今回の吹屋の旧家めぐり最後です。広兼邸です。吹屋の集落からは車で5分位。狭い山道をくねくねと進むと威圧的な石垣が突然に出現します。
このお屋敷、見たことあるでしょうか?。横溝正史原作のミステリー、市川 崑監督の映画「八つ墓村」で出てきます。石坂浩二扮する金田一耕助が歩いていそうです。でも、石坂浩二は「八つ墓村」には出演していないそうです。
映画のワンシーンから、このお屋敷の前には田んぼがあって、その裏手には少しばかりの山があって、大きな敷地のお屋敷を想像していました。斐川の庄屋さんのお屋敷はそんな感じです。ところが、広兼邸はかなり高いの山の急峻な斜面にへばりつくように存在していました。お城のような石垣と城門のような門構え、まさに山城です。
門の2階は不寝番が寝泊まりする部屋です。
母屋の裏手は急斜面の山、難攻不落のお城と言ったイメージです。
Nikon Df + Nikon AF-S Nikkor 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
眺めは素晴らしいです。向かいの山には広兼家のための神社もあります。
母屋の客間からは正面に石灯籠。
右側は番頭、下男、下女たちの部屋。石垣の真上です。この広兼邸は山と石垣の間の細長い敷地に建っていることがわかります。
Nikon Df + Nikon AF-S Nikkor 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
客間は意外と小さいです。
台所の頭上には立派な木組が見えます。
離れのお座敷は大正時代の建築で、当主の結婚式で一度使用されただけで以後、使われていないそうです。これまた贅沢の極みです。映画の舞台はここではないのですが。横溝正史の「本陣殺人事件」を思い起こさせます。
Nikon Df + Nikon AF-S Nikkor 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR
吹屋の旧家巡りはこれでお終いです。
帰路は草臥れたので、新見から中国道に乗り、松江道経由でノンストップで自宅しました。