神名火だより

出雲地方・宍道湖周辺で撮影した四季折々の写真です。
時々、自作パソコンの話題もあります。

斐伊川河口冬景色

2012年01月26日 23時38分42秒 | 日記

 大寒を過ぎて、ここ数日の寒波襲来。寒がりの私は外出もままならないですが、仕事上、会議で松江市に出かけることになりまして、ちょっと早めに我が家を出発、出雲の冬を撮影しました。

 撮影場所は斐伊川河口です。ここは空がとても広く撮影できます。電線もない。何も無い所です(私の写真撮影を邪魔するものが無いという意味です)。子供の頃、斐伊川河口は地の果て、「虚無の世界」に来た恐怖心がありました。大人の距離感と子供の距離感は違います。車という移動手段を得たからではないでしょうか。野鳥、水鳥はいっぱいいます。

 今回の寒波は斐川ではそれほどの積雪はありませんでした。2~3センチくらい。朝方は積もっていましたが、日中少し晴れ間があると直射日光で道路上の雪は溶けてなくなりました。

 雪雲が切れて、鍋の底が抜けたような透き通った青空が見えます。太陽が放つ一瞬の光が風景に色彩を復活させます。

 今回の撮影も広角ズーム18-35mmを使いました。青空がきれいです。宍道湖端の堤防を車を走らせます。

 画面上にグレーの斑点があります。雪が映り込んでいます。はじめはセンサー上の埃かとびっくりしました。

 斐伊川河口に到着です。島根半島側、北山山地は綺麗に晴れ渡ります。


 上流方向、西側にカメラを向けると北半分の旧平田市側は晴れ。南半分の斐川町側は雪が降っています。山陰の冬はこんな感じ。雪が降ったかと思うと突然に雲が切れて太陽が顔を出します。


 南側の斐川町は完全に雪模様。鉛色の空が色彩を奪います。遠くに見えるのは仏経山、すなわち神名火山です。


 仕事が終わって、日没直前、雲の切れ間から夕日が少し顔を出しましたが、宍道湖東岸、袖師町の夕日スポットに着いた時には雲に隠れてしまいました。山陰の冬はこんな感じ。一瞬の日差しに春への憧れを募らせます。

Ai AF Zoom-Nikkor 18-35mm f/3.5-4.5D IF-ED

 途中、スーパーに立ち寄り宍道湖産のシラウオを購入しました。今年は豊漁だそうですが1パック580円。流水で軽く洗って口にすると、心地よい弾力。歯ごたえ、かすかな苦味。美味でありました。すまし汁で卵とじにして夕食の一品となりました。

 もうすぐ節分です。

三次の雲海

2012年01月24日 14時11分10秒 | 日記

 寒波襲来、とても寒いので外出できません。で、パソコンの中のストック写真から。リバーサルフィルのスキャンしたものです。

 広島県の三次市では、朝に素晴らしい雲海が見られます。季節は秋が最高だそうですが、その他の季節でも運が良ければ見られます。

 下の地図の高谷山。三次市の西側にある山です。詳しくは「霧の海ライブカメラ」を参照してください。必要なすべての情報が掲載されています。このHPを作られた方々の不断の努力に脱帽です。


 斐川からは国道54号線を南に向かって走って2時間で到着です。日の出に合わせて自宅を出発しますので、深夜3時~4時頃に家を出ることになります。当然、深夜ですので対向車もおらず寂しい一人旅状態。アクセルを踏みっぱなしで、予定よりもかなり早く到着します。

 県境を超えて広島県に入り、布野の道の駅を過ぎることにはあたりは霧に包まれます。素晴らしい雲海が見られるのではないかと心が弾みますが、前方の視界が悪くヘッドライトで周囲は真っ白。スピードの出し過ぎは厳禁です。

 霧の出る可能性が高いのは晴れた朝、気温が低く、風は穏やか。前日に雨が降るとさらに確率は高くなります。三次盆地を流れる江の川の水温と気温の関係もあるとのことです。

 国道54号から三次市街地へ左折する信号がありますので、その交差点を逆に右折して山を登ります。霧は更に濃くなります。2m先も見えません。車のギア落として、人が走る程度の速度で標識を頼りに進みます。地元に人たちの手作り標識です。高谷山展望台のすぐ下に駐車場がありますが、そこまで到達すると霧は晴れています。すなわち、雲海の上に出たことになります。すでに先客の車が何台も止まっています。

 周囲はまだ真っ暗。日の出の時間まで車中で待機ですが、展望台の撮影ポイントの陣取りのために三脚だけを立てておきます。これって、ルール違反かな?。秋のベストシーズンには駐車場がいっぱいになることもあります。展望台も場所取りで人がいっぱい。

 過去、4回撮影に出かけましたが、うまく撮影できたのはオフシーズンだった最初の2回、あと2回はベストシーズンの秋に行きましたが、霧が深く高くなり過ぎで展望台に到着した時、すでに周囲何も見えない状態でした。失敗。霧は日の出と共に、気温の上昇によって上空へ上がって行きますので、日の出前に展望台が霧に包まれていたら撮影は望み薄です。

 この2カットは初めて三次の雲海を見に行って運良く撮影できました。3月頃です。ビギナーズラック。


 霧が低く立ち込めると小高い山は島状に雲海の上に浮かびます。これよりも良い写真は未だ撮れていません。

 夏に撮影したもの。霧が高くなり過ぎで雲海の水面ギリギリに太陽が昇って来ました。

SIGMA 28-70mm F2.8 EX ASPHERICAL DF

 撮影に出かけるにも早起き、往復200kmのドライブですので、出かけて何も撮れなかった時の徒労感はどうにもこうにも。

 2回連続で撮影できませんでしたので、「二度あることは三度ある」で、もう一回の元気が出ません。春になって、国道54号線の凍結の恐れがなくなったら、今度はデジタルカメラで再挑戦です。


パソコンの話

2012年01月15日 18時50分53秒 | 日記

 天気がさえないので、今日の日曜日は自宅に閉じこもりです。で、私が使っているパソコンの話です。

 自作ですが、外観はこんな感じ。アンテック製のソロというやつです。取り立てての特徴はありませんが、シンプルな外観で気に入っています。底面に日曜大工でキャスターを付けて、床を移動できます。前面に吸気ファンが2台、後面に排気ファンが1台付いています。HDDドライブが4台組み込めます。
 

 電源ユニットは定格出力450Wです。デスク脇の下に置いていますが、ファンの音はほとんど気になりません。静かです。

 内部はこんな感じ。マザーボードは安定性重視でインテル製、CPUはCore2Duo E7400 2.8GHz、メモリは2GB、4台のハードディスク。グラフィックボード、光出力のオーディオボード、アナログTVチューナーボードが刺さっています。

 4台のHDDですが、上から順番に、
Cドライブ・250GB・・・OSとアプリケーションのシステム
Dドライブ・500GB・・・文書、音楽、写真データ
Eドライブ・1TB・・・・動画関係
Fドライブ・250GB・・・データバックアップ用

 ハードディスクは精密機械ですが、これが故障すれば保存したデータは壊れる・失われることになります。したがって多重バックアップしています。

 CドライブのOSとアプリはオリジナルCD-ROMから再インストールで復活できます。とっても面倒ですが。クリーンインストールするとパソコンの動作が早くなります。

 Dドライブの大切なデータはFドライブと、LANで繋がった別パソコンのUSB-HDDにミラーリングソフトで数日に1回バックアップしています。

 Eドライブの動画はテレビの録画ですので、見たら消しますので、まあ消えてもいいかなとしています。

 パソコンのCPU、メモリ、LANの通信状況はフリーソフトのAkabeiモニターで監視しています。このソフトがないとスピードメーターの無い車に乗っているようなもので不安になります。

 Gドライブ255MBとありますが、これはメインメモリの一部をRAMディスクに割り当てています。インターネットエクスプローラのキャッシュに使っています。

 パソコンを触りだしたのは25年くらい前、16ビットパソコンNECのPC-9801VX21です。当時は5インチフロッピーでワープロソフト「一太郎Ver.3」と表計算は「ロータス1-2-3」を使っていました。OSはMS-DOS。NiftyServeでフリーソフトを手に入れて、MS-DOSをいじるのが楽しかったです。

 「一太郎」はVer.4になって動作が極端に遅くなり、頻繁にフリーズするので、バックスのVJE-Penに乗り換えました。プログラムエディタから派生したワープロソフトでしたので、スクロールがとても早く、長い文章を書くのに重宝しました。

 「一太郎」は半角文字の印刷が2バイト文字を使っていましたので縦長でかっこ悪かったです。一方、VJE-Penは1バイト文字で半角を印刷しますので、アルファベットが綺麗な文章が印刷できました。この点でもお気に入りでした。印刷には熱転写プリンタを使っていました。

 英文文章や、英文混じりの日本語を書くこともありましたので、ワードスター、あるいはツインスターという英文ワープロソフトも使っていました。英文を書くのにスペルチェックやハイフネーションを自動でしてくれるので助かりました。IBMのボール型のタイプライターが全盛の時代です。

 その後、日本語Windows3.1が出現してMS-Word日本語版を購入しました。初期のMS-Wordは英語ワープロに日本語機能を組み込んだようなものでしたので、スペルチェックとハイフネーションができました。その後MS-Wordからは一時スペルチェック機能が消えました。現在は復活しています。レーザープリンタを導入しました。

 フロッピーディスクはアクセス速度が遅く、512KBの増設メモリを購入してフロッピーのキャッシュに使いましたが、それでも遅いです。ハードディスクを初めて導入したのはPC-98時代です。確かICMという会社の製品で外付け40MBで10万円もしました。それでもフロッピーの記憶容量が1MBのでしたので、40MB(ギガではありません)のハードディスクでは広大な記憶領域を手に入れることが出来ました。ワープロソフト、表計算ソフト、パソコン通信ソフトをインストールして便利に使いました。

 パソコン通信はNiftyServeで、アナログ回線にRS-232Cを介してモデムで通信していました。ダイアルアップ接続ですので、まずは電話回線に繋ぐためにオートダイアルで「カチャカチャ」音がします。繋がると「ピー、ギャー」音がして、ログインが完了すると静かになり画面に文字がパラパラと出てきます。今のインターネットのWebページとは違って、黒い画面に文字だけのシンプルな時代でした。懐かしいお話です。


つかの間の青空と須佐神社

2012年01月09日 17時39分59秒 | 日記


 8日、9日の連休、8日に少し晴れ間がありましたが、総じて曇りか小雨。雪は降らなかったようです。

 まあまあのお天気だった8日には出雲空港脇の宍道湖で広角ズームの試し撮り。青空がより青く撮れるという前評判は嘘ではないようです。

Ai AF Zoom-Nikkor 18-35mm f/3.5-4.5D IF-ED
 超広角でフレーム内に雲、太陽が入りますので、露出オートにすればどうしてもシャッタースピードは早くなります。すると青空は濃く写るのではないかと。
 でも、この青空。冬の山陰では憧れですね。

 9日の成人の日はいつもの曇り空に戻りました。それも黄砂まじりの雨です。車のフロントガラスをワイパーが掃き取る水滴に濁りがあります。午後から出雲市佐田町の須佐神社までドライブ。


 ここもひと頃パワースポットと呼ばれていました。出雲平野には雪がありませんが、佐田町に入ると周囲の田んぼに雪がたくさん残っています。神社境内もこのとおり。本殿は大社造りです。




 本殿の裏手に大杉があります。樹齢が1200年とのこと。もちろん神様として祀られています。巨木、巨石、自然のあらゆるものに神が宿る自然信仰の一例です。八百万の神の中の一つ。大杉の幹も巨大ですが、地面に現れた苔生した根が神秘性を醸し出しています。



Ai AF Zoom-Nikkor 18-35mm f/3.5-4.5D IF-ED
 ここは今まで何度か撮影に来ましたが、28-70mmのレンズではワイド端でも大杉がフレームに収まりきれませんでした。今度こそ写し込んでやると意気込んで18-35mmを使って大正解。曇り空でもあり、鎮守の森の中は昼なお暗く、ISO1600でなんとか絵になりました。18mmのワイド端では広角特有のディストーションが出ますが、これがまた地這いの根の力強さを表現してくれます。

鰐淵寺(がくえんじ)の雪景色

2012年01月08日 16時29分46秒 | 日記

 島根半島、旧平田市の北山山中に鰐淵寺があります。


 秋の紅葉シーズンにはたくさんの人で賑わいますが、冬のこの時期、訪れる人は誰もいません。雪の降った日の朝、雪景色を期待して撮影に出かけました。その時の一枚を紹介します。
 この石段と本堂の撮影ポイントは紅葉の写真で有名です。ご覧になった方も多いでしょう。でも、紅葉シーズンはずーっと下の駐車場から徒歩になります。昨年の秋は麓の河下港から無料シャトルバスが出ました。
 カメラを担いで歩くのはしんどい。それに周りに人がいっぱいで落ち着きません。秋以外は石段近くの山門脇まで車で入れます。

 鰐淵寺の撮影タイミングは午前中です。何故ならば本堂が東向きの斜面に立っており、午後になると日光が当らなくなるからです。

 雪に覆われた石段には足跡ひとつありません。その後、一度もこのようなシャッターチャンスに巡り会えません。

SIGMA 28-70mm F2.8 EX ASPHERICAL DF
 この頃はリバーサルフィルムによる撮影です。とにかく寒かった。風で枝が触れ合う音、時々、木々から雪が落ちる音。それしか聞こえません。カメラはNikonFEで、これがFEで撮影した最後の頃です。このあとF4を入手しました。
 雪景色の撮影はどこに適性露出を持ってきていいのやら解りません。現像から上がってきたフィルムを見ると若干絞りすぎた感があります。デジカメのようにブランケット撮影ができれば良いのですが。

 鰐淵寺は、現在は本堂と住職さんの住む庫裏以外に建物はありませんが、その昔、平安時代末期には数多くのお堂が建ち、たくさんの僧侶が修行に励んでいたそうです。このような雪の中でも修行していたのでしょうか。

 これから先は季節はずれの写真ですが「春よ来い、早く来い」と願いを込めて。

 春になると石段の上が明るい緑に覆われます。

Tokina AT-X M100 PRO D 100mm F2.8
 命の復活。紅葉よりも新緑が好きです。これは昨年の春です。D700になってSIGMAズームに限界を感じ、Tokinaのマクロを多用しています。風で枝先はブレてしまった。

 夏にはその緑が一層色を濃くします。

Nikon Ai AF-S Zoom Nikkor ED 28-70mm F2.8D(IF)
 真夏です。緑がより一層濃くなり、足元が暗くなります。Nikonの28-70を入手して最初の試写。頭上のもみじの葉、一枚一枚がしっかりと見えます。上向きにこのレンズを構えると、カメラ重量がファインダーからメガネに伝わり、鼻あて部分が痛くなります。

 以上の3カット。ほぼ同じ場所からの撮影です。雪の石段はコントラストが悪い。フィルム上ではもう少しくっきりと写っていますがスキャナーにかけると絵がボヤーっとします。スキャニング条件、フォトショップの補正をうまくすればもっと良い絵が出てきそうですが。デジカメに慣れてしまうと億劫です。

 レンズの違いもよく解ります。Sigimaズームはコントラストが悪い。ピントは良いはずですが、逆光になるとソフトフォーカスレンズになります。Tokinaマクロは新品レンズほどはあって、くっきりと写っています。Nikonズームは鏡筒が太く重い割に色のノリが軽く、線が細くなる傾向ですが、拡大してみると細部まで写っています。