今月の6月6日は80年前に行われた「ノルマンジー上陸作戦」の記念日だ。
第2次大戦でナチスドイツに占領されたフランスの解放を狙ったものだが、ナチス軍にしてみれば東部戦線でソ連と戦っていた上にさらに西部で連合軍との戦闘に入らざるを得ないという消耗戦に陥った日でもある。
この上陸作戦の10か月後に追い詰められたヒトラーの自死によって大方の戦闘は終わった。
主義主張は違うが、ナチスと戦った点では英米を主体とする連合軍とソ連軍は同じ功績を担ったことになり、ノルマンジー上陸作戦の記念日にかつてはロシアも招待されていた。
しかし今年もノルマンジーでの記念式典にロシアのプーチン大統領の姿はなかった。
もちろんロシアがウクライナを侵略したゆえにフランスが招待しなかったからだが、その代わりウクライナのゼレンスキ―大統領が招待されていた。
フランスのマクロン大統領はウクライナからロシア領への攻撃について是認しており、EUの中では強硬な姿勢をとり続けている。
まさに「昨日の友は今日の敵」である。
ロシアのプーチンはそのような姿勢こそが「ネオナチ」だと反発しているが、ウクライナにとってはプーチンの侵略こそがネオナチだろう。
ゼレンスキ―大統領は一応民主的な国民の投票行動で信任された最高指導者である。その一方でプーチンはやらせ的な投票を仕組んでおり、その選任のされ
方はかつてのナチス指導者ヒトラーに近い。
方はかつてのナチス指導者ヒトラーに近い。
プーチンは一度大統領になったあと任期切れで退任し、そのあとは大統領職をメドベージェフに譲り、自身は首相に退いたのだが、メドベージェフの任期が切れると再び大統領に返り咲いた。
おそらく大統領の任期は憲法に記載されており、「一期5年で再任は不可」というような制約があったのだろうが、一度やめて再び「新任」されたのでもう一期できたのだろう。ペテンと言わざるを得ないやり方だ。
その後「善政」を施いたらしく、憲法を変えて三期までは認めるというような案を強引に押し切ったようだ。
同じことは中国でも行われた。習近平の国家元首としての任期の超法規的な延長である。
このようなことが平然と行われるのが専制国家体制の国の危ういところだ。