問です。
自分の場合は、①は幸いにも可、②については甘めに見てなんとか可。③に至っては全くの不可です。
総合成績で言えば勿論落第です。
結論から言えば、③さえやり過ごせば、後は何とでもなる・・・・でしょう。家族に呆れられてしまうのも手でしょう。思い当たる人は、罪滅ぼしを兼ねて、たまには家族サービスに努めましょう。
音楽を楽しみたい。少しでも良い音で聴きたいと言うのがオーディオファンでしょう。
音域、ダイナミックレンジは広く、より広く・・・・虫の音からSLの汽笛まで・・・。(これでは、音楽ではなく、音を楽しむ・・・・か)
これを追い求めて行くと次第にエスカレートが進みます。装置は次第に大掛かりになり、接続ケーブル等、高価なアクセサリーにも手を出して・・・
ところで、あなたの耳は大丈夫? 本当に聞こえているの?
人間の聴覚範囲は20から20,000(15,000)hz位と言われています。残念ながら、加齢により高域限界は次第に下がります。
自分の場合は、以前、突発性難聴に罹り、今も軽い耳鳴りに悩まされています。高域は11,000hz位までと思われます。
10年以上前のことですが、周波数チェックCDで息子と可聴範囲を調べたことがあります。
息子は18,000hzは聞こえたようですが、自分は12,000hz位で、プツリ! 後はシーン・・・・・・・
アンプのボリュームを上げても聞こえるのは残留雑音だけでした。
耳鼻科医院に病後の確認に行きましたところ、両耳の特性を調べてくれました。
結果は出来の悪いSPの周波数特性のよう・・・、周波数特性は凸凹しているし、両耳のバランスはもちろん違います。
あーあ、自分の耳はダメ耳です!
なお、過去の健康診断では難聴と判断されたことは一度もありません。年齢を考慮すれば、多分、並の耳でしょう。
さて、自分には関係ないと思っているそこの方、耳に自信のある中高年の方。耳垢掃除を兼ねて、耳鼻科受診をしてはいかがでしょうか。
なお、耳鼻科で測ってくれるのは精々、8,000hz位までです。
そこまで聞こえていれば日常生活に支障はありません。
楽器で帯域の広そうなのはピアノ 音域は A0 27.5hz ~ C8 4186hz
高域は意外と低いと思いませんか? 中高年者だって、音楽は十分楽しめます。フォローのつもりです・・・・・(なってないか。)
何が言いたいのかと言うと、
この装置は高域が出ないと嘆いても・・・・・、実は出ているのに、聞こえていないのかもしれない!ってこと。
現代のオーディオ用スピーカーなら、人間の可聴域範の高域は楽々クリアしています。
高域が十分出ていると思うSPは、耳の正常な若者にとっては高域過多かもしれませんよ。ピーピーギャーギャー五月蠅いと息子や娘やはては孫からクレームが来るかもしれません。
自作SPで後でスーパーツィターを付けたような場合は気をつけましょう。尤も、本人に聞こえていないのなら余計なお世話かもしれません。
楽器は基音だけではなく、倍音、3倍音・・・・も出ている。ピアノに関して言えば、自分の場合、最高音域の倍音は聞こえているが、3倍音は聞こえていないことになります。
ホッとしたような、ガッカリしたような・・・・・。音楽は耳だけで聴くのではない、頭で聴くものです。 (単なる言い訳にすぎないか。)
だから、SPの高域特性は悪くても良いと言っているのではありません。余裕を持てば、可聴範囲の歪みは減る。位相についても有利でしょう。
量と質は別の話。かと言って量は足りなくても質は十分と言うこともない。量がなければ質はない。
高域帯域を伸ばすのは比較的は容易です。SPユニットの口径を小さくすれば良い。高域専用SPユニット(ツイーター)を設ければ良い。リボンツィターを使うこともできます。
問題となるのは、ツィターの低域再生限界が上がり、下の帯域を受け持つSPユニットとの交差周波数が上がる。
また、低域を受け持つウーファーも低域を伸ばすのと引き替えにその上を受け持つSPユニットとの交差周波数は下がる。
帯域を伸ばすとどうしてもSPユニットの多段化に繋がります。複雑化するのです。
また、低域再生は難しい。高域を伸ばすのと比べると格段に難しい。
例えば、超低域(ピアノのA0 27.5hz)をまともに出すのは至難の業です。
SPユニットの低音再生域を拡大するには、共振周波数f0を下げれば良い。振動板の重さを増やせば良い。能率は下がることになる。
音圧(音の大きさ)は空気の移動量で決まる。SPユニットの振動面積と振幅量の積で決まる。振動板を小さくすれば、振幅量を増やすことで補なわなければならなくなる。
○閑話休題
SPの歴史的流れ
業務用から家庭用に用途が拡大 → 装置の小型化 → 再生域の維持・拡大 → 低能率のSPユニットが増える
この背景があり、アンプはパワー重視に、管球式アンプの衰退に繋がった。
低音再生時、SPの振動板が盛大に振幅していても、音になっているかどうかは怪しい、実は空振り?しているだけなのです。
超低音を出すには、スピーカーの振動面積(大口径のスピーカーユニットを使うか、あるいは、中口径を並列に並べるか)を大きくするか。空振りを押さえるために、ホーンロードを掛けるかしかありません。
超低音再生には、必然的に大型化せざるをえないのです。
小型SPの再生周波数の広域化はSPの能率を下げることになる。音圧を上げるには、SPユニットの磁気回路を強力なものにするか高出力アンプ(半導体アンプ)でドライブするかになります。しかし、超低域は出ない。
この方向って、どうなんですかね~・・・・
赤兵衛のWEシステムはこれとは間逆です。http://pub.ne.jp/kamekutobu/?entry_id=2899295
実は、低音再生に関してはもう一つの壁があります。部屋が小さければ出ないのです。どのような高級SPでも出ないのです。この辺の理屈については別の機会にしたいと考えます。
超低音再生を追求するとなると、何もかもが大掛かりになる。大きな部屋が必要になる。
低音再生はどこまで妥協するかで、SP装置の大きさが決まると言って良いでしょう。
いっそ、再生周波数の両端は程々にして、16cm程度のシングルコーンによるSPも一つの選択肢であると考えます。原点回帰です。
話題を変えます。
CDプレイヤー、アンプ類は、振動と言う機械的要素のあるスピーカーと比べれば、各種特性(周波数、歪み)は段違いに少なく、人間の聴感では周波数特性はフラット言って良いでしょう。
ところで、周波数フラットの理想的なスピーカーを使えば、まともな音?を聞くことができるのでしょうか。
スピーカーから出た音は、耳に直接届く他、部屋の壁、床、天井から反射する音が重なります。ある周波数では増幅され、あるいは干渉により減衰し、ピークディップの連続です。
SPの置き場所により大きく変わることは勿論ですが、悪いことに、聴く位置によっても大きく変わるのです。
では、どうやって測るの?
昔なら、簡易的には、オーディオチェック用CDとサウンドレベルメーター。本格的には、発信器、マイク、マイクアンプ、オシロスコープが必要でした。
まー、測ってみるとあまりのメチャクチャさに嫌になるでしょう。
自分も初めて測った時、測らなければ良かった、知らぬが仏の方が良かったと思いました。
でも、病状が分からなければ、対策もできません。
では、分かったとして、対策はあるの?
スピーカーの置き場所を変え、吸音材、反射板を置き、聴く位置を変え、測定をしながら、繰り返せば、改善されます。これが本道です。
しかし、家族団らんのリビングに吸音材、反射板を並べることに家族の同意は得られるのでしょうか。
何なの、この邪魔物! 装置どころか、自分まで追い出されてしまうかもしれません。
聴く位置にしても、実際は生活との折り合いとなるでしょう。
防音壁を持つ専用オーディオルームが持てれば、響きの良い?専用リスニングルームさえあれば・・・・・・・リフレイン
それでは、 このブログもお終い になってしまいます。
オーディオ装置を重要性から挙げれば、部屋、スピーカー、アンプ、CDプレイヤー等の順です。
最もハードルが高いのが部屋。これを他において進めざるを得ない。都合の悪いところは(カメックの父ですから)見て見ないふりをして進めることにします。
部屋の対策には限界がある。聴く位置の制限がある。これをどうにか改善できないものなのでしょうか。
実は今は簡単にできるのです。聴く位置での周波数特性確認は勿論、その補正までできるのです。グラフィックイコライザーの導入です。
この手のものは昔からありました。特性を測りながら、あるいは、聴感で、ピークを削り、ディップを補うことができます。(聴感と言うものほど当てぬならないものがないのですが・・・・)
当時は、トーンコントロールなどの周波数調整機構は高級機ほど省かれることが多かった。
オーディオファンの方は余分な回路を入れると音の純度が損なわれると毛嫌いすることが多かったのもその理由であったと思われます。
要はプラス面を見ないで、マイナス面のみを考えたからでしょう。自分もその類でしたので、大きなことは言えません。
時代は変わって、今はデジタル時代。昔できなかったことも簡単にできる。しかも安価で・・・・・
家の例を挙げます。dbx DriveRack PX (チャンネルディバイダー付きデジタルイコライザーとでもいうのでしょうか)
付属の測定用マイクを聴く位置(耳)にセットし、低域から高域までスイープ音を出し、両スピーカーの特性を測ります。そして、その補正を自動的に行ってくれます。
小型スピーカーの場合、サブウーファーを加え、これを一つのシステムとして、トータル的な補正もできます。
現在、トールボーイ型SP Westlake Audio LC265.1V を使っています。このSPは小型ウーファーですので、超低音を勿論出ません。そこで、LINNのサブウーファーを加えて試して見ました。
周波数特性は見事に改善されました。ところが・・・・・・・
難しいものです。合わないのです。自分の好みに合わないのです。現在、サブウーファーは外しています。
お持ちの装置が不満で、買い換えを考えている方。
特にケーブル類のアクセサリーの購入を考えている方。その値段で買えます。
先ずは自分の現状を知りましょう。改善点が自ずと見えてくるのではないでしょうか。