クリスマス寒波も落ち着いて、すこしばかりの晴れ間が見えてきました。それでも山陰の冬に好天はありません。陽が差したと思ったらにわかに曇り、みぞれが降ります。
先日購入した、広角ズームを使ってみたくて、年の瀬迫る出雲大社へ行ってみました。
新年になると境内は初詣の人たちで隙間もないくらいに埋め尽くされますが、今日はガランとしています。仮本殿前の境内には初詣の準備がなされています。国宝の本殿は遷宮の修理中で、鉄骨製の素屋根に覆われています。本殿にいらっしゃった神様は、かつての拝殿に引っ越して仮本殿にいらっしゃいます。
超広角でしめ縄をデフォルメしてみました。
西十九社です。神在月には全国の神様がここに集まります。その期間だけこの社の扉が開かれます。杉の木に結ばれたおみくじが花のようです。冬の寒い境内にここばかりは白い花が咲き誇ります。絵馬はアップにすると願掛けした個人名が見えますので、撮影していませんが、白いおみくじの方が絵になります。
桜の芽はまだ固いです。
参道は遠くまで見渡せます。ここも大晦日、紅白歌合戦が始まる頃には人の波で埋め尽くされます。
上の3カットはNikon Ai AF-S Zoom Nikkor ED 28-70mm F2.8D(IF)
神楽殿の方が参拝客が多いです。ここの巨大なしめ縄、以前はワラの間に硬貨を投げて挿し込むことが行われていました。誰がいつからこんなことを始めたのでしょうか。「うまく刺さると願いが叶う?」。そんな話聞いたことがないけど。今では金網が張ってあります。そういえば、その昔、拝殿の柱の割れ目に硬貨を差し込むこともされていました。しかし、柱の亀裂が大きくなるとのことで保護用の厚いビニールが巻かれてしまいました。
出雲大社の西側、11月「神在月」の神迎え神事が行なわれる稲佐の浜にも行ってみました。日本海の向こうに三瓶山が見えます。この山を杭として島根半島を新羅の国から引き寄せて稲佐の浜がつなぎとめた縄になります。国引き神話の舞台です。
Ai AF Zoom-Nikkor 18-35mm f/3.5-4.5D IF-ED
超広角18mmは日本海、冬の雲、その間に垣間見える青空、全てを一つのフレームに写し込んでくれます。なかなか楽しいレンズです。太陽がフレームに入ってもコントラストの低下は見られないようです。
これを撮影して10分後、雨が降り始めました。ここに来たのは実はロケハン。ここから日本海に沈む夕日を撮影したくて、駐車場の位置、弁天島の方角を確認しました。春になったら挑戦です。
今日、初めてAi AF Zoom-Nikkor 18-35mm f/3.5-4.5D IF-EDを使ってみました。第一印象はこのレンズは28-70mmズームに比較してとても(重量が)軽いレンズです。D700に装着すると重心がカメラに移動します。レンズを装着している感覚が無いくらい。シャッターボタンを押す右手で全てを支える感じです。左手はレンズに軽く触れているのみ。ボディーで撮影しているという感覚になります。
一方、28-70mmはD700に装着すると重心が完全にレンズ側に移動します。レンズを支える左腕でレンズとボディーの重量をしっかりサポート。右手はシャッターを押すためにのみ手のひらでカメラを包み込む感じでしょうか。レンズで撮影している感覚です。撮影時の気合の入りようは28-70mmです。18-35mmは気合を入れずに全てを写し込めるスナップレンズかな。でも、欲しい光をしっかりと取り込んでくれます。いいレンズです。