昨夜も雨が降ったらしく、朝起きると地面が濡れていました。一昨日の台風9号は、少し予想進路を変えてくれたので大したことも無く夜中に通り過ぎ、雨だけを残してくれて、却ってありがたかったです。
でも、ニュースを見れば、関東や東海などあちらこちら広範囲で突風や記録的な大雨をもたらしたようで…被害に遭われた方には心からお見舞い申し上げます。
今朝のラジオ体操へ行く時、やはり立秋と台風一過のお陰か今までとはちょっと違う爽やかな空気を感じました…が、昼間の気温は33度と相変わらず。
実は今日の午前中は初めて引き受けた講座があったんです。以前に書いたことがありますが、山陽小野田市の須恵公民館で開催している「須恵教養講座」。この教養講座は一年間いろいろな分野で月1回開かれていて、今まで俳句部門がなかったからと頼まれたものでした。
朝10時から11時30分までの1時間半…どういう風に話を運ぼうかなと、最初の時は悩みます。全く知らない人ばかりだし、どの程度の話をしたらいいのかと。
でも行ってみると、初っぱなから懐かしい人に出会えてビックリ…気分がすぐに解れてよかった!約30人ぐらいだったかしら…まあ何とか無事に終りました。最後の方では皆さんから出していただいた句を選評・添削したりして、それがとっても面白かったと言って貰いホッ!
それから家へすっ飛んで帰りお昼を食べ、午後のM俳句教室へ…。今日は本当にバタバタと忙しい1日でした。阿知須のきらら俳句教室の時もバタバタしますが、あそこはもう慣れましたので精神的には気が楽なんです。今回は初めてでしたから…。何にしても初めてのことは疲れる~。
さて、今回の教室の兼題は「南瓜」、もちろん秋の季語ですよ。
鶺鴒がたたいて見たる南瓜かな 一茶
この句、鶺鴒(せきれい)も秋の季語なんですが、この鳥は河原や畑地などどこにでも一年中見かけますし、強い季語ではありませんので、ここは南瓜の方が主季語。
鶺鴒という鳥は、長い尾を上下に振って石や地面を叩くように見えるので石叩や庭叩と言われます。一茶も南瓜に来て止まっている鶺鴒を見て詠んだのでしょう。まるで、西瓜が熟れてるかどうか調べるのに叩いてみるように、鶺鴒が南瓜の食べ頃を叩いて見てるよ…と、面白がってるんですね。
教室の句にも面白いのが出てましたよ。〈買われゆくおかめ南瓜の色白で〉という句…
〝ヘエッ、おかめ南瓜というのがあるの?〟とか〝色白って…白い南瓜?〟など…作者曰く〝あるかどうか知らんよ。でも何となくおかめのような顔してたし、肌色のような色だったので…〟と。そこからどんどん話がふくらみとうとう南瓜談義へ発展。(笑)
そういえば、重量当てに出品される大南瓜や甲斐の旅で食べたほうとうの南瓜、名札付きの南瓜なども出てました。この名札については生産者の名札だろうと思って採った人が多かったのですが、作者は南瓜そのものの名前だと…。実はこちらの阿知須地方では南瓜が名産で〝くりまさる〟というブランド名で他の南瓜よりもお高いんですよ。すると誰かが〝寝太郎南瓜〟もありますよと…。知らなかった!
最後の極めつけはこの句、〈我が夫のこよなく愛す南瓜かな〉…〝これホント?普通は男の人はイモやカボチャが嫌いという人が多いのに…〟と聞くと、〝ホントに朝、昼、晩、毎日食べてもいいというぐらい好きなんですよ!〟ですって。もう何も言う言葉がありません。ハイ、ゴチソウサマでした!
ちなみに、先ほどのおかめ南瓜の句。作者がそんな南瓜は実際にはなくて自分が勝手につけた名だから気になるというので、じゃあこれではちょっと川柳ぽいし、〈おかめ似の南瓜ばかりの買われゆく〉と添削しました。ところでひょっとこ似の南瓜はなかった?と聞くと…ナイ!と。あったら面白いと思ったんだけどなあ…ハハハッ(^0^)