昨日一日中降った雨は夜には止んで、今朝は寒かったのですが、天気予報は曇の最高気温9度。昨日より少しは暖かそう…。ラジオ体操へは当然行きました。
午後からはO教室の句会。昨日ブログにも書きましたが、宇部の病院にクラスターが発生し、今日更に22人増えて計92人となっています。それで、また施設の使用に制約がかかるかもと心配しましたが、従来通りでしたのでホッとしました。
この句会の報告はまたにして、今日は、16日(土)の〝きらら俳句教室〟第9回目の報告をしましょう。
珍しくこの日は朝からザーザーと雨が降って、とうとう私の〝晴れ女〟もここまでかと思いながら家を出ました。ところが、…ほら、きらら浜自然観察公園に着く頃にはもう止んで…、ウフフッ…これなら吟行も大丈夫だわと教室へ。今日の参加者は12人、定刻の9時30分に開始です。
今回の初めの話は、昨日が15日で、それを〝小正月〟とか〝女正月〟ということやその日に昔はいろんなことをして祝っていたことなどの解説。それが済むと、いつものコースでの吟行です。
初めは曇っていましたが、風もなく温か。そのうちに青空が見えてきて日差しまでも…。もう何も言うことはありません。今日の吟行のメインは、池いっぱいにいる鴨たちです。これらを一括して〝水鳥〟ということ、プカプカ浮いて寝ている鴨たちは〝浮寝鳥〟ということなどは先月話しました。それで、〝先日の寒かった日の後にこのような暖かい日が来るのを〝三寒四温〟といって、冬の季語なのよ〟と道々話ながら。また、〝さしずめ今日のようなお天気だったら「四温晴」とか「四温日和」と詠んでいいかも〟とか…。
出発するときにレンジャーのNさんから、〝特に今日はハシビロガモの行動が面白いので、よく観察してみて下さい〟という説明がありました。ハシビロガモの写真はお借りしました。スミマセン!
ハシビロガモというのは他の鴨と違って大きくて幅の広いくちばしを持つ大形の淡水鴨です。この鴨の特長は、単独やつがい、ときには群で泳いで円形にグルグル回って渦を作り、中央に集まったプランクトンを食べる様子が見られるということ。まるで巻き網漁の鴨版やね~と言うとみんな大笑い。
さて、それを目当てに行きますと、ああ、いました、いました…でもグルグル回っているのはどこに???
もっと近づいて行くと…ワアッ、回ってる!回ってる!…見ていると離れていた鴨たちも寄ってきて段々輪が大きくなっていきます。あら2羽でやってるのもいますよ。そうするとあれは番(つがい)なのかしら?しばらく様子を見ていますと、プランクトンを食べるのは一羽ずつ順番にやっているようです。スゴイ!鳥でも考えるんですね~。みんなで力を合わせる方が効率よく餌が食べられるということ、またそれを独り占めしないでみんなで公平に食べるということを…。また、また、良い勉強をさせて頂きました。感謝、感謝です!
途中あちらこちらにあるカクレミノ(ウコギ科の常緑小高木)の若葉がとてもキレイでした。これは台風の時一度葉を落してしまって、それからまた若葉を出したからなんです。この木にはじゃんけんのグー(裂けていない)、チョキ(2裂)、パー(3裂~5裂)のような葉が付いていますので、私たちは〝じゃんけんの木〟とか〝グー・チョキ・パーの木〟と言ったりしていますが、季語にはなっていません。
冬枯れですので他には目新しいものがありませんでしたので、早めに教室へ戻って作句です。勿論美味しいお茶も頂いて…ね。
今回は最高点が2句あって、どちらもなかなかの句でした。まだ始めて一年足らずでこんな句が詠めるようになるなんて、スバらしい!…と、二人には花丸をあげましたよ。(^0^)
その句は次の、〈水鳥をただただ眺め小正月〉と〈鳥の名をああじやこうじやと四温晴〉です。
どちらの句も中七の表現がうまく季語に働いて、簡明にして味のある句になっています。特に前句は季重ねなんですが、メインが小正月という動かぬ季語を用いたのがいい。お正月という何もかもが改まった新年の厳粛さと華やかさが小正月にはありませんが、でもまだ地域に繋がった行事などを行ったりして、一年の始まりを祝うというめでたさはあります。さあ、このあたりで正月気分にも切りを付けて本格的な行動へ…。特に農業国であれば、今年の豊作を目指す心構えをしっかり据えて始めようとする時期なんですね。
これからの一年をどういうふうに送るか…まだまだコロナ騒ぎは収りそうもないし…しかし、今日だけはそんなことは考えずにただただ大好きな水鳥たちを眺めて過ごそう…だって小正月なんだもん…と、作者はこんな気持だったのでは…。ちなみに、この句の作者Yさんは、きらら浜自然観察公園のボランティア活動をされている方で、下松市の自宅から高速道を使ってここまで1時間半はかかるところを、その都度通って来られているんですよ。最初の自己紹介の時ビックリしましたもの。頭が下がります。
これで今年の〝きらら俳句教室〟も幸先の良いスタートがきれました。お二人さん、おめでとうございました!また、皆さまお疲れ様でした。(*^o^*)